東:こんにちは。ナビゲーターの東忠男です。
森辺一樹(以下、森辺):こんにちは。森辺一樹です。
東:森辺さん、前回バングラデシュの話をしていただいたと思うんですけども、そもそも「人口ってどのぐらいいるのか?」とか、基本的な「首都ってどこなの?」みたいなところから。知らないリスナーさんもいらっしゃると思うので、概略を基礎知識だけでも教えていただければなと。
森辺:場所はインドの近く、首都はダッカ。人口が今1億…、1億どれぐらい?
東:1億6,000万人ぐらいですね。
森辺:1億6,000万人ぐらいだよね。爆発的に人口が今伸びていますよという、そういう国です。
東:もう人口だけで言うと、日本より多いんですね。
森辺:大きいよね。ただ、これも結局10年に1度なんですよ、人口は。
東:人口統計を取るのが?
森辺:統計を取るのがね。だから、実際には推計値なんだよね、なので…。すごいね、警察が。
東:うん。
森辺:なので、もっといるんじゃないの?という。こういう国って登録していないような人もいるでしょう?
東:そうですね。
森辺:だからね…。すごいね、何これ?ごめんなさいね、視聴者の皆さん。ここね、25階なんだけど、ウーウーって聞こえて。
東:(笑)
森辺:パトカーか。こういうのにすぐ興味持っちゃうからね、すみません。
東:でも、アジアの中でも最貧国というようなかたちで、まだ経済がまだまだ発展していないというような感じなんですね。
森辺:そうですね。イメージ的には20年前のニューデリーみたいな感じなんですよね。人もインド人に似ているでしょう?
東:はい。
森辺:食べ物もちょっとカレーっぽいじゃない?
東:はい。
森辺:20年前のニューデリーという感じですかね。だから結構、「おーっ、エグいな」というようなシーンが結構たくさんありますよ。
東:森辺さんのイメージする20年前のニューデリーって、リスナーさんにちょっと。
森辺:そうだね。
東:ちょっと感覚的にでいいので、伝えるとどんな感じですかね?
森辺:まず、首都なのに薄暗い、夜は薄暗いと。薄暗いというのは、人がいないんじゃなくて、人はブワーッといるんですよ。いて、電気もついているんだけども、電力が足りていないので、人がこんなにうわーっといるのに薄暗いという、そういう感じ。人がいなくて薄暗くて閑散としているという、そういうのじゃなくて、人がごった返しているんだけど、なんかちょっと電気足りてなくない?みたいな、そんな感じですよ、ダッカってね。危ないところもいっぱいあるし。でも、人は温厚だし、日本人というだけで「おーっ」となるし、ものすごくいいですよ、気持ちのいい感じ、日本人は気持ちがいいでしょうね。だから、1回行ってみるのがたぶん一番いいと思うんだけど。今こういう状況だからあれですけど、来年ぐらいは行けると思うので1回行ってみて。このコロナの間はかなり激しくロックダウンしていて、われわれも仕事が大変でね。
東:そうですね。
森辺:バングラデシュの仕事もインドの仕事もあるんだけども。
東:インドも大変ですもんね。
森辺:うん。この人たち、だって、1日1ドル以下とかで生活しているのに仕事しないって、本当に貯蓄とかないわけですよ。結構死に値するぐらいのことなのに、結構容赦なくロックダウンとかしていたし。われわれがお付き合いをするようなホワイトカラーのバングラデシュのダッカの人たちというのは蓄えはあるんでしょうけども。けど、だいぶ大変だったよね。
東:そうでしょうね。
森辺:外に出歩かなくて。当初は、ここまで来るともう今はみんな無視しているけど、インドとかも。なんだけど、当初はゾンビにでもなるんじゃないかぐらいの恐怖があったでしょう、コロナもね。
東:うんうん。そうですね、そうですね。
森辺:だから、本当にみんなロックダウンでみんな出なかったから、「おいおい、ちょっと仕事が進まないじゃないか」みたいな、そんなのはありましたよね。
東:(笑)はいはい。
森辺:そうですね、マーケットでしょう。僕いつもこういうふうに考えるんだけど、中国があって、ASEANがあって、ASEAN6、SMTがあってVIPがあって、その次に難しいのがメコン経済圏でしょう。その次にインド。インドはインド一国でかいので、言ったらニューデリーとか都市で見てもらって行ったらいいと思うんだけど、そのインドの後に来るのがたぶんバングラで、その後アフリカという。アフリカもいろいろな国、いろいろな都市があるので。だから、だいぶ難易度は高いですよ、日本企業にとって。生産拠点として行くのであれば別に何て言うことはないんでしょうけども、マーケットとして見たときに1億6,000万人いると言っても、その多くは貧困層で、結局、中間層ビジネスというよりかは貧困層ビジネスなんだよね。ソーシャル・イノベーションとか、前の回でも話したようなリバース・イノベーションみたいなことを考えていかないといけないので、相当に難しい市場であるということは確か。ただ、今のうちから投資をしておく、欧米の先進的なグローバル消費財メーカーなんかはもうすでにビジネスを始めているので。これ10年後を考えたときに、過去に人口で1億6,000万人の人口がいて経済が成長しなかった国なんてないんですよね、地球上を見て。
東:そうですね。
森辺:そうすると、やっぱり1億を超えている市場をどれだけ早く手をつけておくかということは日本企業にとっても重要じゃないかなと思いますけどね。
東:分かりました。最後にバングラデシュをリスナーの皆さんに分かりやすくかみ砕いて伝えていただくと、どんな国なのかというのは?
森辺:VIPをたぶんやれていないと出ちゃいけない国。VIPってベトナム、インドネシア、フィリピンね。ここのいわゆる攻略が難しいのにバングラの攻略ができるってなかなかあり得ない話なので、やっぱりVIPとかメコン経済圏の攻略があってバングラなのかなと。もう純粋にマーケットとして見るのであれば。ただ、一方でソーシャル・イノベーションとかリバース・エンジニアリングをやるということであれば、やってもいいんじゃないかなというふうに思うし、早期に出ておくということが、人口を考えても将来のポテンシャリティを考えても重要な国じゃないかなというふうには思いますけど。
東:分かりました。森辺さん、今日はありがとうございました。
森辺:ありがとうございました。