森辺一樹(以下、森辺):皆さん、こんにちは。SPYDER INITIATIVEの森辺です。今日は、ディストリビューター任せにしないことがいかに重要かということについてお話をしていきたいと思います。
今現状、新興国市場の自分たちのディストリビューターに完全100%大満足していますという企業は非常に少ないんじゃないかなと。多くがいろんな問題や課題を抱えていて、その一部はかなり深刻な課題、状況、将来が見えない、本当にこのディストリビューターでいいのかと、ここでは駄目なんじゃないかということをもう薄っすら気づき始めている、こういう企業も決して少なくないのかなと。こういう中で意思決定がね、日本の企業はなかなか遅れるわけですよね。ここじゃ駄目だと思っている。その思っていることも、思うことが確定になっていかないんですよね。ぼんやりなんとなく気づいているという状態が長く続く。だから、明確にイエス・ノーが判別できない。さらにそれがゆえに意思決定も遅れていくという、こういう状態が結構多く見受けられると。なぜイエス・ノーがはっきりしないのかと言うと、自分たちの中に誰も何が本当に真実かが分からない。ただうまくいっていないよねということがなんとなく、結果として数字がうまくいっていないというのは見えていて、ただそれが「ディストリビューターのこういうところが悪いんじゃないか」ということがなんとなくぼんやり感じていて。
これってやっぱりディストリビューターにずっと任せてきた背景があるので、結局何がどう問題なのかが見えていないので、なんとなく悪いということは見えているんだけども、明確にどこがどう悪いのかが見えていないと。明確にどこがどう悪いかが見えていないので、そこに対する意思決定が遅れていくという、こういう悪循環に陥っている企業って本当に多くて。冗談じゃなくて、それが10年15年続いていて、15年前から同じ課題を言っている会社さんも少なくないですと。やっぱりいかに主体的にやるかということは、これ、仕事は何でも一緒だと思うんだけども、特にディストリビューション・チャネルはそうで。残念ながら、前回もお話しましたけども、日本国内の市場とか欧米の市場は日本のメーカーがこちらから獲りに行った市場なので、販売チャネルの構築も主体的にやったんですよね。一方で、新興国市場は向こうから「売りたい」と、あんまり対して重要視もしていなかった市場だし、「やれるんだったらやってみたら?」ということで始めた市場なので、任せてきた市場なわけですよね。ここ最近になって新興国市場が非常に重要なポートフォリオを占めるようになって、メーカー側が徐々に主体的に切り替えていくんだけども、結局多くを見れていないし、細かいことが見えていないので、なかなか分からない、意思決定に至れないと。
意思決定できないということはね、これはまあまあ、もちろん日本の企業というのは決めるべき人がなかなか決められないという問題はあるんだとは思うんだけども、決めるべき人が意思決定できないというのはね、その人の意思決定能力というよりかは意思決定するための材料がその人のもとに届いていないということも往々にしてあって。やっぱり調べていないですよね。調査をしていないですよね。ディストリビューターよりも知識が上じゃない。販売チャネルを動かしていくのにね、ディストリビューターよりもその市場のことを知らなければ、これはもう絶対にシェアなんて上がらないですよね。メーカーがディストリビューターよりもマーケットのことを知らなかったら、その国でのシェアなんて絶対に上がらないので。日本でもそうですよね。問屋を使っていますと。問屋よりも市場のことをメーカーのほうが圧倒的に分かっているわけで。それは当然ですよね。それが分かっていなければ、シェアなんて上がらないので。本当に調査をしていない。サボっているというふうに言ったらいいのかもしれないですけど。なので、インプットがないのでなかなか難しいと。主体的になればね、これは必然的にマーケットを知るための調査ってやっぱりやっていくので、これはすごく重要なポイント。
われわれなんかもお客さんと取り組みをするときに、ディストリビューターと話すのにメーカー側が何の材料も持っていなかったら話し合いにならないですよね。向こうも「どうせ知らないでしょう、あなたたち」というスタンスで来るわけなので、議論が表向きのそういう議論になってしまって、核心の議論に至れない。だから、ディストリビューター以上に知識武装して、ロジックを固めて、ディストリビューターに提案する。自分たちが主体的にやってマーケットを理解した上でディストリビューターに任せるのと、よく分からないから任せるのでは、もうこれ、得られる結果はまったく異なるので。本当にディストリビューター任せ、ある一定の機能を任せるということであって、戦略全体は任せちゃいけない。一番重要な部分は任せてはいけない。そこは主体的にやっていかないといけないということなので、本当にね、この問題は本当に重要です。これはもう1社の例外もなく、必ずどこかで問題が起きるので、自分たちでしっかりやっていくと。成功しているような先進的な企業でディストリビューター任せにしているなんていうところは1社の例外もなく存在しないので、基本的には自分たちでしっかりと理解をするということが大変重要です。
今日はこれぐらいにしたいと思います。皆さん、また次回お会いいたしましょう。