小林:皆さん、こんにちは。ナビゲーターの小林真彩です。
森辺一樹(以下、森辺):皆さん、こんにちは。森辺一樹です。
小林:森辺さん、本日は新年第2回目の放送となります。本日の内容なんですけども、私、興味深い記事を発見いたしました。
森辺:ムムッ。小林さんが興味深い記事を発見?
小林:そうなんです。
森辺:どんな記事を発見したんですか?
小林:じゃあ、ご紹介させていただきます。フォーブスの記事なんですけども、こちら2018年、昨年の記事にはなってしまうんですけども、タイトルが、「世界で最も革新的な企業100社、初登場の米企業がトップ2に」ということ。こちらの記事なんですけども、やはり森辺さんはセミナーでよく、日本企業の世界競争力がすごく低下しているというのはおっしゃっているんですけども、やっぱりこのランキングを見たところ、やはり米国がすごく多くて。初登場の米企業もトップ2なんですけども、その企業をちょっとご紹介させていただきますと、1位がサービスナウという企業で、2位がワークデイという米国の企業なんですけども。
森辺:初登場なんだろうね、一般的にはそんなにまだメジャーになっていないだろうから。クラウド系?
小林:そうですね。がランキングに、ランクインしているということなんですけども。
森辺:なるほど。その記事というのは、世界で最も革新的な企業100社を紹介していて、そのワンツーが米国の初登場の企業が占めましたよという記事なわけね。なるほど。それは大変興味深い。それで?
小林:100社中、米国はやはり強くて51社ランクインしているんですね。
森辺:なるほど、そうだろうね。で、中国と韓国と日本は少ないとか、そういう話でしょ。日本はすごく少ないとか、そういう話だね。
小林:はい。
森辺:それで?
小林:日本企業はここで何社ランクインしていると思いますか?
森辺:いやー、1桁とかじゃないの?
小林:1桁?
森辺:うん。
小林:正解です。
森辺:1桁、何社?
小林:100位中、なんと7社のみですね。
森辺:まあ、そんなものだろうね、7%ね。
小林:やはりセミナーでいつもおっしゃっているように、やはり米国の企業はイノベーションを起こしているということをよくおっしゃっているんですけれども、やはりこのランキングを見たところ、その通りだなというのをちょっと思ったんですけども。
森辺:ちなみに韓国は何社?
小林:韓国は4社ですね。
森辺:中国がその倍ぐらい?
小林:中国は意外と7社でした。
森辺:7社、まあまあ倍弱か。なるほどね。韓国はもう企業数限られているから、サムスンとLGとヒュンダイとという話だから、特に、IT系でイノベーティブな会社が出てくるかもしれないけど、4社ぐらいで。中国が7社、まだまだこれ中国はこれから増えていくだろうね。日本は7社ということで、ちなみに日本の企業というのはどんな企業なんですか?
小林:日本の企業が32位にランキングしているユニクロのファーストリテイリング。
森辺:ユニクロが一番上なんだ。
小林:一番上ですね。
森辺:ユニクロは革新的かな、何が革新的なんだろう、ファストファッションだよね、単なる。
小林:単なる…、怒られちゃいます。
森辺:単なると言ったら申し訳ないけど、革新的かな。
小林:でも、まあ。
森辺:革新的の、ちょっと基準が、このフォーブスの記事の基準がどうなっているのか、あれだけど、ごめんね、ファーストリテイリングが。
小林:32位で1位。
森辺:32位で日本の企業の中ではトップですと。
小林:続きまして、38位にランクインしているキーエンスですね。
森辺:なるほどね。IT系だけじゃなくて、こういうレベルの会社もランクインしているんだね。次は?
小林:続きまして40位の東京ディズニーランドですね。
森辺:オリエンタルランド?
小林:オリエンタルランド。
森辺:はいはい。
小林:あとは、69位にランクインしているヤフージャパン。
森辺:ヤフージャパン、はい。
小林:あとは、80位にランクインしております、日本電産。
森辺:うちの東の出身だね。
小林:そうですね。
森辺:昔ね、ここにいたからあんなになったんだろうな。怖いよね、東さんね。
小林:仕事にすごくストイックですね。
森辺:ストイックすぎるね。それで?
