小林:こんにちは。ナビゲーターの小林マアヤです。
森辺一樹(以下、森辺):こんにちは。森辺一樹です。
小林:森辺さん。本日もマーケティング研究協会主催の、食品・飲料・菓子・日用品等の消費財メーカー向け「先進グローバル企業に学ぶ アジア新興国における戦略的チャネル構築」、こちらのセミナーで出た質問について、リスナーの皆さんと共有していきたいと思います。
森辺:はい。あと何問ぐらいあるんですか?この質問は。1・2問?
小林:今回と、次回ラストです。
森辺:ああ、そう。はい、じゃあ頑張りましょう。
小林:お願いいたします。
森辺:はい。
小林:本日の質問なんですけども、欧米企業の成功している秘訣は何か?という質問です。ご回答お願いします。
森辺:セミナーでも話したんだけどね、欧米企業の成功している秘訣というか、成功要因だよね。キーサクセスファクターとでも言いましょうか。3つあります。欧米企業っていうか、欧米企業が全部が成功しているわけではなくて、先進グローバル企業といわれる欧米の企業は、やっぱり成功してて。アジア新興国のね、その国の、FMCGだったらその売り場、近代小売と伝統小売バーンと見たらね、やっぱどこ行ってもこの国のこのメーカーあるな、とかね、感じるはずなんで。それを、どこに行ってもあるような会社を、僕は先進グローバル企業と言ってるんだけども。よくそれの代表格がP&Gとかユニリーバとかネスレとか言われるけど、僕、オレオとかメントスもすごいなと思うし、スニッカーズ、マースもすごいなと思うしね。キンダーってチョコレート、卵のね、お菓子の入ったチョコレートのやつもすごいなあと思うし、デルフィってシンガポールの会社なんだけど、チョコレートの会社、これもすごいなあと思うしね。色んな会社あるんですけどね。そういう会社を、僕は先進グローバル企業と、先進グローバル消費財メーカーという風に言ってるんだけども。彼らの成功要因って何かというと、もうどの企業も共通してこの3つ。一つが、中間層を徹底的にターゲッティングしてる。で、もう絶対そっからずれないと。自分たちの商品、ちょっと品質が良くてプレミアムだから、やっぱり上位中間層以上からまずは、みたいなね。そういうこと言わない。もう中間層ど真ん中を狙っていますと。そのため、中間層が求める商品を中間層が買いやすい、賄える価格で、中間層が買いやすい売り場に並べて、中間層が手に取りやすい仕掛け、プロモーションをするっていうことが完全に出来上がってますねと。4Pがそもそも中間層に合致してるので、そこがやっぱぶれてない、日本企業が「いや、中間層狙ってるんです」って売ってる商品を見た時に、4Pで当て嵌めると、中間層が求める商品じゃなくて、日本で実績のあった商品で、尚且つアジア向きなんじゃないかと勝手に日本人が考えた商品を、一応新興国、アジアだから安くはするけども、ここが限界だからここぐらいの価格でって。価格はね、賄える価格がすごい重要なんですよ。けして僕は「安くしろ」つってるんじゃなくて、FMCGは彼らの生活の中に入らないといけないので、賄うっていうね。買えるんだったら誰でも買えるんですよ、一回二回は、買おうと思ったら買えるんで。消費財は、いかに永久的に、継続的に買わすかっていうことが重要なんで。そうすると、生涯収益で考えないといけないんで、賄う、賄えるっていうことがすごい重要で。まあ、賄える●(6:03)。で、彼らが買いやすい売り場ね。日本企業の場合、MTだけとかなっちゃうんで。いやいやTTも含めて彼らにとっての買いやすい場でしょ、と。で、プロモーション。できれば売れるまであんまりお金あげたくないって言う。いやいや、プロモーションかけなかったら、並ぶのはチャネルの力でどうにでもなるけども、選ばれるかどうかってのはプロモーションの力ですよということでね。欧米の場合、欧米っていうか先進的グローバル消費財メーカーの場合は、ターゲットがもう中間層なんで、4Pが完全に中間層に合致してます、ってのが一個目。長くなっちゃってごめんね。もう二つ目が、KPIがストアカバレッジ。三つ目が、インストアマーケットシェア。って二つ今同時に言っちゃってるけど、ストアカバレッジって、結局消費財のビジネスって、いかにたくさんの店舗に並べられるかってのが勝負になるわけじゃないですか。これがストアカバレッジなわけですよ。所謂僕は間口とも呼ぶんだけど、横軸ね。どれだけ多くの、何万店・何十万店に並べれるか。もう一つは、並ぶってことは、スーパーとか、TTでもMTでも、ガムはガムと一緒に、チョコはチョコと一緒に、洗剤は洗剤と一緒に、シャンプーはシャンプーと一緒に並ぶわけですよ。そうすると、そこで初めて競合と隣り合わせに並ぶんだよね。そうすると、消費者にとっては選択肢が、2個並んでたら2つ増えるし、3つ並んでたら選択肢は3つに増えると。その3つ4つの選択肢の中から自社の商品を選んでもらうためには、これはやっぱりプロモーションしないといけない。インストアマーケットシェアを上げるってのはまさにそういうことで、所謂選ばれる力を備えないといけない。で、そこを徹底的に追っていく。もうね、ターゲットは中間層。で、いかにたくさんの店に置いて、いかに競合の商品よりも多く選ばれるかっていう、この2つを徹底的に中間層にぶち当てていくっていうのが、成功の秘訣なんですよ。これ以外のことで「ああでもない、こうでもない、そうでもない、ああでもない」っていうこと言ってんのが、なかなか上手くいかない企業で、そっからずれなかったら、これができたら売れるんですよ。方程式としてね。それができないってのが売れないので、そんなに難しく考えずに、それをしっかりやればいい。というか、欧米企業はそうしてます、というのが現状
小林:成功している。
森辺:成功の秘訣だと思います。
小林:分かりました。ありがとうございます。
森辺:ありがとうございます。
小林:じゃあ、お時間がきてしまったので、本日はここまでにいたします。ありがとうございました。
森辺:はい、皆さん、ありがとうございました。
<終了>