ASEAN・インド 輸出の場合の販売チャネル設計
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テキスト版
森辺一樹(以下、森辺):皆さん、こんにちは。SPYDER INITIATIVEの森辺です。今日は、販売チャネルの設計についてお話をしていきたいと思います。販売チャネルの設計なんですけど、われわれが日々お客様からご依頼されるケースというのは、もう9割方、すでにその地域に現法があって展開をしているんだけども、シェアがここ何年も伸びていない、もしくは鈍化している、今、漠然と問題があると、ディストリビューション・チャネルに問題がある、ディストリビューターに問題があることは分かっていて、ただ、それが具体的にどう問題で、何が足りていて、何が足りていないのか、どう改善すればシェアが上がるのかというところの答えが見えていないと、それをまず導き出していくという、可視化をしていくという、そういうケースがほとんどなんですよね。一方で、輸出でやっているというケースも、当然、大手であったとしても、この国は現法でやっているけども、現産現販でやっているけども、この国は輸出ですというケースもあるし、あと少し規模が中堅になってくると、まだ輸出ですと。ある程度のところまで行ったときに、現産なのか、ASEANでの生産拠点をこの地域に定めて、そこからASEAN全域に出荷をしていくという、そういう計画でも、今は現状輸出ですという、こういうパターンがあるんですよね。これ、9割と言いましたけど、まあまあ、8:2ぐらいですかね。
この輸出のパターンにおいての設計と、やっぱり現産現販における設計というのは全然違う設計になってくる。ステージが違うのでね、輸出ビジネスのステージと現産現販ビジネスのステージって、だいたい企業の海外展開というのは、いきなり現地に生産工場をつくってやりますというね、これ、現地の売上0の状況からね、そういうことってあまりなくて。もともとあるのは、ベトナムで加工したもの、もしくはタイで加工したものを日本で消費するために現地にもともと工場がありましたというケースはあるけども、タイの市場を0からやるのにいきなり先に工場をつくってとか、いきなりベトナムに先に工場をつくってベトナムの市場というのはなかなか、巨額な投資になるので、工場を、例えば食品メーカーとかで工場をつくるというと何十億とかの投資になるので、基本的には輸出から始めるというケースがありますと。まだ具体的に現産現販のスケジュールは立っていない中で設計をしていくので、大きく設計を2つに分けて、将来、現産現販になったときにもシームレスにチャネルの移管ができるような設計をしていくんですけども。まず、輸出でやっていく場合って、やっぱり僕、設計において一番重要なのは、「誰に」売りたいのかというターゲティングが一番重要になってくるわけですよね。これが輸出の場合は、もちろん消費者が一番重要なんだけども、その手前の小売、どの小売で売りたいのと、これはB2Cの場合ね。近代小売だったらこことこことここ、伝統小売だったらもうここは売れない、ここだけとかね、こういうことをまずしっかりターゲティングを設定する。ここが間違っているとうまくいかないので、これは競争環境と市場環境を比べて、今のお客さんの製品がこういうものなので、この製品だったら、この国の、この都市の、この小売の、この棚の、ここに4SKU、5SKU、こういうふうに置くと、おそらく求めているようなレベル感のところまで到達できるだろうという、この推計値を出していくんですけど、これって経験則から出していくわけですよね。パズルを合わせていくというんですかね。なので、誰に売っていくのか、ターゲティングが一番重要で。
そのためにはどういうチャネルをつくったらいいのかというところを計算していくんだけども、市場環境と競争環境、敵は、じゃあ、どうしているのと、同じレベル感の敵はどうしているのということも当然見ていくし、これが積み上げでやっていくと、取りあえず日系の食品に強いディストリビューターにお願いして、お願いしたんだけど、結局、日系食材スーパーにしか売れませんみたいなね、そこからなかなかメインストリームに出て行けないと、大手の小売に入っても、輸入品棚には並んだんだけど、メインの棚に並ばないからと。要は結局、メインの棚に並べるためには、こことこういう交渉をして、メーカーとしてもここまではやらないといけませんよと。なので、ある程度沈みますと。ある程度沈むんだけども、輸出でここまで行けるので、ここまで設計してやりませんかということをね、投資対効果を明確に導き出しながら、どこに置くべきなのかということと、どこに限られた経営資源を投下すべきなのかということをパズル合わせしていくんですよね。長年それをやっていると、例えばフィリピンだったら、フィリピンで例えば菓子だったら、もうこのディストリビューターとこの小売のこのバイヤーとこういう話をつけて、こういうふうにしていこうって、パズルがだいたい合ってくるわけですよね。そのパズルで一番効率よく目標・目的に到達できるパズルをどう組み合わせるかという、こういうことをやっていくわけですよね。当然、ディストリビューターもね、ここ10年15年見ていると、統廃合、結構されているし。昔、高いランキングにいたディストリビューターがなくなってしまったりとか、こっちにいた凄腕のセールスマネジャーがこっちに異動していたとか、いろんなことがあるので。国によっても財閥系の小売が強いところ、タイとかフィリピンなんかはもう小売と先に交渉する、ディストリビューターと交渉しても、それは詰まる話も詰まらないので、基本的にはまず小売と交渉するし、ベトナムだったらディストリビューターからやっていくしとかっていうことが国別、都市別にあるということなので、設計がだいぶ変わってくるというね、現産現販と輸出でやる場合と。
やっぱりもったいないのは、なんとなく自分たちが今分かっている情報の中でいろんな意思決定をして積み上げていってしまうこの方法、あとでもっと情報が入ってきて、インプットが入ってきたときに、もっとこういう状態だったんだというのが分かったときに、中途半端に城が築かれてしまっているので、これはもう基礎設計を間違えてしまったら、その上に建つ建物ね、これは変えられないんですよね。もう基礎が緩いので、その上に高層ビルなんて建たないわけですよ。だから、われわれは調査の重要性をこの番組でも散々言っていますが、市場、競争環境、市場環境、流通環境を完全に可視化した状態で、じゃあ、自分たちはどこを目指すのか、どこまで目指せるのか、今年、来年何をやるのかというところから基礎設計をしていかないと、やっぱり高いビルは建っていかないので、そういう意味でこの設計というのは大変重要ですよというお話でございました。
今日はこれぐらいにしたいと思います。皆さん、また次回お会いいたしましょう。



