小林:皆さん、こんにちは、スパイダーの小林マアヤです。本日も、ナビゲーターをいつも務めている東が海外出張のために、私がナビゲーターを務めさせていただきます。よろしくお願いいたします。
森辺:皆さん、こんにちは、スパイダーの森辺です。東さん、また海外ですね。
小林:はい。
森辺:ということで、私の秘書の小林がナビゲーターを務めますけど、よろしくお願いします。
小林:よろしくお願いいたします。
森辺:じゃあ、小林さん。今回はどんな題材で。
小林:本日も、前回に引き続き、日経新聞に掲載されている記事をピックアップして、それについて森辺さんに解説やコメントをしていただきたいと思います。
森辺:はい。どんな記事を。
小林:本日は、日経新聞2018年4月26日朝刊14面に掲載されております「中国、外資規制を撤廃」、こちらの記事についてコメントしていただきます。
森辺:いやあ、僕が日経新聞を読んでるか読んでないかチェックされてるみたいで、ちょっとね。うん、これは記憶にあります。「中国、外資規制を撤廃」ということで、自動車の関連のお話だと思うんですね。中国政府が、自動車業界において、2022年までに現在ある外資規制のルールを完全撤廃しますよ、という話だったと思います。この外資規制って何なのかっていうところからちょっとお話をすると、特に新興国って言われる国々は、先進国よりも色んな産業が遅れてるんですよね。中国はもう新興国ではなくて先進国の仲間入りをしているんだと思うんだけども、当時、中国はまだまだ新興国であったと。あれだけ巨大な市場を抱えながら、外国の自動車メーカーが参入をしてきて、モータリゼーションが進んでったわけなんだけども、中国の政府の賢いところは、そのモータリゼーションを外資完全独資を認めてこなかったと。つまりは、中国国内の自動車メーカーと合弁会社を設立して、組んで事業展開をするんだったら、国内で儲けさせてあげましょう、ってのが中国政府の従来ずっととってきた方針なんだよね。結構賢い国はそうするんですよ。だって考えてみてください。中国の自動車メーカーね。BYDとか●(4:41)とか色々あるんですけど、言ったら、技術レベルから何から何まで、日本や外国の企業に劣っていると。そんな中で、外国の企業が好き放題中国市場に100%独資で入ってきて自動車売りまくったらね、当然自国の自動車売れなくなるんで、組んでください、と。組ますことによって、自国の自動車メーカーに技術が供用されて、彼らの技術力が上がっていくっていうことと、彼らの企業としての利益も、合弁で50対50とかでやるわけですから、半分は利益は国内の企業に落ちる、ということで、ずっとそういう方針とってきて。これ、「中国だけずるい」とかって思ってるリスナー、まあいないと思うんだけども、日本もそれをやってきてるんですよ、欧米にね。外資規制ずっとあったし、特に金融とか保険とか、そういったセクターではまだまだ外資規制があったりするので、やっぱり自国の企業を守っていくっていうことを考えて、競争させた方がいいのか、守った方がいいのかっていう、国によってその判断基準てのはまちまちなんだけども、そういうルールがあってやってきたと。で、このニュースは結構衝撃的で、要は今までってエンジンの競争をしてたわけですよね、車って。エンジンの車の時代は、当然ながらもう、それが大きくEVに変わってきてて、これ、エンジンの車の時代って、なかなか新しい新興企業が、中国の新興メーカーが、技術追いつけ追い越せって難しいですよね。トヨタを抜くってのは、結構非現実的な状態。けど、少し前に発表がありましたけど、二千何十年かにすべての自動車をEVにします、と。ガソリンエンジン自動車認めません、みたいな法案を出してましたけどね。そうなってくると、EV市場になるわけですよね。もうガソリンで走るエンジン自動車に未練無いってことを言ってるんだと思うんですよね、この記事って。だから、もう日本企業からは散々車作りの技術は吸い取りましたと。もう結構ですと。これからはEVの自動車をもっと呼び込みたい。もっと言ったらテスラなんかを呼び込んで、中国って、BYDが世界最大のリチウムイオン電池メーカーでしょ。こういう土台があって、中国の生産拠点、世界の工場としてのアッセンブル機能があって、そうすると電気自動車の時代ってのは、極端な話をすると、誰でも自動車メーカーになれると。なぜならば、バッテリー買ってきて車のボディー買ってきて、シャーシ買って側くっつけてって、もうパーツパーツになるんでアッセンブル、もっと言ったらプラモデルみたいになるんですよね。プラモデルってなんで誰でも作れるかっていったら、電池とモーターで動いてるから。これがでっかくなったのがEV車だから。けどガソリンでエンジンってなると、なかなか新規参入ってのが難しいんだけども、そういう時代にくるって中国は分かっていて、これからはEVの市場になるんで、より競争させて、中国企業のイノベーションに繋げたい、っていう、こういうことだと思うんですけどね。まあ、したたかですよね。だから、衝撃的な記事だったと思います。中国に行ったことある方だとよく分かると思うんですけど、広州とかに行くと、車の後ろに漢字で「広州本田」って書いてあるんですね。広州汽車とHondaの合弁会社で広州本田って書いてあるんですよね。車に漢字が書いてあるって、僕も最初衝撃的でしたけどね。なんてダサいんだろうって思ったんですけど。当時、もう15年も前ですけど、向こうに住んでる時はね、だんだんそれが格好良く見えてきてね、「広州本田」って書いてあるのがね。今ではだいぶ漢字も減ってきましたけども。ついに、いよいよ車の外資規制も撤廃されるようになったんだなあということを思った次第です。昔は本当に、それこそ自動車のような大きな産業だったら外資規制ってまだ分かるんだけど、もっと小さい産業でも全然外資規制があったんで。それこそ、僕のやってた、当時やってたコンサルティングの事業だって外資規制があったし、調査をするっていうことに対しても外資規制があったし、未だにあるし。だから、そういう意味では中国も強くなったんだなあという、中国の国内企業も、もう負けないだけ成長してきてて、これからは戦いの次元が次のステージに上がっていくんだなっていうことを、マジマジと知らしめられた、そんな記事だったと思います。
小林:はい。
森辺:こんな感じでいいですかね。
小林:はい。
森辺:じゃあ、すいません、どうですか。時間ですか?
小林:はい。
森辺:じゃあ時間が参りましたんで、今日はこのへんにしたいと思います。皆さん、ありがとうございました。
小林:ありがとうございました。
<終了>