HOME » 動画番組 スパイダー・チャンネル » ASEAN・インド 「分かってますバリア」を取り除く

動画番組 スパイダー・チャンネル

ASEAN・インド 「分かってますバリア」を取り除く

番組への質問はこちら » お問い合わせフォーム
新刊はこちら » https://www.amazon.co.jp/dp/4495650238
定期セミナーはこちら » https://spydergrp.com/seminars/
noteはこちら » https://note.com/spyder_moribe

この動画の要点

  • 「分かってますバリア」は、ディストリビューター再編の初動と意思決定を遅らせる。
  • 分かっていないことを認め、現状の競争力と真実を客観的に可視化する姿勢が重要となる。
  • 過去に試して駄目だった施策も、実施した時代・担当者・やり方によって結果が変わる。
  • 本社と現場が責任を持って障壁を取り除き、再編を前へ進める必要がある。

ディストリビューター再編を妨げる「分かってますバリア」を取り除く重要性について話す回です。現場が「調べた」「やったが駄目だった」と主張することで、本社が現状の可視化や次の施策へ踏み出せなくなる構図を説明します。過去の失敗は施策の方向性だけでなく、実施した時代や担当者、やり方に左右されるため、同じ取組を再び行う意味を否定しない姿勢が求められます。分かっていないことを認め、本社と現場が責任を持って真実を可視化する企業ほど、早く再編を進められると解説します。

テキスト版

森辺一樹(以下、森辺):皆さん、こんにちは。SPYDER INITIATIVEの森辺です。今日は前回の続きで、ディストリビューターの再編における3つの重要なポイントのうちの最初のポイント、「分かってますバリア」を取り除くということでお話をしていきたいと思います。

前回をちょっと見ていない方は、「分かってますバリア」って何なんだ?ということであれだと思うので、ちょっと解説をしていくと、ディストリビューターの再編が今、多くのB2C、B2Bの製造業の中で、アジア新興国市場では言われていて、やっぱり何十年も付き合ってきたディストリビューターがあるんだけど、今までどちらかと言うと1カ国1ディストリビューター制で、ほとんど売ることの大半をディストリビューターに任せてやってきましたよと。情報はすべてディストリビューター経由だし、現法あるけどセールスは大半がディストリビューターですと。その中で今の市場の成長力や今後のポテンシャル、それから新興国市場に課せられた数字目標などから鑑みても、もっとやりたいんだけども、なかなか既存のディストリビューターではやれない。その中でディストリビューターを増やすのか、変えるのか、どうするのかということで悩まれて、再編をしていくというね、そういうステージに、ここ10年ぐらい、日本の製造業はあるのかなと。その中でわれわれは再編の仕事をしていくわけですけども、そのときの最初の成功する企業と成功しない企業の特徴3つあって、前回その3つをお話したんだけども、1つが最初の「分かってますバリア」、もう1つが既存のディストリビューターの競争力が客観的に低いと分かったときに、どうやって新しいディストリビューターやディストリビューターを切り替えるという意思決定の腹決めができるかということと、最後、じゃあ、その新しいディストリビューターで絶対に失敗しないようにどうやるのかという、この3つがものすごく重要なわけですよね。

だいたい最初の、今日の話は最初のその「分かってますバリア」なんだけども、分かってないから専門家に相談に来ているんだし、分かっていたらやれよという話になるので…。ちょっと言い方が、すみません、あれなので。分かってないんですよね。でも、分かっていると思い込んでしまっているのも結構まずくて。これも本当に言葉を選ばず、皆さんのためにと思ってお話すると、今までの僕の25年のキャリアの中であるのが、やっぱり現場に行けば行くほど「分かってます」って言いたくなってしまうんですよね。これは人の性格にもよるんだと思うんですけど。なぜならば、自分の仕事を否定されているような感じ、「なぜおまえはそんなことも分かってないんだ」ってたぶん言われてしまうのが嫌なんだと思うんですけど。でも、それはやっぱりメーカーの仕事じゃないので、分かってないことは別に悪いことではなくて、分かってないから分かろうよと、今までやってきたね、どうせ、だって駐在をするなんて数年の話だし、その数年で過去の歴史含めて全部分かっているわけがないので。過去の人たちのやってきたことを継承していく仕事をしてきていて、間違っていても、それは間違ったままやらざるを得ないという状況にもあっただろうし。だから、分かってないことが悪いんではなくて、今もう一度、本当に真実は何なのかということをしっかり客観的に可視化するということのほうが圧倒的に重要で、ここで中途半端に「分かってますバリア」が出てくると、やっぱりそういう企業は意思決定が遅れるし、進捗が遅れるというのは1つすごくある。われわれみたいに少人数でやっている企業、しかもプライベートカンパニーは、やっぱりややこしい先は触りたくなくなるので、ここはちょっとしばらく置いておいて、次のところに行きましょうというふうになってしまうし。だから、分かってますオーラは、結構いろんな意味でマイナスになっているんじゃないかなというふうな気がします。

