東忠男(以下、東):こんにちは、ナビゲーターの東忠男です。
森辺一樹(以下、森辺):こんにちは、森辺一樹です。
東:森辺さん、前回・前々回と韓国関係をやってきたんですけど、今回も引き続き韓国関係でそもそも韓国ってどういう小売があるのかっていうのは、皆さん知ってる方もいらっしゃれば、まだ馴染みのない方もいらっしゃると思うので、そもそも論なんですけど、どういった形態の小売が存在して、どういったところが主力小売になるのかってのを教えていただけないでしょうか。
森辺:韓国なので、モダントレードが非常に重要ですよということになるわけですけども。他のASEANとは異なってモダントレードが重要ですと。モダントレード大きく分けると一般的なカテゴリと一緒で、CVSコンビニ系、それからドラッグ系ハイパー系、それからチェーン展開している大手のスーパーマーケットとデパート。後に説明しますけど、韓国は実はベーカリーが結構あって、ベーカリー流通も重要だというところと、後日本のダイソーも結構あるというそんな感じですかね。
東:具体的に教えていただくと、どういう感じなんでしょう。
森辺:例えばCVSだとGS25、ここが非常に大きくて10500店舗ぐらいあるんですかね。それと変わらないぐらいのが、CUがあると。その次に少し店舗数が落ちて8000店舗ぐらいだと思うんですけどセブンイレブンがあって、そっから大分落ちて2000店舗ぐらいでミニストップとウィズミーっていうのがあるんですよ。この主要6社、超主要は3社ですよね、GS25、CU、セブンイレブン。それにミニストップとウィズミー加えて主要6社が…
東:5社、5社ですかね。
森辺:5社が非常に重要なCVSですと、いう感じですかね。ハイパーは、ホームプラス。これが150店舗弱ぐらいあるんですよね。もともとこれテスコだったっけ?
東:そうですね。
森辺:後ロッテマート。これも100店舗強ぐらいある。ロッテビックマーケットってやつあるんだよね、ビックって書くやつ。これが5店舗ぐらいなんですけど、ロッテ系と。後キムズクラブが35店舗ぐらいあって、メガマートが14店舗あって、後Eマートってのが152店舗あると。このハイパー主要6社は非常に重要ですよというとこですかね。後デパート…当然韓国なんで結構あって、主要4社は皆さんご存知ロッテ・デパートメントストア、それからヒュンダイも…ロッテは27店舗今あるんですかね。ヒュンダイも11店舗ある。後何があったかな…ギャレリアこれは5店舗ぐらい。後何やったっけ…
東:新世界(シンセガエ)とか。
森辺:ああ、そうだねそうだね。それが7店舗ぐらいあるんだね。
後…重要なのはチェーン展開してるスーパーマーケット。これがやっぱりテスコエクスプレスが350店舗ぐらいありますね。GSスーパーマーケットもう350店舗ぐらいあるし、ロッテスーパーも350社ぐらいあるし、EマートもEマートエブリデイってやつがあるんですけど、それも350店舗ぐらいあると。
で、ドラッグストア。ドラッグストアやっぱり何と言ってもオリーブヤングですかね。圧倒的に700店舗と。ワトソンズが70店舗ぐらいなんで、10倍開きがありますよと。後大きいところは、LOHBが130店舗ぐらい。後パントラドラックが11店舗ぐらいあるという感じですかね。
東:じゃあ、日本とはそんなに変わらない形態はしてると。
森辺:そうですね。コンビニの数とかね、日本に比べるとちょっと半分ぐらいなのかもしれない。今セブンイレブンで2万店ぐらいあるから、半分ぐらいかもしれない。基本的にはCVS、ドラッグ、スーパー、ハイパーデパート。この構造自体は変わらず、若干5000万人の市場なので店舗の数が少ないという感じですかね。
東:後森辺さんが言われたベーカリーが多いっていうのは、ちょっと意外な感じがするんですけど。
森辺:そうなんですよね。チェーン展開してるパン屋が結構多くて、パリスバケットっていう英語でPARIS BAGUETTEって書いてあるやつなんですけどね。エッフェル塔みたいなマークがあって、シンガポールの空港に国際線で到着してちょっとタクシースタンドに歩いて行く右側にもあって、結構アジアにも出てるんですけど。これが実は3300店舗以上あるんですよ。結構皆んな外資かなと思ってるんだけど、実は韓国のパン屋さんで。もう一個が、あの読みにくい…何かフランス語っぽいやつがあるんだよね。「○○(トーレスジョホー?)」(7'14.54)みたいな、そんな名前だったと思うんだけど、そういうのがあって、それも1300店舗ぐらいあったと思うんですよ。面白いのがね、パン屋さんでパンだけ売って無くて、チョコレートとかお菓子とか、後日本で言うようなちょっとしたお土産物。そういう物が売ってるんですよ。
東:ビスケットとか。
森辺:ちょっとお客さんところに遊びに行く時に持っていきましょうみたいなね。日本だとそういうお菓子のずっと続いた老舗が老舗店舗出してるじゃない。そういうところで和菓子買って行くとかっていう話なんだけども、何かパン屋と一緒になっててパン屋が売ってるみたいなね。そういう構造になっててて、そのせいもあってもこんだけ多いチェーン展開してるパン屋があるのかなと。日本で言うと個人事業主のパン屋さんがいっぱいあるっていうイメージだもんね。だから中々チェーンていうのはあれなんだけど、そんな構造になってると。
東:コンビニとかは日本と比べてどうなんですかね。
森辺:一時の韓国のコンビニってどっちかっていうと中国のコンビニに近い感じがしたのね。ちょっとコンビニって言うけど、ちょっときれいな商店じゃん、みたいなね。だけど大分日本のコンビニに近づいてきてる印象はありますよね。いわゆる明るくて清潔感あって、見やすい選びやすい取りやすい、みたいなのは大分良くなってきてるんじゃないかなと思うんですけどね。
東:分かりました。森辺さん最後の締めくくりに、韓国の小売市場の印象とかっていうのを教えていただきたいんですけど。
森辺:近代小売が非常に重要ですと。伝統小売と近代小売の比率が圧倒的に近代小売だからということで、ASEANとは違いますよと。だから日本と同じような状態であるということは一つですよね。そうすると近代小売もCVS・ドラッグストア・スーパーと色々挙げましたけども、自分たちの商品をどのカテゴリーの近代小売から投入して行くのかっていう事はやっぱり決めて、さらにはどの…例えばCVSって決めたらCVSの中でもセブンと最初にやるのかGSとやるのかってことをしっかり決めながら、バイヤーと商談をしていくってことが重要になってくるんじゃないかなっていう風に思います。
東:分かりました。じゃあ森辺さん、ありがとうございました。
森辺:ありがとうございました。