小林:皆さん、こんにちは。ナビゲーターの小林真彩です。
森辺一樹(以下、森辺):皆さん、こんにちは。森辺一樹です。
小林:森辺さん、本日のPodcastの内容なんですけども、前回に引き続き、不定期で行っております「マーケティング講座」。
森辺:前回だっけ?
小林:前回ではないんですけども、ちょっと間が空いちゃったと思うんですけども。
森辺:そういう意味での前回ね。
小林:そうですね。ちょっとセミナーのお話ですとか、ホームページがリニューアルしたお話もちょっと挟んだんですけど。今回はちょっと不定期で開催している「マーケティング講座」ですね、こちらについて、本日もお話して、解説していただければと思います。
森辺:はい。
小林:本日なんですけども、前回ですね、「マーケティングの基本プロセス」ということで、全体を解説していただいたんですけども、マーケティングの基本プロセスの中で「R・STP・MM・I・C」という5つに分かれているんですけども、こちらについて本日はお話をいただけませんか?
森辺:なるほど。基本プロセスの中身を説明しろということですね。何回か前に、マーケティングの基本プロセスの全体のオーバービューみたいな話をちょっとしたと思うんですけど、今回から少し中身の話をしていきましょうと。マーケティングの基本プロセスというのは、「R・STP・MM・I・C」の5つのパートに分かれていて、Rとは調査ですと。STPというのはセグメンテーション・ターゲティング・ポジショニングで、MMというのはマーケティング・ミックスの略で、別名4Pというふうに言われますけども、ICのIは実施ですね、インプリメンテーションのIに、管理はコントロールのC、ということで5つのパートに分かれていると。今回はまず、最初のRについてお話をしたいんですけど。結局、マーケティング、何かをしようとするときに、一番最初にやるべきことって、調査なんですよね。調査をして分析をするという。情報をインプットして分析をします、ということをやっていかないといけないんだけども。じゃあ、どういう情報が必要なの?ということなんだけども、Rって3つの要素から構成されていて、1つがマクロ環境分析、もう1つがミクロ環境分析、そしてSWOT分析という、この3つの分析で構成されているんだけど。分からないよね、マクロ環境分析とか、ミクロ環境分析とか、SWOT分析ってさ、SWATなら知っているけどSWOTは知らないって顔しているよね、小林さんね。
小林:(笑)そうですね。
森辺:マクロ環境とかミクロ環境と言われても、イマイチ、ピンと来なくない?
小林:そうですね。
森辺:俺は全くピンとこなかったんだ、それを初めて聞いたときにね。でも、すごく分かりやすく言うと、マクロってデカいという意味じゃない?
小林:はい。
森辺:ミクロって小さいという意味でしょ? マクロは、ちょっとでっかくいろんな情報を集めましょうと。市場全体がどういう市場なの? そこの市場に出ていくと、どんな市場が待っているの? ということに関連する、市場に関係するようなことを、僕はマクロ環境分析だと思っているのね。ちょっと大きいじゃない、市場っていろんな切り方ができるからさ。だって、所得もそうだし、その市場の法律、外資規制もそうだし、政治もそうだし、文化もそうだし、いろんなことが言えるわけだよね。一方で、ミクロ環境分析というのは、もっと小さいもので。じゃあ、その市場に存在する競合さんってどんなの?というのを見ていくのがミクロ環境分析だと、僕は定義をしていて。そうすると、もっとはっきり言うと、マクロ環境分析、一体儲かる市場なのかどうか、ということと、ミクロ環境分析、その儲かる市場なのか儲からない市場なのか分からないけども、そこにはどんな敵がいるの?というのがミクロ環境分析なんだよね。儲かる市場かどうなのかと、そこにはどんな敵がいるのかと。これがマクロ環境分析とミクロ環境分析、簡単に言うとね。その2つを合わすことがSWOT分析なわけで。結局、その儲かる市場でも、すごく強い敵がいたら、自分たちは勝てるんだろうかと、自分たちはどういう脅威が待っているんだろうか、ということをSWOT分析で見ていくわけですよ。これをマーケティングの基本プロセスの一番最初のRと、リサーチ、調査というふうに言っていて。こう考えると、何となくやること、やる意義があると思わない? これから新しく出ていくところのね、市場が儲かるのかどうなのか、強い敵がどれぐらいいるのかと、そこに自分たちが出たら一体何が起きるのか、ということをやるのがリサーチなので、そんなことをやっていきますよと。
小林:なるほど。じゃあ、これはマクロがまず大前提にあって、ミクロ、SWOTという、その順番なんですか?