小林:続きまして、81位にランクインしております、ファナック。
森辺:ファナックね。
小林:続きまして、87位にランクインしております、資生堂。
森辺:魚谷さんのとこだね、資生堂。
小林:この計7社が100位中ランクインしているという結果でした。
森辺:ソフトバンクは入っていないんだ。
小林:ソフトバンク入っていないですね。
森辺:どういう基準なんだろうな、これは。ちょっとこの雑誌には、革新的な基準というのが載ってなさそうなんだけども、なるほどねというところだね。だけど、どんな基準であれ、日本企業の革新性ってやっぱり失われていて。ここ20年特にそうで、30年かな、特にそうで。結局、昔のパナソニックとか、昔のソニーとか、昔のNECとか、昔の富士通とか、昔の日立とか、ホンダとか、日産とか、トヨタとか。トヨタは今でも革新的な気がするけど、でも、やっぱり昔の日本企業ってもっともっと革新的だったんだよね。それがいつしか革新的じゃなくなっちゃって。米倉先生がこんなことを言っていたんだけど、革新ってイノベーションのことを言っているでしょ。日本語でイノベーションを訳すと技術革新なんだよね。要は、技術ありきの革新、技術革新をイノベーションというふうに訳すんだよね。英語辞書で技術革新と訳すとイノベーションが出てくるし、イノベーションと訳すと技術革新という日本語が出てくるんだけど。だから、よりいい技術を生み出すことがイノベーションであるという、こういう誤った誤解をしている人が結構多くて、イノベーションとはよりいい技術を生み出すことだと。でも、違うんだよということを、米倉先生が、法政大学のMBAですごくおっしゃっていて。要は、イノベーションというのは、イノベーションの定義というのは、今まであるものを革新性によって、別の何かをそこに入れ込むことによって全く今までと利便性が違うようなものに仕上げてしまうということなので、全く新しいものをバーンと生み出すというものがイノベーションではなくて、今あるものを、あるところに別の何かを融合させることによって新しい価値を生み出すことがイノベーションであるというふうに言っていて、例えば、分かりやすいのは、ウーバー。あれは、世界最大の、車を持たないタクシー会社でしょ。でも、今までのタクシー会社の条件というのは、車をたくさん持って運転手を抱えて、人をA地点からB地点に運ぶというのが、今までのタクシー会社の定義だったけども、ウーバーというのは車を1台も持たずに、アプリ上で非番をしている人たちが、日本はちょっと違うけど、ウーバーが、世界のウーバーと日本のウーバーってちょっと全然違うんだけども、基本的にはアメリカなんかに行っても暇な人が、自分の車使って、ウーバーでドライバー登録したら、A地点からB地点に連れていってほしいという人がアプリ上に出てきて、「じゃあ、俺、暇だから自分の車使ってウーバーでバイトしよう」という、そういう発想じゃない? だから、いつでも好きなときに、好きなだけ働けるという、そういうことだよね。それが配車サービスであって、それが世界最大のタクシー会社になったわけなんだけども。これをイノベーションと言うんだけども、やっぱりこういうのが生みにくいよね。それは、いろんなことが言えるから、ただ単に、用語が技術革新だったから生まないんだということでもなく、全般的にやっぱりアメリカというのはそういうものが生まれやすいよね。何て言うんだろうな、こういうことを言うと恨まれちゃうからあれなんだけど、ライブドア事件ってあったんだよね、昔ね、ライブドア事件って。
小林:ありましたね。
森辺:もう懐かしくなっちゃったけども、あの事件の真相はちょっとよく僕には分からないけども、あのときにライブドアの当時の社長だった堀江貴文さんが大変まぶしくて、世の中が、若い子からおばあちゃんまで酔いしれたんだよね。堀江貴文の一刀一足にね。酔いしれて、それが叩き潰されたというのを見たときに、いい悪いは別にして、この国でイノベーションって起きないんだろうなということを、たぶん多くの人は感じたんだと思うんだよね。そこから、ベンチャー企業の経営者というのは非常におとなしくなっている気がするので。いろんな要因があるので、またちょっと、今日、時間だいぶきちゃったと思うので、引き続き次回、お話をできたらと思うんだけども。残念だね、日本が、アメリカが半分で日本が7社というのはね。またちょっと、引き続き次回、この件について議論していきましょう。
小林:はい。お時間やってまいりましたので、本日の収録はここまでにいたします。リスナーの皆さん、ありがとうございました。
森辺:ありがとうございました。