小林:皆さん、こんにちは。ナビゲーターの小林真彩です。
森辺一樹(以下、森辺):皆さん、こんにちは。森辺一樹です。
小林:森辺さん、本日のPodcastなのですが、久しぶりに、ナビゲーター小林が気になった記事シリーズということで、また興味深い記事を発見したんですけど。
森辺:その前に。前回、東さん、めちゃめちゃ久しぶりにナビゲーターで来たけど、これからは小林さんと東さんと交互になるんですか?
小林:それに関してなんですけど、一応、メインナビ…。
森辺:皆さんにご案内しないとね、リスナーのね。
小林:(笑)一応、メインのナビゲーターは私が務めさせていただいて。この番組の中で、チャネルに関して特化した内容について盛り込んでいこうということで、その際に東さんをナビゲーターにお呼びして、番組に盛り込んでいって続けていく、というスタンスにしようと思ったんですけど、いかがですか?
森辺:いや、全然構わないです。グローバルマーケティングなので、より販売チャネルにまつわるところ、いわゆるアジア新興国におけるチャネル構築の実務みたいなところに関しては東さんにナビゲーターを変わってもらって、それ以外のところは小林さんがやるということで、これからは2人体制で、メインはあくまで小林真彩と。
小林:はい。
森辺:専門的なところは、東忠男が出てくるということで。ですね?
小林:そうです。
森辺:皆さん、よろしくお願いします。
小林:よろしくお願いいたします。じゃあ、小林が。
森辺:小林の気になったニュース、どんな記事ですか?
小林:少し前の日本経済新聞の記事なんですけど、タイトルが「日本の競争力は世界30位、97年以降で最低 IMD調べ」ということなんですけど、内容が、スイスの有力ビジネススクールIMDが発表した「2019年の世界競争力ランキング」ということで、日本の総合順位は30位と、前年より5つ順位を下げて、比較可能な1997年以降では過去最低となってしまった、という残念なニュースなんですけど。その理由として、企業の生産性の低さですとか、経済成長の鈍化などが理由ということをおっしゃっているんですけど。よく森辺さんもセミナーですとか、SPYDER CHANNEL(スパイダーチャンネル)の中で、この日本の世界競争力について触れていらっしゃると思うんですけども、この記事についていかがでしょうか?
森辺:いかがでしょうか?
小林:うん。
森辺:まあ、そんなもんだろうと、しか思いません。
小林:(笑)なるほど。
森辺:何だろう、このスイスのIMDって、世界競争力を語るときには欠かせない機関なんだけど、ビジネススクールなんだけども。僕も毎年、ここのあれは見ていて。なので、このニュースは知っていましたと。日本の競争力が30位に低下していることについてどう思うか?」と。どうも思わん!というか、そうだろうと。今のこの世界、日本を見ていたらね、30位ぐらいだろうな。だって、全然世の中変わっちゃったじゃん。ちなみに、日本1位だったときって何年だと思う?
小林:うーん…、1992年ですかね。
森辺:そう!なんで知ってんの?
小林:(笑)まあ、本番組のナビゲーターでもありますし、日々、グローバル、ニューズについては勉強しております。
森辺:そう。広報担当なのに偉いね。
小林:ありがとうございます。(笑)
森辺:今、リスナーの皆さん、小林がものすごいどや顔して僕のほうを見ていますけど、そうなんです。1992年、たぶんたまたま。
小林:(笑)たまたま。
森辺:何かで聞いて当てたんだと思いますけど。そうなのよ。1992年なんです。1992年から、今、30位ですよ。1992年の日本とか日本企業ってどんなのだったか知ってる?
小林:まあ、まだ、分からない、物心もつかないときなので分からないですね。
森辺:僕はたぶん、その当時、シンガポールにいたと思うんだよね。シンガポールにいて、当時、日本人がオーチャードロードを肩で風切って歩いていたという時代で、世の中にある、ありとあらゆるものが日本製なの。家電も自動車も何もかも。日本のパスポートさえ持っていれば、どこに行ったって、「おー、おまえ日本人か」と。「おまえ日本人なら、こっちの席用意するよ」と、レストランに行こうが、何しようが、「日本人welcome!」みたいな、そんな時代でね。今、中国の爆買いとかって、みんな言ってるけどね、当時、日本人が爆買いだからね。ものすごかった。シンガポールにも団体旅行の人、うわー来て、ヨーロッパに行こうが、アメリカに行こうが、帽子被って、旗持って、ピッピッってやってる。当時、僕らが今の中国人の田舎もうのほうから来ている旅行者見て、うわーって、懐かしいなと思うのと同じぐらい、たぶん、そんなので。マナーが悪いとかってよく言ってるじゃない?
小林:はい。
森辺:最近は少なくなったけど、中国人の観光客がね。日本人も相当マナー悪かったからね。
小林:えーっ。
森辺:そりゃそうだよ。田舎のほうから、おじいちゃんおばあちゃんも含めて出てきてさ、道端で、かー、ペッてやるわ、たばこはポイ捨てするわで。さすがに銀座の真ん中でうんこするとかっていうのが中国人の観光客でニュースに出ていたけど、さすがにうんこしたやつはいないと思うけども。でも、それぐらい本当にマナー悪かったから、そんなに中国人のこと言わなくていいのにと、おれ、思ってたんだけど。それぐらいのね。
小林:当時、1992年?
