小林:皆さん、こんにちは。ナビゲーターの小林マアヤです。
森辺一樹(以下、森辺):皆さん、こんにちは。森辺一樹です。
小林:森辺さん。本日は、前回に引き続き、
森辺:噛んだね、今ね。
小林:すいません。
森辺:はい、いいよ。
小林:ありがとうございます。前回に引き続き、先月森辺さんが登壇した、日本経済研究センター主催の、タイトルがですね、「ASEANでの事業機会をどう捉えるか ASEAN経済統合の視点から」というセミナーですね。こちらのセミナーで出た質問について森辺さんにご回答いただきたいんですけども、よろしいでしょうか。
森辺:はい。
小林:ありがとうございます。では、今回第1回目の質問なんですけども、TTやMTの小売りがあると思うんですけども、今後イーコマース化が進み、スマホ決済などキャッシュレスが進んでいくと思うんですけども、それはどうなるのでしょうか?という質問です。
森辺:ああ、なんか出てましたね。あらためてリスナーの皆さんにご説明をすると、セミナー自体では、MTも重要だしTTも重要ですよ、と。どちらがどうとかいうことではなくて、両方重要だよ、と。それが中間層に通じてるんですよ、というお話をさせてもらってる中で、イーコマースの話には一切触れてないんですよね。そんな中で、イーコマースはどうなんですか?っていうそんな質問だったんですよ。今後のASEANの。その時の私の回答が、今日本のイーコマースの比率って5%ぐらいですかね。アメリカで15%ぐらい。あれだけ大国になってくると、イーコマースで買ってっていうのがないと、なかなかっていうのもあるでしょうし、そもそもイーコマースがどこで生まれたかっていうとアメリカで生まれてるんで、非常に高いです、と。あとアリババとか、アリババ●(4:06)の驚異的な成長の陰に、中国のイーコマースってのが今25%ぐらいまで行ってるのかな、非常に異例というか特殊な事情が中国であると。一方で、じゃあASEANどうなんだって見た時に、まだまだやっぱりイーコマースの比率って、1%前後チョロチョロしてるっていうような状態で。チョロチョロっていうのもあれなんだけども、ものによって違うので。比率は低いです。非常に低いんですと。で、低い中で、やっぱりイーコマースって、最初に出て行くのってのは、アパレルがやっぱり比較的最初に比率がグワーっと上がってって、僕が主としているFMCG、ファースト・ムービング・コンシューマー・グッズ、所謂いつもこの番組でも言ってるような消費財に関しては、そんなに早く、まあアパレルが先だってのが基本的な流れで。その中で見たら、FMCGの比率って非常に低い、0.何パーとか、国によってちょっと違いますけど、0.何パーとかなんですよね。じゃあ、今後それがどうなるかって、間違いなく伸びると思いますと。ただ、やっぱり、問題は何かっていうと、物流のインフラが整っていない。イーコマース自体はネットの技術じゃないですか。物自体もメーカーが作るものなので、メーカーが作ったものをグローバルに展開が可能なネットの技術に乗せて、イーコマースで売っていくって話ですよね。なんだけども、実際にそれを見ないで買う消費者がどこまで成熟できてるかっていうと、アジア新興国においてもやっぱり都市部、特には首都の人たちは、ある一定の所得以上の人たちは見ないでも買えるだろうし。でも、まだやっぱり見ない物にはお金は払えないって層もいるし。じゃあ実際にネットで買うことはできても、それを誰が運ぶんだっていう問題があって。そんな中、ヤマトや佐川みたいな便利な会社が無い中で、物流の問題を、じゃあどう解決するんだっていう課題があるし。もう一つは、ドローンみたいなものでっていうのも今最近テレビで話題になってるけども、じゃあそれがASEAN、アジア新興国で現実的なものになるのは今すぐかっていうと、そうではないと。なので、もう少し時間はかかるにせよ、間違いなくその方向は進むんじゃないかなと。こういう物流の問題を、ヤマトや佐川みたいな会社が出てきて解決するかっていうと、僕はそうじゃないと思っていて。そのシェアードエコノミーに代表されるような、ウーバーとかね。今グラブに変わっちゃいましたけど、ゴージェットとか、所謂バイクに乗って配達をしたりケータリングをしたり人を運んだりしてるような会社がいっぱい増えてきてて、今アジアに行くとというものがいっぱい見られる。交通渋滞も、あれだけの渋滞解消するのって多分しばらくかかるんですよ。そんな中車で配達できないから、ヤマトや佐川みたいな会社が出てきたとしても、そもそもトラック動かないから、配達がやっぱ遅れちゃう。そうすると、24時間配送なんかできないと。そんな中どういうことができるのかっていうと、やっぱバイク。けど、バイクで配達できるのは近距離に限られるっていうことを考えていくと、時間はかかるにせよ、シェアードエコノミーを使った配達が発展していけば、いずれASEAN独特の物流の問題も、多分少し早くクリアになっていくと思うんですよ。なので、どの時期にどうなるかっていうのはちょっと別にして、イーコマースは進んでいくと思いますと。スマホの決済のキャッシュレス化っていうのは、もう日本よりも進んでたりするじゃないですか。WeChatPayとかアリペイがどんどんどんどんアジア、ASEANにも浸透していくので。で、ASEANのお金、汚いでしょう。不衛生でしょ。ぐちゃぐちゃで湿ってて、もう触んのもやだみたいな。だから、シンガポールなんかプラスチックの紙のお札になってんだけど、プラスチックのお札折り曲がんないし、ポケットに入れて出したらブワーっつって広がって落ちちゃうし、みたいなね。そういう利便性もあるけど、携帯でキャッシュレスでパッパッパッて、あんな便利なものないから、むしろあっちの方が先に進んでいってる。スマホ決済のキャッシュレスって問題と、イーコマースの問題は、まったく別個なんで。スマホ決済の方は、先に進んでいるらしい。イーコマースの方は、イーコマース単体だけじゃなくて、それをどうデリバリーするかっていうところが一緒にくっついてくる話なんで、そのデリバリーの時間の方が、ちょっとかかるんじゃないかなと。ただ、そのデリバリーは、グラブとかゴージェットみたいなシェアードエコノミーに代表されるような、そういうバイクを使ったサービスが解消していくんで、比較的早いんじゃないかなっていうのは思います、という回答をさせてもらったんじゃないかな。ただ、明確にはいつどうなるかなんて、僕にも分からないし。僕も常にウォッチをしていると。ただ、アパレルよりもFMCGが先行するっていうことは考えにくいので、イーコマースで。なので、アパレルの状況を見つつ。そうすると、まだまだなんですよね、イーコマース。だから、もうちょっと時間がかかるんじゃないかな、10年とか15年とか、っていう回答をしたと思います。
小林:ありがとうございます。じゃあ今回第2回、第1回目ですね、の質問、ありがとうございました。
森辺:はい、ありがとうございます。
小林:じゃあ、次回以降もお願いいたします。
森辺:はい、お願いします。
小林:ありがとうございました。
森辺:ありがとうございました。
<終了>