森辺一樹(以下、森辺):皆さん、こんにちは。SPYDERの森辺です。今日は、われわれがお客様から販売チャネルの再構築のお仕事を頂戴するときに最も気をつけているポイントというか、基本的にわれわれのクライアントって大企業で、すでにアジア新興国市場には出ているというケースが多いので、これは主要国ですよね、ASEANとか、インドとか、南米とか、ブラジルとか、アフリカとか、そういう国々が多いんですけど。アフリカ…、南米も出ているのかな。アフリカと言うと一部の国に限られるんですけど、拠点がまだまだ未整備だったりとか、ほぼほぼ新規に近いというようなかたちはあるものの、ほとんどの場合はかなり前から、数十年前から拠点がありますと。特にASEANなんかはそうですよね。中国もそうですけど。ただ、なかなか成果が思い通りに上がっていないという中で、その要因特定みたいなところでご相談をいただいて、ざっと診断させていただくわけなんですけど。間違いなく販売チャネルが弱いと。これは相対的に弱い、競合と比較して弱いというケースがほぼ、ほぼそういう状況なんですよね。そんな中で販売チャネルが今の販売チャネルに至った経緯とか、その中身、戦略性なんかを聞いていくと、そんなに特に大きな理由もなくこうなっていると。なので、販売チャネルの設計思想みたいなものはなくて、設計したことはないと、今あるものがなるべくしてこうなっているんだという。そのチャネルに不満があると、満足はしていないと。もうほぼ、10社いたらほぼ10社そういう同じような状態でご相談に来られるんですよね。
そのときに、なので再参入になるんですよね。販売チャネルの再構築になるわけですよね。やっぱり販売チャネルって設計しないといけない。この番組でも最近すごく言っていますけど、設計をやりましょうと、しっかり設計しましょうと。これ、設計するときに重要なのは、お客様がどこのゴールを目指しているのか、どういう時間軸で、これによって設計の仕方って全然変わっていくわけですよね。短中長期の時間軸の中でどういう数字を目指しているのかというのがあって、それによって設計の仕方が大きく変わってきますと。もちろんいきなり西洋建築みたいな設計をしていて、途中で「いやいや、和の平屋のあれに変えたいんです」というのは大改造になってしまうので、基本的には長期で大きな絵があって、そこに到達するために中期、短期ってあるわけですよね。なので、この短中長はつながっていないといけないわけですよね、設計としては。その中でやっぱりどれだけの時間軸でどこまで行くかによって設計の仕方は本当に変わっていくし、あと競争環境によってどう設計するかというのはすごく変わってくるので、われわれが設計するときに一番気をつけるのは、お客さんがどういう時間軸でどこまで行きたいのかということと、あと、その地域の競争環境がどうあるのかという、ここの2つですよね。ここの2つをしっかり可視化をする、完全に丸裸にして可視化する、それで初めて設計ができるので。
結構この、特に競争環境に関してお客様が情報が本当に足りていない、日本の企業は本当に足りていないというのがほとんどの場合で。例えばどういう情報化と言うと、主要競合は強い、資金もいっぱいある、経営資源もいっぱいある、チャネルはなんとなくこんな感じみたいな、そんな…。チャネルはというか、チャネルにそもそもフォーカスしていなかったりするんですよね。だから、そこを解像度を上げて見たことがないというケースがほとんどで。われわれが最初にやるのは販売チャネル周りの調査をやって、インプットをやっぱり入れていかないといけなくて。結局、限られた経営資源を最も効率のいいところに投下をすることになるわけ…、しないと勝てないわけですよね。なので、チャネルがやっぱりそこには最も直結しやすいというか、効果が出しやすい。4Pで言うと、プロダクト、プライス、プレイス、プロモーション。プロダクト、プライスがそもそも駄目なのは、もうわれわれが何をやっても駄目なので、ここはお客様の努力ですよね。一方でわれわれがやっぱり最初に最適化しないといけないのはチャネルで、このチャネルが最適化されないと、プロモーションをどれだけやったって砂漠に水をまくようなものだということはこの番組でも再三言ってきているので。なので、チャネルを最適化していく。そのためには、対競合比で考えるということをやっていかないといけなくて。結局、基準値がないので、基準値を拾いに行くわけですよね。競合が100だった場合に、自分たちは今、どういう位置にいるの?と。80なの、70なの? そういう状況ではね、ほとんど日本企業の場合はなくて。20、30の差じゃないんですよね。もう50以下ぐらいの差がついていて。ここをしっかりとつくっていかないと競合には勝てないし。競合に勝つ必要はなくて、シェアを奪っていく。ただ、奪いきれないわけですよね。シェアというのは独りよがりじゃない。競合から1%奪うから自分のシェアが1%上がるので。そうすると、やっぱりそこは見ていかないといけないし、もう1つの軸としては、お客様がどういう時間軸で、どれぐらい売り上げたいのか。じゃあ、その時間軸でその金額を売り上げるためにはどういうチャネルが必要なのか、これも基準値なんですよね。こういうものを全部集めて設計をしていくということになるので。設計なくしてチャネル構築はないので。私が過去に書いている本でも、デザインね、チャネルはデザインという、設計ってデザインですから、デザインをしっかりしていかないと、これなくしてやっぱりその先はないと思うので、ぜひね、この設計を意識してもらえたらと思います。
今日はこれぐらいにしたいと思います。皆さん、また次回お会いいたしましょう。