
ASEAN・インド パートナー選定にコンサルを活用するメリット その1
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この動画の要点
- 紹介や偶然の出会いに限定せず、組むべきパートナーの候補全数を可視化して絞り込む。
- 主要競合の販売パートナーの競争力と、自社の経営資源・投資規模を併せて評価する。
- 目指す売上やシェア、海外事業の段階に合致する最適なディストリビューターを選ぶ。
- コンサルは相手の事業成長を軸に提案し、メーカーと対等な目線で会える関係を整える。
アジア新興国のパートナー選定にコンサルを活用するメリットについて話す回です。紹介や偶然の出会いに選択肢を限らず、候補全数を可視化して絞り込む重要性を説明します。主要競合の販売パートナーの競争力だけでなく、自社の経営資源、投資規模、目指す売上やシェア、海外事業の段階も踏まえて最適な相手を選びます。大手なら良いとは限らない理由や金融機関の紹介が持つ範囲の制約に触れ、相手の事業成長を軸に提案して、対等な交渉関係を整える役割も解説します。
テキスト版
森辺一樹(以下、森辺):皆さん、こんにちは。SPYDER INITIATIVEの森辺です。今日は、パートナー選定にコンサルを使うとなぜ良いのかというお話をしていきたいと思います。この題材は過去この番組でも何回か話したんですけど、非常に評価が高かったので、もう1度、今回丁寧にお話をしていきたいなというふうに思います。パートナー選定になぜコンサルを使うと良いのかということなんですが、パートナー選定って、企業がアジア新興国市場に進出をしていく、展開をしていく場合にパートナーって少なからず必要になってくる、すべてを自前でやるということはなかなかできないので。その昔は外資規制があったので、そもそも現地の優良企業と組まないとその国に出れないとか、そういう事情があった。最近は外資規制も多くの国で撤廃されているので、基本的には独資で単独で出て行くことができるんだけども、じゃあ、そこで1から販売網をつくるのかというと、なかなかそれもうまくいかないので、現地のディストリビューター、販売店、代理店などを使ってパートナー契約をして販売していくという、こういうやり方が主流になってきていると。この販売パートナーの選定を、今多くの企業は自前でやったり、あと金融機関の紹介でやって進めていって、思ったような成果が描けなくてどうしたものかと。もしくは過去何十年も前に組んだパートナーとずっと長年やってきたんだけども、結局ここ、蓋を開いてみてなかなか大きな成果につながっていないとか、過去は良かったんだけども、今なかなか鈍化していて、これからもっともっと成長させていかないといけないのに、こちらの温度感とパートナーの温度感が違うというような問題になったりとかっていうのが主な日本の製造業のパートナーの主問題なのかなというふうに思います。
これっていろんな要因があるんですけど、1個1個整理をしてお話をしていくと、基本的に欧米の先進グローバル企業も散々パートナー選定では失敗をしていて、今まで統廃合は繰り返しやってきているんですよね。でも、やっぱり彼らの経営スタイルなんでしょうね、統廃合が結構ダイナミックに、駄目だったら変える、新しいところを使うと。具体的にいうと、例えば過去ASEANでP&Gなんていうのは50ぐらいのディストリビューターを使っていた時代もあったんだけども、今はどこの国でも8社ぐらい、そのうちの2社は結構大手を使って、残りの4社も中堅クラス、もうほぼP&Gの商品しかやっていないとか、そういうあれですし、ユニリーバとかネスレはマイクロ・ディストリビューションなので、100、200のディストリビューター、小さなディストリビューターを配荷で使っていくわけですけども、それらも結構統廃合して、昔はやっていたけどやめたなんていうディストリビューターはたくさんいて、やっぱりやる気のない、売れないディストリビューター、こういうところはどんどん、どんどん、切っていくと、お金払いの悪いところとか、こういうところは切っていって、統廃合されて。ディストリビューターは生き物なので、常にある基準があって、そこに満たない、彼らの先進グローバル企業の基準に満たないディストリビューターはどんどん切って変えていくという、こういうやり方をずっとやってきていて今に至っていると。
一方で日本企業の場合、じゃあ、そもそも何十年前からパートナーなんだけども、その時代にしっかりとした比較検討をして、自分たちの戦略を膝詰めで話し合ってここに決めたのかっていうと、そんなことはなくて、どちらかというと向こうから声がかかってきて、そこそこ大きな企業だし、ちょっと任せてみようかということで、ほぼ任せきりでやってきたとか、そのあとの時代になって、こちらからやったにせよ、金融機関にいくつか見繕ってということで出てきて紹介してもらったところと意気投合して始めてみたよとか、地場の財閥系もしくは大手なのでやってみたと、そんないわゆるきっかけが大半で。それから、どちらかというと、自分たちはつくる人なので、売ることはお任せするというスタンスでやってきているので、ラッキーだったら行けたし、ラッキーじゃなかったら行けなかったと。
あと、ある程度のところまでは行くんだけども、そこから先が進まないと。市場規模から考えたらもっと行けるはずだと、この地域の成熟度から考えたらもっとやれるはずだと、でも、なかなかそこが進まない。かといって、じゃあ、その進まない要因を本当に可視化できているのかというと、可視化もできていないし、じゃあ、それに対して対策が何か打てるかというと、その意思決定もなかなかできてこなかったと、その間に担当が代わって代わって今に至るという、そういう状況が多いのかなというふうに思います。
