小林:皆さん、こんにちは。ナビゲーターの小林真彩です。
森辺一樹(以下、森辺):皆さん、こんにちは。森辺一樹です。
小林:森辺さん、本日のPodcastの内容ですが、フジサンケイビジネスアイ特別対談シリーズ「グローバルの流儀」ということで、去年、東レ株式会社 代表取締役社長 日覺昭廣(にっかく あきひろ)氏と対談させていただいた記事が今月掲載になりました。
森辺:はい。
小林:そちらの対談の内容ですとか、記事が掲載されて、振り返りをしていただけますでしょうか?
森辺:そうだね、日覺さんにお会いしに行って、お話を伺ったということで、去年だよね、実際の対談はね。
小林:はい。
森辺:実は、対談に行ったときにもこの番組を通じて、日覺さん、どんな方だった、どういうお話をしたみたいな話は少し紹介していて。ちょっと重複してしまうところもあるかもなんだけども。何を最初に申し上げたいかと言うと、日覺さんが社長に就任したのって、確か2010年だったよね。
小林:そうですね。
森辺:約10年でこの東レという会社は1兆円売上を上積みしていて、19年の見通しって2兆3,300億円ぐらいの会社で。非常に日覺さんが社長就任から10年で大きく成長していて、海外売上比率も一気に上がっているんですよね。一体この10年何をして、どういうことがあったのかというお話とか、中期経営計画のお話、たぶんどこよりも先に聞いているんじゃないかと思うんだけどもね。
小林:そうですね。(笑)
森辺:そんなこともない?メディアじゃないから、あまり自慢してもって言った気がするけど、そんなお話と。あと、僕、印象に残っていたのは、日覺さんって、僕、なんで対談をしたいと思って東レさんにお願いをしたかと言うと、素材のイノベーションの力をすごく信じていて、日本ってハードのイノベーションに失敗してその座を中国に奪われてしまって。一方で、アメリカって日本にハードを奪われてからソフトのイノベーションに舵をきってそこで成功して、コンテンツのイノベーションを今やっているわけだよね。あらゆる産業のイノベーションって、今、シリコンバレーと、東京ではなくて、中国の深センを起点に生まれていて、大変厳しいよねと。いつしか日本は、「いや、そうは言っても日本の部品がないと世界のものは動かない」とか言い始めちゃって、いや、皆さん、部品メーカーじゃなかったよねと。完成品メーカーだったでしょうと。部品もそうだけど、完成品もそうだったじゃない?と。完成品を取られたら、「いやいや、部品のほうが重要だ」みたいな話になっちゃっているんだけど、イノベーションがなかなか起きにくく、技術をさらに磨くみたいなね。そもそも、イノベーションを技術革新と訳しちゃったのがよくないんだけども、イノベーションって別に技術を革新させることだけじゃないから、新しい技術だけでもないので、高い技術とアイデアが融合して初めてイノベーションになるし、ケンウッドの辻会長は「イノベーションというのは技術と想像力だ」ということをおっしゃっていましたけど、まさにそういう話で。だから、この番組でも何回かお話したけど、イノベーションってそういうものでしょう?Uberだって、Airbnbだって、Eコマースだってそもそもそうだし。そうすると、そういったものがイノベーション。何を言いたいかと言うと、素材があったらまだまだイノベーションが起きるんじゃないの?ということを言っていて。だって、東レさんのつくる炭素繊維とか、あと、ユニクロの…。
小林:ヒートテック。
森辺:ヒートテックとか、あれも全部東レでしょう?
小林:はい。
森辺:ああいったものってイノベーションでしょう。だって、衣類なんてもう、超スーパーコモディティの商品ですよ、ローテクね。それを素材の力で全く次元の違う世界をつくるわけだから、僕は素材のイノベーションってすごく信じていて。東レという会社は、すごく楽しみだなと思っていて。50年ぐらい何にもどうにもならないような研究をしたりするんだよね。それが花開いたりという、そういう話を聞いたりとか。あと、ほら、ジェットに使われている、飛行機の中って乾燥するじゃない?
小林:はい。
森辺:最近の新しい飛行機って乾燥しにくくなっていて。それが、東レさんの素材だとかっていうのも聞いたりとかもしていたので興味があったんだけど。そういう素材のイノベーションというのに興味があったというのと。あと、日覺さんってだいぶ前から、アメリカの金融資本主義みたいなものの真似事をするのはよくないと。日本は日本型経営、すなわち、公益資本主義を世界に発信するべきだみたいなことをずっと言っていて。日本企業は中途半端に西側の企業がやっているような金融資本主義的なことをするよりも、日本型経営を貫くべきだと。すなわち、それは公益資本主義なんだということをすごく言っていて。要は、人のためにどれだけ役に立てるのかということが非常に重要なわけじゃない?そんな話をすごく熱く語っていただいて。ものすごい素敵な方だった。何て言うんだろうな、出ていたね、オーラがね。
小林:(笑)
森辺:やっぱり2兆円を超えてくると出るよね。
小林:(笑)
森辺:なので、私も変な汗を脇の下に搔きましたけども、非常にいい経験をさせていただいたという感じですかね。
小林:はい。紙面にも掲載されましたが、イノベーションズアイのWebサイト、また弊社のホームページからも全文でご覧いただけますので。
森辺:そうですね。うちのホームページ、リスナーの皆さん、ぜひ見て。「スパイダイー 森辺」と打てばすぐ出るかな。
小林:はい。
森辺:「もりべ」の「べ」のね、一辺二辺の「辺」なんですよ。部活の「部」じゃなくて。「もり」は木3つの森なんだけど、一辺二辺の辺がなかなか出ないから、もう「部」に変えようかな。「もりべ」ってやったら「森部」って出るでしょう。検索エンジン大変だもんね、皆さんね。でも、カタカナで「スパイダー」だけだと、スパイダーマンが出ちゃうので。
小林:そうですね。
森辺:「スパイダー アジア」とかね、「スパイダー 森辺」と打ったら出てきますから、ぜひうちの充実したコンテンツがいっぱい載っているホームページを見ていただいて、YouTubeも引き続き頑張っておりますので、ぜひチャンネル登録をお願いします。
小林:よろしくお願いいたします。本日のPodcastはここまでにいたします。リスナーの皆さま、ありがとうございました。
森辺:ありがとうございました。