東:こんにちは。ナビゲーターの東忠男です。
森辺一樹(以下、森辺):こんにちは。森辺一樹です。
東:前回に引き続き、「コロナでどうなっているのか」という質問が多かったんですけども、例えば、そしたら日本から見た場合と、前回、森辺さんもお話いただいたと思うんですけど、ディストリビューター側って一時期ものがストップしたり、新規を扱うのが消極的だったりするんですけども、今現状って、今年の前半に比べるとどうなっているのかというのは、森辺さんの感覚的なものでいいので、教えていただければなと思うんですけど。
森辺:インダストリーによってやっぱり若干温度差があるなという気がしていて。結構、B2Bは壊滅的にやばかった感じがするんですよね。意外にB2Cは、われわれがお付き合いしている現地のメーカーさんなり、ディストリビューターなり、小売さんなり、そんなに大きくリストラをしたりとか、倒産したりとか、そういうことはなかったなという。ただ、従来、在庫していた量ほど在庫はしてくれなくなったので、言ったら、本当に入ったらすぐ売るというのと。あと、売れ筋のものを好んで注文してくるというのはやっぱり多いのかなと。一方で、B2Bはだいぶリストラをしたところもあったし、本当に動きが完全に止まったという印象が今年1年あったよね。ただ、一方で、もうだいぶその辺の整理がついて、会社として固定費のミニママイズみたいなことがもう終わっていて、これからはその状態から少しずつ回復させていきましょうみたいな、そういうトーンなので、来年以降は徐々にみんな進めていくんじゃないかなと。むしろ、進んでいかないとみんなも困るわけなので。日本の製造業が困るということは、メーカーが、プリンシパルが困るということは、向こうの中間流通の事業者さんもそうですし、B2Cなら小売もそうですし、B2Bだったらユーザーもそうだし、そこも困るわけなので、もう底はついたんじゃないかなとは思っているんですけど。
東:そうすると、ディストリビューター側もひと段落、ひと段落してと言ったら変ですけども、一旦落ち着いて、新規の商材を探し始めているというか。
森辺:そうそう。
東:積極的には少しずつなってきているというような感じなんですかね。
森辺:そうだね。去年の6月とか7月とかね。
東:今年?
森辺:今年のね。ごめんなさい。今年の5月6月7月とかでは想像できないような、今言ったような、ひと段落ってまさにその通りだと思うんだけども、あのときはちょっと冷や汗ものだったじゃない?
東:うんうん。
森辺:だから、新しい提案とか、そういうの無理だからみたいな話だったと思うんだけど、今は、言ったら「新しい提案してきてよ」というトーンがちょっとずつ出てきているのかなという気はしますよね。
東:なるほど。そうすると、やっぱりそういう、ディストリビューター側もある程度落ち着いてきて、積極投資をしようというステージに入ってくるとなると、やっぱり新たなディストリビューターを探したり、スイッチングするということも、日本メーカーからしたら可能な状態にはなっているというような。
森辺:そうですよね。いろんなことを、もう1回考え直すとか、もう1回つくり直す、すごくいいチャンスになったと思うんですよ、今回の件ってね。やり方を変えるとか、いろんなことがやめられるし、いろんなことを始められるいいきっかけになって、うちの会社もいろんなことをやめたじゃない?今年1年。
東:はい。
森辺:いろんなことを始めたと思うんだけども。そういう意味では、海外事業も、うちのクライアントもいろんなことをやめたし、いろんなことを始めたから、こういうことでもないと、日々の忙しさとか、今まで過去背負ってきたものがあるわけだから、そんなジャッジメントってなかなかできないよね。安定している会社って何かを変えるということを極端に嫌うでしょう。それはそうですよね。だから、そういう意味では、プラスの方向にいろいろ変えるいいチャンスだと思うんですよね。だから、そんなに心配せずともというか、そういう、「来年以降どうなりますか?」と、そういう心配が多いもんね、リスナーからはね。
東:そうですね。
森辺:だから、ちょっとファンダメンタルズに関わることは、僕も専門家じゃないから、詳しくは、無責任なことは言えないけども、底はついているんじゃないかなと思うので、業界にもよるけど、徐々に回復はしていくんじゃないかなというのは、広い意味では思っています。そんな中で、今まで変えたくても変えていなかったことを変えていくいいチャンスだと思うし、あと、前回もお話したように、要は、みんながスローペースになっている。そのときに自分たちが至っていないところを変えていくというのはすごいチャンスなので、そういうところにしっかり投資をしていくということが重要なんじゃないかなとは思いますけどね。
東:分かりました。今日はここまでにしたいと思います。森辺さん、ありがとうございました。
森辺:ありがとうございました。