東:こんにちは。ナビゲーターの東忠男です。
森辺一樹(以下、森辺):こんにちは。森辺一樹です。
東:森辺さん、今日なんですけども、リスナーさんから何件かメールをいただいているんですけども、結構同じような質問で、「コロナで海外の状況がどうなっているのか」というのと、「今後海外展開というか、グローバル展開をどうしていったらいいんですか」みたいな質問を、ちょっとざっくりしたものなんですけども、というのをいただくことが多くなっているんですが、その辺をちょっと、ほかのリスナーさんも同じようなことを感じていると思うので、森辺さんの考え方を共有いただければと思うんですが、いかがでしょうか?
森辺:そうですよね。各国の状況なんですけど、中国とASEANを中心とした状況しか、われわれもウォッチはしていませんが、今年1年ずっと、始まってからずっとコロナで3月ぐらいから本当にコロナで、5月6月ぐらいがたぶん一番どこの国も首都でロックダウンしていて大変でしたねと。全く渡航が禁止されていたので、そもそも行けなくなっていたよという。現状は、渡航自体はできるように徐々になってきていて、もちろん行ってから14日間拘束されたりとか、あと、行動をある程度規制されたりとか、そういうのはあるものの、徐々には良くなってきているねと。一方で、第3波とか第4波とかって、これから冬になってまた日本でも増えているけど、各国でも締めつけたり緩めたりの繰り返しで、良くは、状況は良くはなってないんだけども、みんなあんまりそんなことばっかり言っていられないよねと、ずっと経済止めておけないからねという方向のほうがたぶん強くて。だって、今、東京でも、昨日がいくらだっけ、全国で。
東:600人ぐらいですね。
森辺:東京で600人でしょう?全国で2,000人でしょう?
東:はい。
森辺:こんなの緊急事態宣言の一番最初の4月5月ぐらいにこの数字だったらもう、みんな「ひえーっ」となっていたけど、何となくわれわれ「ふーん」という感じじゃない?
東:うんうん。
森辺:だから、慣れてきたというのかな、悪い意味で。だから、各国も同じ状況であるということと。あと、ワクチンができてきているけども、何億回と取得しないと駄目なんでしょう?あれ。
東:はいはい。
森辺:日本の1億2,000万人の人口に対して何億回分。だから、ワクチンが定着するのにはそれなりに時間がかかるでしょうと。いろいろ言われるから、僕もぶっちゃけ専門家じゃないし、よく分からないけど、ただ、間違いなく言えているのは、各国ともビジネスの足を止められない状況がかなり露骨になってきているんだろうなというのは感じますよね。
東:はい。
森辺:B2Cの、いわゆるこの番組でもよく紹介している消費財に関しては、言ったら、われわれの生活のうえでの本当にまさに必要なものじゃないですか、FMCGなんていうのは。
東:そうですね。
森辺:だから、ずっと動いているし。B2Bも休憩していたのが、もう、ずっと休憩していられないよということで徐々に徐々に動き始めている。なので、そういう状況に変わってきているよねと。「じゃあ、来年以降どうなるの?」って、僕にも本当にどうなるのかというのは分からないけども。ただ、今年1年あったようなストップみたいなことは、もうそんなに起こり得なくて、むしろ進めさせるしかないので、逆にチャンスなんじゃないかなという気がしているんですよね。だから、したたかに進んでいくということをやっていくしかないのかなと。うちのクライアントでも、やっぱりしたたかな会社って今年1年何をやっていたかと言ったら、もうどうせ行って売るという行為は、たぶんもう、ある程度限定的だから、戦略の練り直しとか、来年以降チャネルをもう1回リビュートするための設計のし直しみたいなことを今年1年ずっと頭を切り替えてやってきているわけでしょう。だから、来年からそういう方向に入っていくという。逆に言うと、みんなが強制的に足を止められているので、そのときに自分たちが何をできるかって、これはめちゃめちゃチャンスだよね。強制的に足止められているときに、ぽかんと、「うわ、まいったな」とずっと言っていて、動き出しても止まっていたときと一緒みたいな、むしろ動いていたときのことをよく、忘れちゃって、止まっていた時間が長いから、なんか動きが逆に遅くなっちゃったみたいなことになるぐらいだったら、やっぱりしたたかに今のうちに準備をしておくという企業のほうが、またさらに、動き始めてからの番狂わせが早く起きるんだろうなという気はしていますよね。
東:そうすると、リスナーさんとかは今からどういう感じ、やっぱり準備とかをしておかないと、来年に向けて。
森辺:ぶっちゃけの話、海外事業、アジア新興国の事業で問題がない会社なんてないわけじゃないですか。「いや、自分はうまくいってますよ」と。「うまくいっているんだけど、コロナのせいで足踏みしちゃっているので、何とかしないといけないんです」という話じゃないと思うんだよね。基本的にはあまりうまくいっていなかったと。で、コロナでバサッと止まっちゃった。そしたら、「うまくいってなかった要因って何だったっけ?」というところを今のうちに、みんなが足止まっているんだから、めちゃめちゃチャンスなわけですよ。みんなが足動いているときに、これ、問題は何だろうって、それを1個1個改善していったら、当然、改善はしなきゃいけないんだけど、改善が終わるまで差が出るわけじゃないですか。それが足止まっているのであれば、もしくは足の動かし方がみんなゆっくりになってスローペースになっているのであれば、今のうちに改善をしておくということは、僕はチャンスだと思うので、問題が何かということをやっぱり可視化をするということをしっかりやっておく必要があるんじゃないかなと思いますけどね。
東:分かりました。じゃあ、今日はここまでにしたいと思います。森辺さん、ありがとうございました。
森辺:ありがとうございました。