現場の「分かってますバリア」も強い弱いがあるので、ある程度の…、現場なのでね、言ったら押し切ってしまえば、そのままそれで行けるんですけど、結構本社と現場のやっぱり関係があって、本社はまったくよく分かってない、詳細は分かってない。ただ、現場がやっていること間違っているんじゃないの?という勘どころはあるわけですよね。だから、本社からご相談がある。でも、やっぱり現場に「いや、分かってます。やってます。やったことあります。でも、駄目だったんです」って言われると、自分たちはやってないから、そうなのかなと、これを押し切れないんですよね。当然そうですよね。この声を本当に上げるんだったら、本当にその上げる声に責任を持つということはすごい重要で。なぜならば、僕の過去の経験でね、「あれもやった。これもやった。それもやった。でも駄目だったんです。じゃあ、何やるんだよ」という話で、その「じゃあ」は出てこなくて、「ないんです。だから、必殺技ください」というね。でも、過去の経験から言うと、必殺技なんてなくて。日本企業、日本人は優秀ですから、何をやるべきかというのはおおよそその通りなんですよね。ただ、それをどの時代に誰がどうやったかでブレークスルーするかしないかが決まるので、これはもうやり方の問題なんですよね。誰がどうやったかというやり方の問題で。「あれもやったけど駄目でした。これもやったけど駄目でした。それもやったけど駄目でした。だから、もう1回やっても駄目なんです。意味ないんです。無理なんです」というこのバリアが、実は企業が再編できない一番最初の大きな関門になっているんですよね。これに対して、本社もやっぱり現場にそう強く、強いトーンで言われてしまったらね、やっぱり自分たちはやってないから、なかなか言えない、本社の社風の会社もあるし、それを「いいからやれ!」って言わせられてしまえば一番たぶんいいんでしょうけど、そういう会社もあるし、これは2タイプ。それだけ大きい声を現場で上げるんだったらね、そこにやっぱり責任をどれだけ強く持てるかということはすごい重要で。帰任になりました、部門が変わりました、途端にね、あれだけ大きな声で意味がないんですと言ってたのに、部門が変わったらもうどうでもいいですかみたいな、ちょっと待ってよと、そんな散らかし方ないでしょうというね、そういう会社はやっぱり進捗が遅くなってしまうんですよね。声を上げるにしても上げないにしても、やっぱり責任をしっかり持つということはすごい重要で。

ここは、再編の仕事をやってきていて、いろんな企業を見ていて、「分かってますバリア」がすごく大きな障壁になっている企業というのはあるので、われわれみたいな外部のコンサル担当がそういう企業から問い合わせを受けて行くときって、やっぱりこのバリアが解けるまでちょっとしばらくなあなあにしてフェードしておこうって。当然そうなりますよね。だってまだ社内でもめているわけですから、そこに入って標的になるのはあれなので、もう、「売上欲しいです、仕事ないです」って言うんだったら歯を食いしばって行くかもしれないですけど、でも、そこのバリアって本当にやっぱり、ああ、これがこの会社のASEAN市場を止めているすごく大きな理由だなって思ったことがもうたくさんあったので。結構厄介なのが、現場が大きな声を上げるというのはやっぱり上の力でガーンと一掃できてしまうので、これはまだいいんですけど、ここのポジションの人が、分かってないのに、「いや、こうやればいいんだろう。俺、分かってるんだよ。20年前、タイにいたんだよ」という、「いやいや、20年前と今、全然違いますよ」という人とかね、それが結構偉くなっていて、そういう状況にいるみたいな。「現場見てきた」「いや、現場見たのって最初の1年だけでしょう、20年前の。それ以外はゴルフやって、カラオケ行ってたでしょう」みたいな、「そんなレベルじゃないんです」みたいな。笑い話みたいですけど、でも、そういうのが結構弊害になっていたりもするので。やっぱりこの「分かってますバリア」、これをまず取り除くっていう、いや、結果が出てないということは分かってないので、分かってないことにすら気づいてないというケースがやっぱりすごく多くあったので。まず可視化して分かるということの重要性、ここはやっぱり僕、いろんな企業を見てきて、早く成功をつかんだところって、やっぱりこの「分かってますバリア」がゼロなんですよね。もう分かってないのでっていうのでガーッと行くという会社がやっぱり圧倒的に強かったなというふうに感じます。

今日はこれぐらいにしたいと思います。次回は、じゃあ、「分かってますバリア」が取り除かれて、実際に今の既存のディストリビューターの競争力を客観的に分かったときに、足りないと、今のディストリビューターじゃ駄目なんだって分かったときに、どう意思決定して次のステージに進めるかということについてお話をしていきたいと思います。

それでは皆さん、また次回お会いいたしましょう。

自己診断サービスのご紹介