森辺一樹(以下、森辺):皆さん、こんにちは。SPYDER INITIATIVEの森辺です。今日は、ASEANとかインド、アジア新興国市場において、メーカーが本来やるべきこと、どこまでを内製化して、どこからを外注すればいいのかということについてお話をしていきたいと思います。
メーカーが新興国市場でどこまでを内製化してどこまでに外注を使えばいいかということを皆さんと一緒に今日は考えていきたいんですが、これは別に自社の直販部隊とディストリビューター、外注使ってディストリビューターとかという、そういう話ではなくて、もう少し手前の調査とか、分析とか、戦略策定とか、実行とか、そういう手前の部分で何を本来メーカーとしてやるべきなのか、どういうふうに外部の専門家並びにコンサル会社を使っていくべきなのかということについて、極力、僕の今の立場、ポジショントークにならないように、客観的な視点で、僕が今までの自分のキャリアの中で思ってきたことも含めてお話をしていきたいなというふうに思います。
まず結論から言うと、すべてが内製化できたら、それに越したことはないですよね。ただ、やっぱりそれって現実的には不可能で、そんなそれぞれの専門性を持った専門家が社内にいるとは限らないので、基本的にはやっぱり、いかにパートナー、協力会社を使っていくか、パートナーを使っていくかということがすごく重要だなというふうに思っています。メーカーの仕事で一番重要なのって、やっぱり事業を推進することだと思うんですよね。人間って時間も能力も有限なので、やっぱり無限に時間が使えて、もう無限に能力が増殖していってあってみたいな、こんなのはあり得ないわけですよね。そうすると、限られたこの有限の時間と能力をどこに集中的に投下するかということはすごい重要で。メーカーが本来やるべきことは、司令塔として事業を推進するということだと思うんですよね。そうなったときに海外展開でやっぱり一番重要なのって、自分たちには何があって何がないのか、自分たちには何ができて、何ができないのかということをまず切り分けるというね、この客観的な能力がめちゃめちゃ重要で。
僕が今お付き合いをしているような会社さん、そんなに多い会社と僕はお付き合いしていなくて、大手企業20社ぐらいと長く、ほぼ10年以上のお付き合いをしていて、一番長いところは19年お付き合いをしている。そういうところとお付き合いをしていて僕が思うのは、やっぱりそういうシェアの高い会社とか成功している会社ってね、自分たちが何ができて何ができないかというところの切り分けがものすごく上手にできているんですよね。これは会社が上手だという場合もあれば、それを仕切っているリーダーがその能力に優れているということもあると思うんですけど。その足りない部分に関して瞬時に補うなんていうことは難しいわけですよね。だから、足りない部分をどのパートナーと一緒に時間をかけて強化をしていくのか、こういう発想なんですよね、頭がね、そもそもね。その不得意の部分にどういう外部協力パートナーを迎え入れるかという、ここの取り組み。やっぱりシェアの上がらない会社、10年前から課題が変わらない会社って、自分がどこが得意でどこが不得意かというところの切り分けができていないということはまず大前提だし、切り分けができたとしてもね、自分たちが不得意なところも自分たちでなんとかやろうとする。なぜならば予算がないとか、外部を使ったことがないとか、いろんなことを言うんですけど、そういう状態が続いていると。やっぱり伸びる会社というのは、ここは投資すべきだと決めたらグッと投資するということと、あと自分たちが不得意な領域でどのパートナーを迎え入れるべきかという最初の一歩では、いろんな会社をたぶん見て選別をされたんだと思うんですよね。ただ、やっぱりこことやるというふうに決めたら、それは長いですよね、関係が。そことしっかりパートナーシップを結んで、自分たちの事業の推進をしていく。逆に言うと、10年もお取り引きしてもらっていると、こっちはどうなるかというと、もう洗脳されていくわけですよね、どんどん、どんどんね、支援する側もね。そうすると、やっぱり同一国で競合する別のメーカーのお仕事は…。受けられないことはないですよ、契約書上はね。ただ、やっぱり倫理的に受けたくないし、受けるべきじゃないし、そういう状態にもなってくるしね。やっぱり自分事にどんどん、どんどん、なっていきますよね。そうすると、パフォーマンスもどんどん、どんどん、上がるので、やっぱり使い方がうまいよなというのは、使われている側としても非常によく感じる。それが外部のパートナーに年間払っているフィーに対して事業推進で得ている利益のROIが良ければ、それは続けていけばいいし、悪ければ切ればいいという、そういう発想なわけなので、その辺が非常に合理的な計算になっている。
だから、ちょっと時間来てしまったので今日はこれぐらいにしておきますけど、まとめると、自分たちの得意・不得意の区別、区別というか、精査が明確にできていて、得意なことにやっぱり少ない経営資源をね、経営資源なんていつも足りないので、経営資源がふんだんにある会社なんてなかなかそんな僕は今まで、なかなかというか、1社も見たことないのでね、やっぱりどこか足りないんですよね。そうすると、その足りない経営資源を自分たちの得意な領域に集中的に投下をして、自分たちができないこと、不得意なこと、ここに外部の力を使うと。そして、事業を推進していって、全体のパフォーマンスを上げていくということをやっぱりやられているというのが非常に大きいのかなと。ちょっとね、また次回ちょっとこの続きをもう少しして、皆さんと理解を深めていきたいなというふうに思います。
それでは今日はこれぐらいにしたいと思います。皆さん、また次回お会いいたしましょう。