小林:皆さん、こんにちは。ナビゲーターの小林真彩です。
森辺一樹(以下、森辺):皆さん、こんにちは。森辺一樹です。
小林:森辺さん、本日のPodcastなんですけども、また私が興味深い記事を発見いたしました。
森辺:どんな記事でしょうか?
小林:昨年、2018年12月の記事なんですけども、ダイヤモンドオンラインの記事なんですね。タイトルが…。
森辺:ダイヤモンドオンライン面白いよね。ごめん、ダイヤモンドオンライン面白いよね。
小林:面白いですね。
森辺:前回もダイヤモンドオンラインだったよね。
小林:そうです。サムスンの記事ですね。
森辺:はい。今回は?
小林:今回が、タイトルが、「掃除機のダイソン、EV参入を更にして、更に膨らむ野望」。
森辺:ん? なんか噛んだね、今。
小林:すみません。
森辺:もう1回お願いします。
小林:「掃除機のダイソン、EV参入をステップにして更に膨らむ野望」。失礼しました。
森辺:なるほど。
小林:簡単に要約させていただきますと、ダイソンと言えば、皆さまお馴染みの掃除機や扇風機などつくっているメーカーというイメージが強いと思うんですけども、そのダイソンが、なんとシンガポールでEV、電気自動車の製作に乗り出すという記事なんですね。計画によると、来年、2020年には現地の工場を完成させて、21年には、もう最初のEVをリリースする予定という記事なんですけども、この記事について。
森辺:掃除機つくっている家電メーカーがEVにも参入して、さらにその先の野望ということは、EA、飛行機?
小林:そうなんです。EA、電気飛行機の開発にももう、ちょっと見据えているという記事ですね。
森辺:なるほどね。
小林:この記事についてちょっと、森辺さんは、このダイソンについてですとか、この記事についてちょっと考えですとか、教えていただけますでしょうか?
森辺:今、ザーッと読みましたけど、ダイソンが掃除機のダイソンがEVに参入して、それにとどまらず、それをステップにしてEAにまで参入すると、すごいね、ダイソンという、そういう記事だよね、基本的にはね。
小林:そうです。
森辺:すごいんだよ、イギリスのダイソンという会社。ジェームズ・ダイソンが1993年に設立した会社なんだけども、吸引力が変わらない掃除機ということで掃除機をつくって、その後、羽なし扇風機を出して、空気清浄機とか。
小林:加湿器。
森辺:加湿器。
小林:ヘアドライヤーとか。
森辺:ヘアドライヤー。最近では、うちのカミさんが使っていたんだけど、ダイソンのヘアドライヤー4万円するんだよね。そんなヘアドライヤー使っているだけでも腹立たしかったのに、髪の毛をクルクル巻くやつ、女性が使う、何て言うのかな。
小林:カール。
森辺:カールするやつ。
小林:コテですかね。
森辺:うん。それがね、革製のエルメスのバッグみたいなのに入っているようなやつなのよ、それ。何だろう、これ?と思って、洗面台に置いてあって、そういうのがね。僕の洗面台、隣に妻の洗面台があって、妻の洗面台の下のところのスペースに、その革製のハンドバッグみたいな、ハンドバッグと言うのかな、何て言うんだろう、ルイビトンのジュエリーボックスみたいな、そういうのが置いてあって、何だこれ?と思って開けたら、中にヘア…。
小林:コテ?
森辺:カーラーと言うの?が入っていて、値段、怖くて聞かなかったけども、そんなものが非常に売れている会社で。
小林:ダイソン。
森辺:結局、この会社、どれぐらいの売上高かと言うと、直近、2017年の業績なんだけど、日本円でだいたい5,100億円ぐらい売上で、利益はEBITDAで1,200億円ぐらい出しているんだよね。僕、このダイソンという会社の話はちょくちょくセミナーでもするんだけど、何がすごいかって、1993年と言うと、ほとんどの日本のBtoCの家電メーカーってすでに存在していて、だいぶ長い期間存在していて、結局、もともと欧米がつくっていたものを、よりよく、より小さく、より安くつくって、80年代90年代に世界を制覇したわけじゃない? そこから中国企業が出てきて、今では、世界最大の大物白物家電は中国のハイアールでしょ。スマートフォンの市場は完全に負けたでしょ。そんな中で、日本のメーカーで今、BtoCの掃除機つくっている会社って何個残っている?と言ったら、サンヨーなくなっちゃったでしょ。シャープはまだあるけど、台湾のフォックスコンの下請けになってしま…、ごめんね、子会社になってしまったという。下請け企業の子会社になってしまったって状態で。散々たる目に遭っているわけだよね。そんな中で、日本の家電メーカーがずっと言い訳にしてきたのは、技術力では絶対負けないんですと。ただ、中国メーカーのほうが安いのでと。最初は安かろう悪かろうと言ってバカにしていたんだけども、あまりにも彼らのシェアのほうが高くなっちゃったから、今度は値段では敵わないと言っているわけだよね。そんな時代なのにもかかわらず、ダイソンは掃除機を10万円近い値段で売るわけでしょ。
小林:そうですね。
森辺:5,000億円以上の売上を叩き出して、利益も出すわけだよね。1,200億円近い利益を出すわけだよね。じゃあ、日本のメーカーどうだ?と言うと、そんな、中国メーカーが値段が安いとか、コスト競争力が高いとかって言い訳にならないよねとずっと感じていて、やっぱりダイソンってすごく、何だろうな、技術力が高いんだけども、その技術力が全面に、中心にはないんだよね。あくまで、ダイソンってマーケティングカンパニーで、技術を、技術の価値、彼らの持っている技術の価値を最大化するためのマーケティングカンパニーだと僕は思うんだよね。一方で、日本の製造業は、製造業って家電メーカーはなんで負けたかと言うと、高い技術力があるにもかかわらず、それを最大化するためのマーケティングをおろそかにしてしまって、私たちの技術が一番だと言い続けた結果が今なんだと僕は思っていて。このダイソンから見習うことってすごく大きくて、それをやっぱり日本企業は学ばないといけないんじゃないかなというふうに思うんだよね。だから、これからダイソンがEVに行ってEAに行ってとますます、日本の家電メーカーでEV行ってEA行ってなんて言っている会社ないでしょ?
小林:ないですね。
森辺:だから、ちょっと今日時間がもうね、また次回話すけど、ダイソンの話は熱が入っちゃう。また次回話しましょう。
小林:かしこまりました。お時間やってまいりましたので、本日はここまでにいたします。リスナーの皆さま、ありがとうございました。
森辺:ありがとうございました。