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販売チャネルの設計はなぜ重要なのか

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テキスト版

森辺一樹(以下、森辺):皆さん、こんにちは。SPYDER INITIATIVEの森辺です。今日は、販売チャネルの設計がなぜ重要かということ、そしてまた日本のB2Cの製造業、特に日用消費財、食品・飲料・菓子・日用品等のFMCGの日用消費財がなぜアジア新興国市場における販売チャネルの設計を軽視してきたのかということについてお話をしたいなというふうに思います。

まず、強固な販売チャネルをつくるには、そもそも販売チャネルの設計をどうするかということは非常に重要ですよというのはこの番組でも再三お伝えをしてきていて。そもそも日本の企業は、日本の企業という言い方もあれですけど、シェアの低い企業は販売チャネルの設計思想がないというのが現状かなと。当然ながら、国内の市場はすでに販売チャネルが設計され尽くされているので、販売チャネルをつくるという仕事に携わる人は限りなく少ない。ほぼないわけですよね。もうつくられているので。つくられた上で仕事をしていますから、販売チャネルを設計するなんていう発想がない。販売チャネルをつくらないとということは、新興国に行けば販売チャネルがないのでつくらないとというのは分かると。じゃあ、ディストリビューターを探さなきゃとか、直販しなきゃとか、こういうことは発想としては自然に出てくるわけですけども。そもそも設計が重要だっていうことの思想には、発想には至らないわけですよね。これは当然のことであると。欧米なんかは比較的日本国内から…、日本国内の市場が大きく育ったと、戦後ね。その中で中国やアジアに生産拠点を移転して、そこでつくったものを日本に輸入をする、もしくは欧米の市場に出て行ったと。欧米の市場というのは、どちらかと言うと、どちらかと言うとっていうか、完全に日本企業から獲りに行った市場なんですよね。自分たちから求めて獲りに行った市場。

じゃあ、新興国市場ってどうかと言ったら、生産拠点は自分たちから求めて行ったけども、じゃあ、そこをマーケットとして捉えたのかというと、やっぱり市場側からの需要があって、ディストリビューターがね、例えばASEANでもそうですけど売りたいと、「お宅の商品売りたい」と、「じゃあ、売ってみれば? 前金だよ。どれだけやれるか分からないけど売ってみたら?」で始まって、今、20年とか30年とか、その企業がディストリビューターをやっていて。それが、今、じゃあ、競争環境を見たときにね、本当にこのディストリビューターでいいんだっけと。じゃあ、フィリピンの菓子のカテゴリーで言ったときに本当にこのディストリビューターが一番いいんだっけとか、タイの飲料で言ったときに本当にこのディストリビューターが一番いいんだっけ、インドネシアの食品で言ったときに本当にこのディストリビューターが一番いいんだっけということに、今、陥っているわけですよね。そもそも任せてきたので、基本的にはディストリビューター主導ですべてがなされてきているので、メーカー側が何かを理解したりとか、主体的に何か戦略を考えたりとかっていうことはない中でずっと来ていると。なので、そもそも設計思想を持っていないということは当然なんですよね。欧米の市場に出て行ったときのように、自分たちから求めて主体的に考えて市場をつくっていったのではなくて、どちらかと言うと現地からの声に引っ張られて出て行っているので。

今、過渡期でどういう状況になっているかと言うと、このままでは駄目だよねと。このままでは駄目な中で、じゃあ、どうやって自分たちの今の既存のディストリビューターがいながらね、既存のやってきたことがありながら、どうやってここを改善していきますかと言ったときに、やっぱり相当な腹決めとリビルディング、リビルドをしていかないといけないので。再構築ですよね、販売チャネルの再構築なので、相当な腹決めと再設計…、今まで設計していないので再設計と言うのはちょっと用語が間違っているかもしれないけど、ここに来て初めてしっかりと設計をしていく。どういうことかと言うと、今のこの市場環境、流通環境、競争環境を見たときに、本当にこの1カ国1ディストリビューター、しかもこのディストリビューター、専属の営業マン、この人数、彼らが日々こういうことをやっていると、この状態でこの近代小売のどこどこと、フィリピンだったらピュアゴールドとロビンソンズとSMと、本当にこれでいいのかと。ベトナムだったらウィンマートとコープマートと、これで本当にいいのかと。プラス、伝統小売のストアカバレッジ、じゃあ、5万店、10万店、15万店まで本当にこれで獲れるのか、ということを含めて設計をしていかないといけないわけですよね。設計したものは一夜にしてつくられないので、そこにもちろん時間軸を引いていくわけですけど、1年2年3年でどこまでこの現実的にできるのかということも含めて設計をしていかないといけないので。この設計には経験値というのはすごい重要で、市場を可視化するという力と、あと可視化をしたときにどういう時間軸で今の自分たちの持っている経営資源をどれぐらい突っ込めるかということも当然出てくるので、その経験則をもって設計をしていくということをやっていかないといけないので。設計1つ間違えたらね、これ、そのあとの実装とかが狂ってくるので、すごく重要な話なんですが。まあまあ、そういうことをやっぱりしていかないと、もうね、積み上げで張りぼてのようにペタペタ、ペタペタ貼っていっても、それはやっぱりなかなか難しい。勝てないですよね。部分的に最適化されて、部分的な勝ちは、勝利はあっても、やっぱり全体で負ける。なので、しっかりと全体最適で設計をするということはすごく重要で。

僕は、そういう経緯があると、欧米は自分たちで主体的に獲りに行った市場、新興国市場はどちらかと言うとマーケットとしては見てなくて、生産拠点として見ていたので、向こうから「売りたい」と言われて、「じゃあ、やってみれば?」で、今、20年30年来ているので、ここに来てやっぱり感度の良い企業はこの5年ぐらいの中で、特に自分たちのディストリビューション、販売チャネルの再構築というのを私たちと一緒に取り組んでいるので、この販売チャネルの再設計というのは非常に重要ですよというお話でございました。

それでは、今日はこれぐらいにしたいと思います。皆さん、また次回お会いいたしましょう。