東忠男(以下、東):こんにちは、ナビゲーターの東忠男です。
森辺一樹(以下、森辺):こんにちは、森辺一樹です。
東:じゃあ森辺さん、前回はちょっと人材面の話をしたんですけども。採用ですとかそういった面なんですけど、採用は採用で一つ、海外グローバルにおける一つの課題としてあると思うんですが、その採用した人をどうマネージメントするかっていうところにも、何かひとつ課題があるんじゃないかなと思うんですが、この辺森辺さんはどう考えですかね。
森辺:そうですね…
東:忌憚ない意見をスパッと(笑)
森辺:採用センスゼロ、人材教育センスゼロの私がコメントするのは大変おこがましいんだけども(笑) そうですね…基本的に海外の人ってやっぱ言わないとわかんないよね。僕それはすごく思うんですけど。
でも日本人でも最近、年齢が高くなってくると、平成生まれの世代とかってもうなんか未知との遭遇じゃないですか。その未知との遭遇で僕らの昭和の感覚でね、言わなくてもわかってるでしょって、もう絶対言わなきゃわかんないし、言ってもわかってないかもしれない。それが海外の外国の人ってなったら、もう300%言わなきゃわかんないし、アジアASEANの人だったら、もう1回言ったって2回言ったって3回言ったってわかんないかもしれないと。日本人はやっぱりその阿吽の呼吸があるじゃないですか。阿吽の呼吸が邪魔しちゃうから、そもそも言わない人達なわけですよね。
東:言わなくてもわかる人種だったっていうことですよね。
森辺:だからやっぱり、言うっていうことはね、僕はすごく重要だと思うんですよね、説明をする。あとね僕も自分もそうなんだけど、自分もね良くないなってよく思うんでね。あの…説明が下手だよね、日本人って。何でかったら言ったら、マネジメントが日本人って上手くないじゃないですか、海外のいわゆる欧米の人に比べるとね。それは一つ、マネジメントの仕組みができてないってことが一つなんだけど、人的な話もあって。その仕組みを回すのは人じゃないですか。その人がマネジメント慣れしてないってのもあると思うのね。だから説明が下手っていうこの3段階のダメダメダメ!っていうね。これはすごくよく思っていて。
例えばうちだと、海外のディストリビューターをマネジメントするKPIとかっていうのは会社にもしっかりあるじゃないですか。それがあるんだけど、それを説明をするっていう仕組みはじゃあそれでありますと。そうすると、その仕組を使って説明をするっていうのは人がやりますよね。その人の説明のスキルによっても、当然マネジメントの度合いって変わってくるじゃないですか。だから僕は自分ですごく下手だなって自分で思うんですけど。何か、3段階あると思うんですよね。
東:言わないとわからないってとこは、日本人同士だったら何となく感覚でわかるよねってのは私自身わかるんですけど、海外の人ってどうなんですか?日常的に暮らしでもまた違うと思うんですけど、森辺さんなんかは海外生活が長くて、日本人が言わないとわからないっていうのは阿吽の呼吸っていう言葉に代表されるようになんとなくわかるんですが、「海外の人達ってこう違いますよ」っていうのは…
森辺:100%わからないですよ。なんでアメリカ人の旦那さんが奥さんにあんだけI love you I love you って言うのっていうのと一緒で、四六時中言ってるじゃないですか。一方で高倉健を男の美学みたいに考える我々はね、I love you とか「愛してる」なんて言うの一生に一度言うか言わないかみたいなね、そういう感覚があるわけじゃないですか。だから聞き手の方も、言われなくても「きっと愛してくれているんだろう」って思える人種なんだね、僕らはね。言い手の方も、「言わなくてもわかっとるやろそんな事は!」ということなわけですよ。
それを仕事に置き換えた時に、上司も「言わなくたって部下はわかってくれているはずだ」と。日本人の昭和生まれの部下もね、「上司は言ってくれないけど、僕はこういうことしないといけない」ってわかっちゃうわけじゃないですか。けど平成になってくると中々そうは行かないって話だと思うんで、なんかそんなことだと思うんですよね。
東:それってやっぱりディストリビューターのマネジメントでもそういった面って、森辺さんが相談を受ける中で見られるんでしょうかね。
森辺:めちゃめちゃ見られますね。僕は心配性だからトリプルチェック×3をやるんですよ、いつも。だから「もうやめて」って言われるぐらいに確認をしないとダメ。だからマイクロマネジメント。でもマイクロマネジメントやられると、やられる方は嫌じゃないですか。だからうちのKPIの軸って非常にシンプルに確認する事項自体は設定されていて、そのシンプルの2つとか3つだけを、ひたすら何回も確認するっていう風になってるわけですよね。だから、確認しまくんないとダメだと思います。言わないとダメ。言ってもわかんないかもしれない。
東:何かそれって日本人って多分、言ったら相手がどう思うとかっていうのも、気にしすぎるような感じもするんですが、その辺はどうなんですかね。
森辺:いいねいいね、その通りですね。会議だと思うんですよね。会議って意見をぶつけ合うところじゃないですか。だから本来ならば、思いっきり意見をぶつけ合うわけですよ。言い方は別にしてね、意見はぶつけ合わないと会議の意味が無い、議論の意味が無いわけですよね。アメリカに行けば、そんなのは普通にやるわけじゃないですか。相手と反対意見を言ってね、相手がどう思うだろうってイチイチ気にしてね、意見しないなんてことは無いわけで。けど日本の会議は、基本的に上司の意向に沿った方向で、その方向の中で意見を出すわけじゃない。反対意見を出すなんていうことが出来てる会議体ってね、2割だと思うんですよ。日本の会社の中でもね。だからそういう意味でもすごく良いポイントだと思うんですけど、相手の事を考えるあまり言われたくないだろうな的な事を言わない。でも会議が終わったらケロッとしてるわけじゃないですか。だから何て言うのかな…切り替え、すごく重要だと思うんですよね。
だから上が間違えちゃったら全部間違えちゃうからね。
東:そうですね。
分かりました。じゃあ森辺さん今日はここまでにしたいと思います。ありがとうございました。
森辺:ありがとうございました。