【Q&A】アジア新興国 – 失敗する企業と成功する企業の典型例とは? その2
番組への質問はこちら » お問い合わせフォーム
新刊はこちら » https://www.amazon.co.jp/dp/4495650238
定期セミナーはこちら » https://spydergrp.com/seminars/
noteはこちら » https://note.com/spyder_moribe
この放送の要点
- 前回に続き、失敗・成功する企業の典型例に答えるQ&A回。
- 素直でない社内の政治的な壁が改革の障害になると指摘。
- 調査費を惜しみ客観的な情報収集を怠る企業は苦戦すると説明。
- 課題を可視化し小さく検証しながら数年かけて進める企業が強いと述べる。
失敗する企業と成功する企業の典型例にお答えする回の後編です。社内の政治的な壁が厚く、調査費を惜しんでディストリビューターや現場の偏った情報に頼る企業は苦戦しやすく、課題を可視化して小さく検証しながら数年かけて進める企業が強いと説明する。
テキスト版
森辺一樹(以下、森辺):皆さん、こんにちは。SPYDER INITIATIVEの森辺です。前回に引き続き、番組に寄せられた質問、前回の質問、日用消費財の方から寄せられた質問の続きを答えていきたいと思います。前回の質問、日用消費財のメーカーさんから、「結局のところ、失敗する企業の典型例ってどんな感じなんですか。一方で、成功事例どんな感じなんですか」という質問をいただいたと。僕の過去のエピソードの失敗する企業の3つの依存、特徴とか、成功する企業の特徴というのはもちろん見ていますと。それを踏まえてもう少し具体的にお答えをしてくださいということで。過去のエピソードをお話したことよりも、ちょっと一歩踏み込んで前回からお話をしていて。最後、まとまりきっていないので今日に続いたという感じですかね。なので、結局のところ、失敗する企業、僕がこの25年間で見てきて失敗する企業はやっぱり素直じゃないというのはすごくあって。ちょっと前のエピソードでも話しましたけども、「本当の敵は社内にいる」じゃないんだけども、そこのその壁が分厚い。これが結構、社内で力を持っている人になればなるほど、だいぶしんどい。こっちも忙しいのでね、そこのしんどさが多い会社ってなかなか手を出しにくくて。なぜならば本筋の仕事、本来やるべき仕事に集中して入っていく前の余計な政治的なしがらみが多いので、そこが取れてからというか、その人が辞めてから入っていくほうがいいというか、もしくは失敗してからまた取り組んだほうがいいというか。なので、結構、外部の本当の意味での協力者も少なくなってくるんじゃないかなと思うんですけど。まあまあ、すみません。そういうことで、やっぱり素直かどうかというのは1つ大きな問題としてあるんじゃないかなと思うんですよね。なぜならば、支援をお断りして、そのあと、じゃあ、5年後に状況を見てみると、やっぱり変わっていなかったりとか、そういうことがあるし。一方で、非常に素直な会社で、一緒になってやっていこうという、何て言うのかな、前向き、ポジティブか、ネガティブかって言ったほうがいいかもしれないですね。企業も人もやっぱりポジティブじゃないとなかなか前に進まないので、それは1つ絶対大きな違いとしてある。社風の良い会社はやっぱり前に進みますよね。いちいちなんか面倒くさい会社はやっぱり前に進んでない感じがあるので、社風、すごい重要だと思います。
あと、失敗する企業の典型例としては、調査費を使わないとか、ファクトベースにしか、インプットを入れないと戦略とか仮説のアウトプット出てこない。戦略がチープだと、それを実行したアウトカムもチープになるという構造がもう分かっているのに、このインプットをなんとか自前でやろうとするとか。客観的にならないですよね、自分たちの現場が拾ってきた情報ってね、ディストリビューターはディストリビューターの都合で情報を収集して伝達するし、現場のローカルスタッフ、ナショナルスタッフは自分たちの都合で情報収集して、それを伝達するわけですよね。だから、上に届いたときにはバイアスがかかりまくった情報にしかならないので、第三者機関を使って客観的に情報収集するなんていうのは、もうこれは先進的なグローバル企業でも当たり前にやっていることで、調査は費用ではなくて投資であるという、こういう概念がまかり通っているので、ここがやっぱり、「調査をやったことないので、そんな費用使ったことないので、事例が」とか、そういう感じはちょっとなかなか難しいのかなと。