小林:皆さん、こんにちは。ナビゲーターの小林真彩です。
森辺一樹(以下、森辺):皆さん、こんにちは。森辺一樹です。
小林:森辺さん、本日のPodcastの内容なんですけども、先日1月23日に開催されたセミナーなんですけども、株式会社マーケティング研究協会主催のセミナーで出た質問について回答していただきたいと思うんですけども。ちょっとこのタイトル、セミナーのタイトルについて説明と言いますか、お話させていただきますと、タイトルですね、「食品・飲料・菓子・日用品等の消費財メーカー向け先進グローバル企業に学ぶアジア新興国における戦略的チャネル構築」というタイトルでセミナーが行われたんですけども、こちらで。
森辺:いつもやっているやつだよな。
小林:そうですね。
森辺:マーケティング研究協会でね。
小林:はい。こちらで出た質問について回答していただきたいんですけども。
森辺:1月の23日にやったやつだね。これはまた売れない演歌歌手だったね、僕ね、本当に。これ当初、4年ぐらい前にやり始めたときはすごいたくさん来ていたの、何十人って。まあまあ売れている演歌歌手だったんだけど、今回はガーンと減っちゃったね。10人いなかったもんね。
小林:そうですね。
森辺:売れない演歌歌手な感じだったよね、今までやったセミナーの中で最も少なかったんじゃないかな。4万2,000円取るからね、僕のところにあんまり入ってこないんだけどね。誤解されないように言っておかないとね。でも、マーケンさんのお客さんってやっぱりすごく質がいいのよ。4万2,000円払って来るからものすごい真剣。なおかつ、少人数のほうが1社1社というか、1人1人に親身になってお話できるし、なんか僕、よかったんだよね。50人とかで4万2,000円のセミナーをやると全部の状況がそれぞれ違うじゃん。BtoCで消費財で食品・飲料・菓子・日用品で、と言ってある程度まとめているけど、現産現販でTTの攻略困っている人もいれば、まだまだ貿易会社使って輸出しているのを何とかもうちょっとマシな輸出に変えたいと思っている人もいれば、はたまた、飲料系の人もいれば、日用品系の人もいるって、それ50人もいたら、なんかあっちゃこっちゃ、どっちゃこっちゃとなっちゃって全然具体的に答えられないから、結局、その後の懇親会でそれぞれと限られた時間精一杯お答えするというのが過去のスタイルだったんだけど。今回、売れない演歌歌手状態だったから、本当にセミナーがもう、皆さんラッキーですよと。1社1社にちゃんと向いて話せたなという印象があって、いいね、売れない演歌歌手もね。端から見ていたら寂しいかもしれないけど、やっている本人は、今日役に立ったかなという。50人の人に何となく役に立つよりも5人の人にめちゃくちゃ役に立つほうがいいもんね。そんな会だったね。なんでこんなことをPodcastで言っているのかあれだけど、それをやりましたと。それで?
小林:質問のやはりアットホームな雰囲気でやったので、質問もすごい。
森辺:なるほど、質問を紹介するということね、今回ね。だってこれ有料セミナーだから、そのセミナーの内容をここで説明したらね、マーケンさんに怒られちゃうもんね。
小林:そうですね。
森辺:はいはい、OKです。
小林:じゃあ、早速まいります。第1回目の質問なんですけども、質問が、チャネルづくりの上で最も重要なポイントとは何なのでしょうかという質問でございます。
森辺:ああ、出ていましたね。販売チャネルをつくる上で最も重要なことって3つあるんですよ。この3つができていると、しっかり商品は売れていくし、逆にできていないとうまくいかないという、いろんな問題が起きるんだけど。販売チャネルをつくるときはやっぱりディストリビューターをどう選定するか、つまりは選ぶかということと、あと、ディストリビューターとどう契約するかということと、それから契約した後、そのディストリビューターをどう管理育成するかって、この3つに集約されるのね。日本企業はこの3つがふわーっとしているから、なかなかその後の自分たちの思い描いている売上と乖離が出ちゃう状況がつくられたり、もしくは、メーカーなのにディストリビューターのほうが偉いと思っているような状態ができたり、売れない言い訳をやたらしてくるディストリビューターになっちゃったり、そんな状態になるんだよね。選定というのは、簡単に言うと、これ、彼女をつくるとか、結婚相手を見つけるとかという出会いじゃないから。正直、確率論なんですよね。そうすると、例えば、飲料を売っていて、飲料系のディストリビューターなんてその国に、数えたら全部洗い出すことができるんですよ。例えば、菓子に強いディストリビューターだって洗い出すことができて、全部の選択肢を1回ロングリストとして並べて、それを1個1個潰していって、最終的に一番自分たちにあっているところはどこなんだというところを見ていくという、この選定のプロセスにしっかりお金をかけているか、かけていないか。こんなの自前だけじゃできないから、ちゃんと外部のわれわれみたいな会社を使って、別に営業しているわけじゃないですよ、やらないとそんな出会いでたまたま銀行に紹介されたからとか、証券会社に紹介されたとか、どこどこが使っているからで決めていたら、それはうまくいかないよねと。必ずしも、デカいところがいいとは限らない。デカいところはなんでデカいのかと言ったら、それだけ重要な顧客をもうすでに持っているからじゃないですか。そうすると、そことこれから新しく入ってくる皆さんの会社とどっちがプライオリティが高いかと言ったら、もともと付き合っているのほうが圧倒的にプライオリティ高いですよね。だから、必ずしもデカいところがいいとは限らないし、じゃあ、小さいところがいいのかと言うと、それもまた違う。なぜならば、自分たちが100億やりたいのに、売上10億しかなかったら、ディストリビューターなんてキャッシュ回すのが仕事なのにキャッシュ回らないから永遠に100億はできないわけですよ、そうすると、それもまた違う。そんな中で、今のこのタイミングでどこのディストリビューターが一番いいのかということを決めていかないといけない。これが選定なんだけどもね。契約に関しては時間がないね、俺、話長いね、最近、年取ったのかな。契約に関しては、契約なんて基本契約なので、契約の内容の守備面は日本企業は完璧です、問題ないですと。どういうことかと言うと、攻め面の契約が全然うまくいっていなくて。結局、契約した直後、瞬間からもうコミットメントをしっかりやってもらうための事前握りがしっかり契約の前にできているかどうか。要は、具体的にどれだけのアウトレットにものを置いて、どれだけ週販売ってくれるんだということを、ディストリビューターと契約前にガチガチに決める。それは、目標の数字だけじゃなくて、それをどういう組織体制でどういうプロセスで実現するのかということをブレイクダウンするというところまでを、両者でしっかり協議をした上で契約をする、そうする、とうまくいくんですよ、その後。だってもう、具体的だから。ただ、だいたい初年度これぐらいやってください、次年度これぐらいやってください、3年度これぐらいやってください、あとはお任せしますだと、なかなかいかないので、この2回目の契約というのはそういうことを言っているのね。これだけ事前に契約する前に決めて契約書にそれを書いたとしても、最後ね、管理育成しっかりしていかないと、それは実現しませんよという話をしたんですよね。この3つです。
小林:分かりました。ありがとうございます。お時間やってまいりましたので、本日はここまでにいたします。リスナーの皆さま、ありがとうございました。
森辺:ありがとうございました。