森辺:うん。ミクロ環境分析も、外部分析とか内部分析とか、ギャーギャー訳の分からないことをいっぱい参考書に書いてあるんだけど、そんなに難しく考えなくていいと思います。SWOT分析、どうやるかというのは、ネットで「SWOT分析」「SWOT」って打ってもらったら、SWOTね、SWATじゃないですよ、「SWOT」と打ってもらったら、SWOT分析のフレームワークが出てくるので、そこに当てはめていけばいいだけなのでね、ここでは敢えて説明しませんけど。マクロ環境分析のところを、ちょっとお話をしておくと、大きく分けて3つぐらいの情報を収集していくのがたぶんよくて。よくあるのが、ベスト分析とかって言うんだけど、ポリティクス、エコノミクス、ソーシャル、テクノロジーを分析するとかって言うんだけど、ちょっと話がそれているので。まず、人口にまつわるような情報。例えば、BtoCの会社さんがモノを売ったりするにも、人口の規模はどうなんだと、世帯別の人口はどうなんだと、地域別の人口とか、人口密度どうなんだ、というものをまず見ていかないと、なかなかその国の市場規模って捉えられないよね。だから、そういう人口的な話。あと、次が経済的なもの。GNPとか、GDPとか、為替がどうだとか、金利水準どうだとか、所得分布がどうだとか、1人あたりの可処分所得がどうなっているとか、1世帯あたりの所得がどうだとか、そういうことを見ていく。あと、文化だよね。道徳観、宗教、それから、社会常識みたいな、その国のね、そういったことを見ていったり。あとは、最近だとやっぱり環境問題とか、環境保護上の規制とかって結構あるので、法律的な規制だよね。外資に対する規制とかね。それから、産業に対する規制、逆に、援助もあったりするのでね、そういったものを見ていくというのもそうだし。あと、技術的なもの、これはそんなにあれだけど、そんなところを見ていく。でも、一般的にはやっぱり人口と経済、それから文化、法律、この辺の4つ項目ぐらいをちょっといろいろ見れば、どういう市場かというのはだいたい捉えられるので、それぐらいでいいんじゃないかな。
小林:なるほど。
森辺:あと、ミクロ環境分析のほうは、5フォースとか、バリューチェーンとか、それぞれフレームワークがあるんですよ。それはそれで、5フォース、バリューチェーンをネットで検索してもらって見ていけばいいんですけども、基本的にはどんな競合がいるのかということと、その競合の脅威を可視化していくということですよね。うちの会社でよくやっているのがこれでしょ?
小林:そうですね。
森辺:競争環境の可視化を年間何百本とやるでしょ、クライアントの。これはまさにそうで、クライアント企業の、いわゆる競争優位ってどれぐらいなのか、ということを診断していくわけだよね。その国の競合と、クライアントの販売チャネルの出来具合というのかな、戦闘能力みたいなものがどれぐらい違うのか、ディストリビューションネットワークがどう違うのか、そんなことを見ていったりするわけなんだけども。特に、このマクロ環境分析ってボーっとしていても入ってくる情報なんだよね。
小林:なるほど。
森辺:なんだけど、ミクロ環境分析みたいな競合の情報は、ボーっとしていたら入ってこないので、やっぱりしっかり専門家に調べてもらうという必要があって。あと、分析は自分たちでやるのもそうだし、客観的に第三者に分析をしてもらうということも大変重要であると。ちょっとだいぶ長くなっちゃった?
小林:そうですね。
森辺:巻け巻け巻けって、小林さんがさっきからサインを送っているので、この辺にしておきましょうか。
小林:(笑)かしこまりました。じゃあ、本日はマーケティングの基本プロセスのRについてお話をいただきました。次回もよろしくお願いいたします。
森辺:よろしくお願いします。
小林:リスナーの皆さま、ありがとうございました。
森辺:ありがとうございました。