小林:こんにちは、初めまして。スパイダーの小林マアヤと申します。いつもナビゲーターを務めている東が本日海外出張のため、急遽私がナビゲーターを務めさせていただきます。よろしくお願いいたします。
森辺:皆さん、こんにちは。スパイダーの森辺です。そうなんですよ、東がですね、相変わらず海外出張の嵐で、ほとんど日本に居ないね。
小林:そうですね。
森辺:リスナーの皆さんも、もうお気付きかと思いますけど、Podcastがだいぶ遅れ遅れになってるんで、リスナーの皆さんを待たせてしまってはいかんと思いましてですね、急遽、秘書の小林をナビゲーターに迎えて、今日、番組をお送りしたいと思いますんで、どうぞよろしくお願いいたします。
小林: よろしくお願いいたします。
森辺:小林さん。今日は何の話をしたらいいですかね。
小林:はい。日経新聞に出ているグローバル記事をピックアップして、それについて森辺さんに解説やコメントをしていただきたいと思います。
森辺:どんな記事があるんですかね。最近のですね。
小林:そうですね。私がピックアップした記事が、2018年の4月27日の朝刊に掲載されておりました、「キリンのミャンマー投資について考える」という記事ですね。
森辺:なるほど、読みましたね。たしか4月の末ぐらいに日経新聞に出てましたね。キリンのミャンマー投資について書かれた記事ですよね。私の記憶が正しければですけども、日経の記事の内容としては、キリンがミャンマーに2015年だったかな、投資をしてて、現地の企業を買収してるんだと思うんですよね。ミャンマー・ブルワリー、MBLつったかな、買収をしてて、結局その会社の設備増強して増産しますと。で、ミャンマーへの投資を拡大させていくと。ASEANの展開に関しては、もうミャンマーに集中するっていう、そういう記事だったと思うんですよね。僕ね、このキリンさんの戦略は非常に素晴らしいと思うんですよ。一つは、市場環境の観点から素晴らしいと思うんだけども、市場環境でいうと、ミャンマーって今5000万人前後の人口がいて、ASEAN最後のフロンティアという風に言われていますと。これからの拡大発展が非常にポテンシャルとして大きな国であるっていうことは、もう皆さんも十分分かってるんだと思うのね。ASEANって大きく分けると、シンガポール・マレーシア・タイのSMTと、ベトナム・イントネシア・フィリピンのVIP、そしてメコン経済圏と。ミャンマーてのはこのメコン経済圏の中にあって、メコン経済圏の中では最も有力視されてる市場であると。ミャンマーだけで5000万人以上の人口がいる市場で、市場のポテンシャルとしては非常にいいと思うんですよ。シンガポールのタイガービールが、ASEAN全域に浸透してるってのがある。で、ミャンマーのビールが、シンガポールとかタイとかマレーシアのような、先進的なASEANに浸透するかっていうと、ぶっちゃけ厳しい。だけれども、ミャンマーで確固たる地位を築けば、それがメコン経済圏でエキスパンドしていく、拡大していくっていう可能性は十分あるので、そうすると、SMTもVIPも特には捨てるけども、ミャンマー経済圏の中でナンバー1を取るんだと。ミャンマーの市場の後はね。ていう可能性を考えるとすると、市場環境的には非常に面白いっていうのと、あともう一つね、競合環境的にもキリンの戦略は優れてると思っていて、もうASEAN+6は、ビール、だいぶプレイヤーが固まりつつある。ハイネケンがいて、タイガーがいて、各国の地ビールが死ぬほど●(6:37)にあるし、シンガポールだったらタイガーのみたいなビールがね、ちゃんとあるし。タイにもタイのビールがあるし、マレーシアにもマレーシアのビールがあるんでね。だから、ベトナムにもベトナムのビールがあるから、そこにじゃあミャンマーのビールで突撃するって、なかなか競争環境考えても現実的じゃないので。そういう意味では、やっぱりキリンの戦略っていうのは面白いんじゃないかな、と思うんですよね。市場環境的にも、競争環境的にも。だから、今後もこのキリンさんのミャンマー投資については、考えていきたいな、ウォッチしていきたいなってっていう風には思うんですよね。一方で、課題もやっぱりあってね。ミャンマーってまだ伝統小売りが主流な地域ですからね。その中で、利益体質高めていくのって、結構大変な市場であるっていうことと、あと、グローバル戦略で考えた時に、ミャンマー単国だけっていうのは、やっぱりどうだろう、っていう。さっき言ったように、本当にメコン経済圏一帯に浸透するようなビールになれるかっていうことは、やっぱり一つ重要だし、あと、15年に出資をしてて、まだわずか3年ぐらいしか経ってなくて。僕ね、このキリンのミャンマー戦略ってエースコックのベトナム戦略にすごく似てると思ってて。当時、まだベトナムがミャンマー以下だった時に、エースコックって投資して、工場買って、今のシェア50%っていう状況を築いてるんだけど、ベトナムでね。だけど、彼らはやっぱり20年ぐらいやってるわけですよね。で、50万店あるうちの食品が置けるTT30万店をほぼ100%取ってる。だから50%シェアがあるっていう。それだけ時間かかってますからね。キリンも本当の意味で利益体質になるっていう、ミャンマー市場で大きく跳ねるってなると、それだけの時間かかるんじゃないかなっていうのは思うので。そんなところを気にしながら、引き続きキリンさんのミャンマー投資についてはウォッチしていきたいな、という風に思っています。
小林:はい。
森辺:こんな感じでどうですか。時間はもう間もなく、まずいかな。
小林:はい。
森辺:じゃあ、時間になりましたんで、皆さんまた次回お会いいたしましょう。ありがとうございました。
小林:ありがとうございました。
<終了>