コンサルの使い方もそうですよね。コンサルは使ったことないとかね。使ったことないというとやっぱりちょっと事故る可能性が高いので、やっぱりこっちもちょっと敬遠してしまったりすることもあるし。あと、逆に言うと、コンサルを使い慣れているところはやりやすいですよね、仕事が一緒にね。お客さんがあくまで主体なので、それでその主体性をお客さんが持った上でコンサルをどううまく使うかみたいなね、いわゆる一部の専門的な知識とか経験とか実行能力を持った人たちですよね、コンサルって。でも、指揮官はお客さんなので、指揮をしっかりと取った上で専門家を使っていくという、非常に使い方がうまいなという会社もあるので、そういう会社はやっぱり成功しやすいと思うんですよね。逆に言うと、失敗の典型例と言うと、ファクトを集めない、客観的に見ない、そして、自分たちの過去の国内の実績とか、自分たちの少ないインプットにおける思い込みで事業を無理やり進めようとする、そういうのは難しいですかね。
あと、結構大変なのが、分かっていないことが分かっていないというんですかね、自分たちが知らないことにまだ気づけていない状態、これは結構あるんですよね。何が知らないかを知れていないという状態ですかね。なので、逆に言うと、分かっているつもり、「いやもう俺は分かっているから、こうやってこうやってこうやってやったらいいんだろう」みたいな、「もうそれは知っているんだ」と、「もうインドネシアは分かっているんだ」と、「ベトナム分かっているんだ」と、「俺もいたからさ」みたいなね。「いや、でも、いたの何年前? 10年前ですよね。そのときとだいぶ変わっていますよ、状況は」みたいな、そういうのは結構ある。われわれ自身もやっぱり、僕が一番分かっているって自分では思っているんですけど、やっぱりそれは口にしないですよね。プロジェクトごとに調査をして、ファクトを並べた人が一番偉い。僕の過去の経験は、やっぱり現状の最先端の今のファクトをベースに考えた上に初めて乗せるという話なので、初めからファクトを得ずに自分の経験で話をしないというのは気をつけていますかね。
なので、そうですね、あと、どんな企業が失敗するんだろうな…。でも、基本的には共通…、共通していますよね。プロダクト依存型、パートナー依存型、パーソン依存型、絶対これのどこかに入っているのでね。あと、何が間違っているのかということをやっぱり客観的に可視化して、じゃあ、それが本当に正しいのかを小さく検証していくという、このプロセスをしっかりやっていかないと、いきなり今までやっている方向性がなんとなくうまくいってないので大きくやり方を変えるということではないと思うんですよね。今まで、今やっている方法が、どこがどう間違っているのか、じゃあ、そこをどう修正したら、どういう成果になるのかということを小さく小さくつくっていって、それが確証が持てた段階でドンと広げるという、こういう組み立てをやっていくので、やっぱり2~3年かかるんですよね、絶対にね。いきなり今の状態から、来年、「はい、ドーン」なんていうことにはならないので、その2~3年をちゃんと中期で計画立てて、逆算して、じゃあ、今年は一緒にこういうことをやっていきましょう、来年は一緒にこういうことをやっていきましょう、再来年は一緒にこういうことをやっていきましょうということをワンチームでやれる会社がやっぱり強いですよね。コンサルと内部のプロパーのメンバーのお客さんたちがワンチームでそれをやるので、3カ年とかで。やっぱりそういう会社は強いと思うんですよね。われわれも、今ちょっと僕も頭で想像しながら、「パートナーだ」っていうふうに呼んでもらって、一緒にやっぱり中期で変えていくとなると、われわれとしても社内のトップ人材をそこの会社にあてがうし、やっぱり絶対にこのプロジェクトを成功させるんだという、社内の士気も上がるし、そこに経営資源とか、自分たちの思いとか、意地とかっていうものを全部集中させて成果を出そうっていうふうに進んでいくので、結果として一番そういう、そういうところも変わってくるんじゃないかなっていう気はしますけどもね。
こんな感じで回答になっていますかね。すみません、質問した方が聞いてくださっているといいんですけど。こんな感じで2回にわたってお話をしましたが、結局のところ、失敗する企業の典型例と成功する企業の典型例ってどんな感じなのかということでした。
それでは皆さん、今日はこれぐらいにしたいと思います。また次回お会いいたしましょう。



