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ポッドキャスト:森辺一樹のグローバル・マーケティング

ASEAN・インド – ディストリビューターもメーカーを評価している

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この放送の要点

  • ディストリビューターもメーカーを評価しているという視点を語る。
  • かつては外国企業なら歓迎されたが、今は断られる例もあると指摘。
  • 市場や競合を知らずに交渉すると悪条件を引っ張られやすいと説明。
  • 情報武装して臨む姿勢が抑止力になり交渉を有利にすると強調。

ディストリビューターもメーカーを評価しているという視点について話す回です。新興国市場では市場や競合を知らない企業ほど悪条件で契約させられやすく、情報武装して交渉に臨む姿勢が対等な関係を築く抑止力になると説明する。

テキスト版

森辺一樹(以下、森辺):皆さん、こんにちは。SPYDER INITIATIVEの森辺です。今日は、ディストリビューターもまたメーカーを選んでいると、メーカーを評価している、メーカーを見ていますよという、そういうお話をしていきたいと思います。

ディストリビューターもメーカーを選んでいるんだよという話なんですが、これは何を言いたいかというと、われわれね、ディストリビューターを決めていくときに、ディストリビューターを評価する、できるだけ良いディストリビューターと付き合いたいということで、メーカー側がディストリビューターを評価するという、こういう観点でいる方がたぶんほとんどなのかなというふうに思うんですよね。メーカーがディストリビューターを評価をするというのと同時に、実はディストリビューターもメーカーをすごく見ていて、すごく評価していて、それによって対応を大きく変えていますよということをやっぱり強く認識する必要があって。20年前とかね、25年前の中国、ASEANの市場、インドもそうですけど、基本的に外国の企業が「これ売りたい」って来たら、もうとにかくわらにもすがる思いで、やると、一生懸命やる、必至でやるって来るというのが基本的なスタンス。当時は欧米の先進グローバル企業の脅威も始まったばかりでしたし、中国勢、韓国勢、ASEAN勢の、今、非常に競争力を増しているようなメーカーさんの存在もまだまだ小さかったので、基本的に日本企業が行けば、ぜひやらせてほしいと。ただ、最近は平気で断られたりとか、そういうケースも往々にしてあって。彼らは、この日本企業はどうなんだろうということをすごく見ている。結局、言葉を選ばず言うと、ここでなめられてしまったら、やっぱりそういう扱いしかされなくなってしまうんですよね。むしろ関わること自体が時間の無駄だと思われたら断られてしまうし、逆に言うと、取りあえず取り扱っておこうと、マイナスにはならない、プラスだと。なんだけども、やっぱりなかなか身が入らない。なんか、しばらくしたら、良いところだけ持っていかれてしまったみたいなね、そういうことにもなるし。逆に言うと、いろんなものを引っ張られたりとか、すごい悪い条件で契約を結ばされていたりとか、結構、販売チャネルの再構築の仕事をしていると、こんな条件で契約していたんですかとか、あと、こんなにマージン払っていたんですかとか、そういう実態って、われわれが入って調査をするといっぱい見えてくるんですよね。

実際に自分たちの競合が自分たちのディストリビューターに払っているマージンの比率とか、あと、支援の実態、それから、いろんなものを横並びに、取引条件とかプロモーション費用の持ち出し比率とか、そういうものを比べていくと、相当にディストリビューター側に利益が落ちるように設計されていたと.この状態でもう10年、20年やってきていると。じゃあ、その利益がその事業の成長に再投資されているかというと、そうでもなくて、結局、彼らの現状の経営資源の中で,彼らが本当に得意とする商品を,得意とする場所にだけしか売られていなくて、本来は潤沢な利益を再投資してより売上を拡大していってもらいたいのに,そうなっていないと。管理もそうなっていないみたいなね。この状態って、やっぱりディストリビューター側も、特に欧米の先進グローバル企業とか、シェアの高い企業と付き合っていると、戦略的だしね、マーケティングをてことしてすごく使っていくような文化がしっかり定着しているような企業と取引があるとね、やっぱり、この日本企業、あまり分かってないなと、カモネギだというので、良い条件を引っ張られて、なんか表面上はうまいこと丸められてみたいな、そういう実態は結構多いですよね。

僕、思うんですけど、ディストリビューターは、やっぱり最初のアプローチの段階から、メーカーをすごく評価している。このメーカーはどれだけ知っているんだろう、マーケットのことをどれだけ知っているんだろう、市場のことをどれだけ知っているんだろう、競合のことをどれだけ知っているんだろうと、それを見て自分たちのボールを出してきていますから、まったく知らない、赤子のような日系企業が来たら、それは…。それは悪いことはしないですよね。悪いことはしないんだけども、やっぱり自分たちにメリットのあるような状態がいつの間にかつくり上げられてしまうと、これはもう自然なんですよね。日本だと、性善説なので、そうは言ってもちゃんとやるんだけども、そうならないというのが新興国で。でも、それって、じゃあ、どっちが悪いの?と言ったら、向こうが悪いんじゃなくて、知らないこっちが悪い。確かに売ることはディストリビューターに任せるんだけども、全部を知った上で売ることを任すのと、何も知らないから売ることを任せるのだと、やっぱり得られる結果、成果って全然違うので.その情報武装、インプット武装をしっかりして、ファーストアプローチから挑むということは、僕はすごく重要で、これはある意味抑止力に近しいものなのかもしれない。この人たちは知っていると。この人たちにいい加減なことは言えないという、こういう抑止力になるので、本当に市場を知る、競合を知る、その上で交渉するということは、めちゃめちゃ僕は重要なことだと思いますし、あと、適度な距離感を保つということも、僕はすごく重要なことだと思うので。そういう意味で、ディストリビューター、自分たちがディストリビューターを評価をするのと同じぐらい、ディストリビューターもメーカーを評価していますよと。このメーカーはどこまで知っているんだろう、どこまで戦略的なんだろう、どこまで分かっているんだろうということをしっかり見ている。なので、見られているという認識を常に持ちつつ、何の武装もせずに交渉に挑むということは、僕はしないほうがいいんじゃないかなというふうに思っています。

今日はこれぐらいにしたいと思います。皆さん、また次回お会いいたしましょう。

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