小林:皆さん、こんにちは。ナビゲーターの小林真彩です。
森辺一樹(以下、森辺):皆さん、こんにちは。森辺一樹です。
小林:森辺さん、本日のPodcastの内容なんですけども、前回3回分、Podcast600回を記念して、明治大学 経営学部教授 大石芳裕先生にご出演していただいたんですけども。
森辺:はい。そうですね。
小林:この3回分ですね、600回、601回、602回のこの3回分を総じて振り返ってみていかがでしたでしょうか?
森辺:やっぱりいいよね、大石先生。この番組のタイトルがまさに「グローバル・マーケティング」って付いていますけど、日本だとグローバル・マーケティングの第一人者は大石先生なわけで、やっぱり分かりやすいしね。
小林:そうですね。
森辺:これからももちろん100回おきに大石先生をお招きして、先生が退官して「もう、わしゃ引退だ!」と言うまで、700回、800回、900回、1000回と大石先生をお時間許す限りお招きして、お話いただきたいというふうに思いました。
小林:そうですね。
森辺:今回も、やっぱり内容も「デジタルトランスフォーメーション」と「ミレニアル世代」と「ブランド価値経営」でしょう、非常に今、旬な話をしてもらいましたし、番組の都合上、どうしても時間の関係があったので、ちょっと先生もすべてを語れなくて申し訳なかったかなと思いますし、リスナーの皆さんも「もっと聞きたい」なんていうお声もいただいているようなので、やっぱりセミナーをやったほうがいいね、というふうに思いました。まだ、大石先生から日程ももらっていないし、Goももらっていないんですけど、僕の。(笑)勝手な突っ走りだと、おそらく10月の後半~11月の前半の間で、「森辺一樹のグローバル・マーケティング600回記念セミナー」をスパイダー・イニシアチブ主催で開催をしたいな。そこに大石先生をお招きして基調講演をお願いすると。後半、別のゲストも呼ぶのか呼ばないのか、森辺は何の話するのかしないのか、含めて担当メンバーとこれから議論をしていきたいなというふうに思っています。
小林:はい。かしこまりました。じゃあ、600回、601回、602回と3回分ご出演していただいたんですけども、まず600回目の1回目ですね、のテーマが「デジタルトランスフォーメーション」だったんですけど、このデジタルトランスフォーメーションって大石先生が一番言いたかったメッセージってどんなことだと思いますか?
森辺:大石先生が一番言いたかったのは、「DXはもう避けて通れないよ」と。日本企業はそれを何となく避けて通ってきちゃっていて、すでに出遅れちゃっていますよと。欧米の先進国と比べてもそうだし、中国と比べてもそうだし、デジタルトランスフォーメーションしないといけないのに、すでに遅れているよということをやっぱり1つ一番言いたかったメッセージなんじゃないかなと思うんだよね。これからはやっぱりそこの遅れが大きく経営に影響を及ぼしてくるので、日本も「ものづくり」という非常に根底にあるいいコンテンツは持っているので、今までみたいに、過去20年やってきたみたいに、技術力・ものづくり力一辺倒で世界と戦うみたいな、第二次産業革命みたいな、そういうようなことをやるのではなくて、デジタルトランスフォーメーションの中にどうやってこの素晴らしいものづくりを生かしていくかということを考えないとだめだと思うんだよね。大石先生のメッセージというのはそこなんじゃないかな、一番はね。
小林:なるほど。ありがとうございます。じゃあ、2回目ですね、のテーマが「ミレニアル世代」ということだったんですけど、これですね、ちょっと私もすごい共感したんですけども。
森辺:そうだね。喜んじゃうね。
小林:そうですね。この一番のメッセージというのは何ですか?
森辺:ミレニアル世代のメッセージは、まさに小林さん世代だから、あなた自身がまさにそうだと思うんだけど、結局、「所有よりシェアだ」ということなんじゃないのかな。それだけいわゆる消費者が変わってきている、マーケットが変わってきている。マーケットはもう所有はしないんだと。彼らはシェアなんだと。車は買わないんだ。シェアでいいんだということでしょう?
小林:はい。
森辺:そういう時代においてどうやって企業はマーケティングしていくんですか?デジタルトランスフォームしていくんですか?という話だと思うので、本当にこのミレニアル世代というのは、別名:宇宙人世代とも呼ばれるわけなんだけどもね。
小林:(笑)
森辺:そこはやっぱり考えていかないといけないですよね。
小林:なるほど。ありがとうございます。じゃあ、最後のテーマが「ブランド価値経営」ということだったんですけども、これも大変面白かったんですけど。
森辺:面白かったね。
小林:これの一番のメッセージって何だったんですか?
森辺:大石先生の一番のメッセージはやっぱり「ものづくりだけじゃないよね?」と、この番組でもさんざん言ってきているけど、いいものをつくれば売れるんだということだけではもう勝てんないですと。技術力が高くて品質のいいものが世界のいいものではないし、日本企業が考えているいいものが世界のいいものではないと。世界の消費者やユーザーはブランド価値経営、ブランドに購買がどこがトリガーになっているかと言うと、やっぱりその企業の裏側に見え隠れするストーリーとか、そういうものがブランドになっていくわけでしょう? 技術力がいくら高くてもブランドがないものというのは値段が付かない。高く売れない。安く売ることは決していいものではなくて、いいものを少しでも高く売ることがいいことなので。そういう意味ではやっぱり日本企業もこれからブランド価値経営していかないといけないし、ますますコモディティの戦いは中国や韓国には勝てなくなるわけでしょう?そうするとなおさらブランド価値経営というものが非常に重要になってくる、そういうことを大石先生は一番のメッセージとしたかったんじゃないのかな。
小林:なるほど。ありがとうございます。ということで、今回3回分のテーマについて振り返っていただいたんですけども。お時間もやってまいりましたので、本日のPodcastはここまでにいたします。リスナーの皆さま、ありがとうございました。
森辺:ありがとうございました。