森辺一樹(以下、森辺):皆さん、こんにちは。SPYDER INITIATIVEの森辺です。今日は、先日とある企業さんと…、とある企業の方とお話をしているときに、お話したエピソードについてお話をしたいなというふうに思うんですが…。
大手の製造業で、海外展開ももちろんやっているし、成果の上がっている国、上がっていない国とあると。ただ、成果自体が何か会社として戦略的に取り組んできて、僕の言うような「型」がしっかりできているかと言うと、そうではなくて、やっぱり属人性がぬぐえないし、長くやっている国とか、やりやすい国とか、そういう国での成功、成功というか、ある程度の進歩、進化が中心で、本当に獲るべき国、もしくはやりたい国がなかなかうまくいっていないと。たまたまこういうパートナーシップが組めたのでうまくいったとか、そういうケースはあるんだけども、なかなか戦略的にそれが仕上がっていないと、会社としてグローバル展開が、どうしたらいいのかねという、ざっくりとした経営層のお悩みでお話をしていたんですけど、やっぱり企業がどういう時間軸でどこまで行きたいのかによって、戦略の描き方って大きく変わってくるんですよね。5年でここまで行きたいのか、もしくは10年かけられるのかよって戦略って全然違うので、5年でやるのと10年でやるのだとね。なので、まずそこの腹決めが1つすごく重要になってくる。逆に言うと、例えば100やるためには、ASEANだけじゃなくてインドも手を出さないと駄目ですよになるし、逆に50でよかったら、もうASEANだけにしておきましょうという話にもなるので、どういう時間軸で、どこまでやりたいのかということが戦略をつくる、立てる上では非常に重要だというのがまず1つ、大前提としてあるのかなと。ここがなんとなくざっくりしたまま、物事を進めていくっていっても、これはちょっと張りぼて的なものになってしまうので、僕はすごくそこにこだわるというか、ここが最初の初めの第一歩になるなというふうに思うんですよね。
もちろん何年でどこまでっていうのは、そうしたいという希望と、あと現実的に、客観的にそれを見たときにどうなのかというところの綱引きですよね。今の経営資源、今のレベル感からどこまでの経営資源投下ができるとか、できないとか、そういうことを手繰り寄せていくわけなんですよね。ただ、やっぱり製品とか価格の調整で戸惑うというよりかは、やっぱり後輪のね、前輪のプロダクトとプライスで、前輪左、前輪右のプロダクト、プライスで何かすごく大変な課題感があるかっていうと、そうじゃなくて、やっぱりモノは良いものを持っているんですよね。コスト競争力だって、逆に言うと本気を出せばなんとでもなる話だし、逆にコストって、競争力を、安くして競争力を出すことがいいかというと、そうじゃなくて、後輪右のプロモーションを駆使することで高くランディングすることだってできるわけだから、基本的に前輪に問題があるということはあまりなくて、大企業の場合ね。前輪に問題があるんだとすると、もうそもそもの話、そもそも論の話になってしまうので、プロダクトに問題があるとかね、なかなかそういう話にはなりにくいというのが今までの僕が経験してきた現状かなと。
結局は著しく劣っているのが左後輪のプレイス、チャネルになってくるんですよね。競合と比べたときに、それが著しく弱い、競争力が低い。どういうふうに低いのかと言ったら、例えば使っているディストリビューターの数と質で圧倒的に劣っているとか、あと自社セールスの数と質で圧倒的に劣っているとか。それは何なのかというと、ディストリビューター経由のときも、自社のセールスマンのときも、マネジメントの仕組みが圧倒的に劣っていますという。こういう現状を開いていくと、具体的にどこまでやらないと、さっき言った時間軸とやりたい量とか金額ね、そこまで行かないですよということが設計できるので、そこをやっぱりしっかり開くという、可視化するということはすごく重要で。それなくしてなかなか戦略を描くというのはないので。そこをやらない、なんとなくそこをはっきりさせないで惰性でやっていくと、戦略的じゃなくて属人的になっていくという感覚が当然残るので。なので、やり方を本当に大きく変えていくという、マインドからやっぱり変えていかないといけないので、簡単にちょっとやってみましょうという話でも、僕はないのかなという、本当にやり方を変えていこうと。国内って全部揃っているので、前輪・後輪とか、そういうことを考える必要ないですよね。だって、チャネルもあるし、消費者の信頼とか、B2Cならね、B2Bならユーザーの信頼もあるし、中間流通事業者の信頼もあるし、会社の知名度もあるし、実績もあるし、全部整っている中でやっているので、基本的に何か0から何かを考えたりつくったりということはないですよね。一方で、新興国市場って、それを0からつくっていくので、基本的には考え方を大きく変えていくということはすごく重要で、チャネルの設計から入っていくと。
今まで本当にたくさんの企業を見てきましたけど、圧倒的にチャネルで勝っていますねと、先進グローバル企業を含めて、ローカル企業、シェアの高い企業…、シェアの高い企業は必ずチャネルがものすごくアドバンテージになっているので、よくできているので、だから強いんですよね。シェアの低い企業は、やっぱりチャネルが弱い。モノは良い、価格も別に頑張ればなんとかなると。チャネルが弱い。だから、プロモーションもできない。ここで止まっているだけなので、ここをしっかり組み上げていく、つくりあげていくということが戦略的に進める上で非常に重要で。じゃあ、そのチャネルをどこまで設計するかというのは、どういう時間軸で、どこまで行きたいかによって設計が全然変わってくると、そういう仕組みになっているんですよね。そんな話をしていて、なるほどという、そんなお話でした。
今日はこれぐらいにしたいと思います。皆さん、また次回お会いいたしましょう。