コンサルを使うことのメリットって大きく2つあって、1つが自分たちの手の届く相手の中から選ぶのではなくて、基本的に組むべき相手の候補群全部を洗いざらい出した上で、そこからギューッとショートに絞り込んでいって、この中から選択するので、Aさんと組んだんだけども、あとで、いやいや、こんなBさんという良い企業がいたということにはならないんですよね。同時に自分たちは、市場に出るということは競争環境にさらされているわけですから、競争しているわけですよね。独りよがりで商売しているわけではないので、主要競合A、B、C社の販売パートナーの競争力を見た上で、じゃあ、自分たちにはどんな競争力の高いパートナーが必要なのかということを見ていくので、基本的には競合ありきで自分たちのパートナーを決めていくんですよね。競合のパートナーが100という競争力を持っているのに、自分たちのパートナー50じゃ、これはもう端から半分負けているわけですから、基本的にはそういうことも見ていかないといけない。また、競合の経営資源と、あと自分たちの経営資源、これ違うと、ディストリビューターにとったって、やっぱり経営資源をたくさん使えるのに、だからこの100のディストリビューターを使っているんだと、パートナーを使っているんだと、競争力がね。でも、経営資源を使えない日本企業にとって、これ、そんな大きなパートナーをつかまえても結局相手にされないじゃないとか、結局主要なエース級のチームってあてがわれないよねと。なので、駄目だよねというケースはいっぱいあるんだけども、なぜか大きいところを使ってしまっているというケースも結構失敗事例としてはあって。なので、言ったら、あとからここのほうが良かったねということが起きない、全数を可視化して絞り込んでいくということと同時に、競合の競争力を見ながら自分たちはどうすべきなの、あと自分たちの経営資源を見ながらどうすべきなの。だから、競合の競争力を見たら、大手じゃないと駄目だと、強いところじゃないと駄目だということになるんだけども、自分たちがやれること、経営資源とか自分たちのいわゆるグローバルバージンレベルというか、自分たちの海外事業のレベル感からすると、まずはここ、導入期はここと組んでおくのが一番たぶんいいと。だって、求めている売上とかシェアが違うわけですから。競合の強いところはシェア60%、50%を求めて、自分たちは取りあえずまず3%、5%、10%いきましょうという話なんだとすると、そういう調整ができるので。こういうことを含めて最適なパートナーを抽出する、これがコンサルの役割なんですよね。デカいところを抽出するとか、たまたま紹介されたところを抽出するとか、たまたま出会ったところを抽出するとか、そういうことではなくて、全数の中から今の現状のお客さんに合致した最適な相手を抽出していくという、これをスキルセットとマインドセットでやっていくっていう、これがコンサルの役割ですよね。ここが大きく違う。例えば銀行さんが紹介するって、ここまでやらないですよね。銀行が紹介する相手というのは、基本的に現地の金融機関、パートナーの金融機関の顧客なので、その紹介される相手がその金融機関と取引がなかったら紹介のリストには載ってこないし、基本的には主要な企業、大手企業しか紹介されないわけですよね。でも、これから、いくら日本では大手でもね、これからその国に出ていって、その国ではほぼ無名に近い企業が、そんな現地の大手と、投資規模だってまだまだこんなものでやろうとしているのに、組んで何の未来があるのかということにもなりかねないわけなので、当然紹介責任がありますから、そんな中途半端なところに紹介できないですよね。なので、いや、銀行に紹介してもらうって、タダだからって、タダだからやればいいのかもしれないですけども、じゃあ、それが合致した相手かっていうと、なかなかそうじゃないと。なので、最適な相手を多角的に絞り込んでいくということが非常に重要。これが1点目のコンサルを使うメリット。
2点目について、ちょっと時間も来てしまったので次回お話をしようと思うんですけども、これはメーカーが自身でディストリビューターに行くということは、もう最初のボタンのかけ違いがここでいわゆる力関係が決まってしまっていて、メーカー自身がディストリビューターに行くということは売ってくださいってお願いしていくっていう関係に、どうしても構図になってしまう。一方で、コンサルは何をするかというと、売ってくださいなんてお願いしに行けないですよね。そのパートナーの事業ポートフォリオを見て、家族構成、華僑の販売パートナーは華僑がもう8割、9割ですから、その家族構成を見て、彼らが向こう10年、20年、ファミリービジネスを拡大させていくためには何が足りないのか、どうすればそれが実現できるのかという観点でこの商品の取り扱いを推薦していく、もう視点とか観点がまったく違う、売ってくださいという視点では行かないので、最終的にメーカーと販売パートナーをつなげたときに、売ってください、どうしようかなって考えられるスタンスで会うのか、それとも、お互いに事業を伸ばしていこうという対等な目線で会えるのか、ここがやっぱり一番大きな違いなんじゃないかなというふうに思います。
この2個目の理由について、もっと詳しくお話をしていきたいので、次回ちょっと続きのお話ができたらなというふうに思います。それでは皆さん、また次回お会いいたしましょう。