森辺:当時の日本人ってすごかったのよ。日本企業ってもう、席巻していたの。だって、僕、当時、シンガポールでアメリカンスクールに行ってたけど、誇らしかったんだもん、日本人であることが。だって、周り見渡したら全部日本製なんだよ。日本にいたら、それが当たり前で意識しないじゃん。
小林:はい。
森辺:でも、海外にいたら、外人が、「ソニーのトリニトロンのテレビが欲しい」とか言っているわけよ。「ソニーのウォークマンが欲しい!黄色いやつ」みたいな。買えないやつは、アイワを買うみたいな。買えないやつでも日本製なんだよね。ものすごいなと思って。今って、サムソン買えないから中国製みたいな、そういう時代じゃなかったんだよね。買えないやつでも日本製だから。中国なんかが何もつくれなかったから、韓国企業とか。サムソンとかなかったし。
小林:そうですね。
森辺:三星電気とか言って、三菱のパクリかな?って、僕、本当に真剣に思ったぐらいで、LGという会社は存在していなかった。ぐらいすごかったわけよ。そりゃ競争力1位だよね。その世界から、今見てみると、どこへ行っちゃったの、その日本企業?なくなっちゃったじゃん。ソニーのウォークマンは、AppleのiTunesに変わっちゃったし、iPodか、変わっちゃったし。その当時は、まだ携帯なかったけど、そこからガラケーが出てきたのがスマホになって、スマホになった途端に日本の携帯って一気になくなっちゃったでしょう?
小林:はい。
森辺:インターネットが登場してから、日本の存在感って全くないじゃない?
小林:そうですね。
森辺:IoT、クラウド、AI、ビッグデータ、全部、欧米、シリコンバレーと深センに持っていかれているわけだよね。アメリカと中国に持っていかれていて。こんなふうになってしまっているので、30位に低下するっていうのは当然だろうなというのが、僕の最初の印象です。そんな中で、ちょっとヒントを言っちゃったんだけど、何で低下したと思う?それは、大枠で言ったら生産性が下がったとか、経済成長が鈍化したとかって言うんだけど、なんで生産性が下がって、なんで経済成長が鈍化して、なんで日本のランキングが1位から30位に下がっちゃったんだろう?
小林:うーん…。
森辺:まず大きく考えると、内部の要因と、たぶん、外部の要因があって。内部の要因って自分たちの都合の要因じゃない?だから、外部の要因から考えたほうがいいと思うんだけど。物事って必ず外部要因と内部要因が2つあるからさ、問題があるときってね。そうすると、まず、外部の要因って何だと思う?ちょっとヒントを言ったんだけど。
小林:うーん…、アメリカで言えばシリコンバレーですとか、中国で言えば深センなどが、すごいいろんなイノベーションとか、いろんな企業が出てきたって、少しおっしゃってた。
森辺:そうそう。勉強しているね!
小林:おおー。
森辺:そうなんだよ。結局、外部要因が大きく変わっちゃったっていうのは、中国企業の台頭。だって、1992年当時、中国企業が脅威だなんて思った日本人とか日本企業って皆無だったわけだよね。それが今、驚異どころか追い抜かれちゃったと。ちょっと前まで、思い出して、中国製=安かろう悪かろうって言ってたわけじゃん?
小林:はい。
森辺:今、誰もそんなこと言わないよね。中国のほうは最先端行っちゃっているでしょう?
小林:そうですね。
森辺:テレビでもよくやっているじゃん。NHKで、凄まじい中国のビッグデータとか、IoTでいろんなものがインターネットにつながって自動化されていてとかね。キャッシュレスの社会とか。圧倒的に先行っちゃった、残念ながらね、このテクノロジーをどんどん、どんどん使って、圧倒的に先に行ってしまった。この中国の台頭が1つの大きな外部要因だし。あと、もう1つはアメリカだよね。アメリカは、面白いのが、これ、世界の競争力と同時に、Fortune Global 500とか100の企業を、この1992年から今で比べると、日本企業って昔ランクインしていた企業と今の企業って、基本変わっていないんだよね。単純に数が減っただけで。要は、何が言いたいかといったら、昔から三菱何とかとか、三井何とかとか、住友何とかみたいな会社がいっぱいランクインしていて、それが、どんどん、どんどん削られていって、今ちょこっとしかランクインしていないみたいな。唯一、新しくランクインしたのってソフトバンク1社みたいな。一方で、アメリカってすごくて、GAFAに代表されるような、Google、Apple、Facebook、Amazon、こういう企業に代表されるように、1992年当時、Facebookなんかあった?
小林:ないです。
森辺:Amazonは?
小林:ないですね。
森辺:ないよね。Appleもあったけど、当時のAppleと今のApple、全然違うし。こんな昔なかった会社がどんどん生まれてきていて、これこそがイノベーションで、これこそがアメリカの強さで、脱皮力だよね。こういう強さを日本企業は残念ながら持てなかったというのが1つの大きな外部要因なわけですよ。時間だよね。
小林:そうですね。なるほど。ちょっと暗いお話にはなってしまいましたが、これが現実ということですね。
森辺:ちょっと外部要因の話したんだけど、次回、内部要因の話をもう少ししたらいいんじゃないかなと思うんだけど。
小林:かしこまりました。本日のPodcastはここまでにいたします。リスナーの皆さま、ありがとうございました。
森辺:ありがとうございました。