東:こんにちは。ナビゲーターの東忠男です。
森辺一樹(以下、森辺):こんにちは。森辺一樹です。
東:森辺さん、MBAの話の続きなんですけど、ちょっと上司への愚痴は一旦置いておいていただいて。
森辺:いやいや、愚痴じゃないよ、愚痴じゃない!
東:(笑)
森辺:愚痴じゃなくてね、僕が言いたかったのは、あれだけ「国内だよ!」って先輩が必死になって言っていたわけよ。あの上司も「国内だ!」って言っていて、ものすごい武闘派で。それがね、数十年経ったら人の考えも変わるわけですよ、時代とともにね。
東:そうですね。
森辺:それで、「国内だ!」と言っていた人が「グローバル」とかって言っていたり、「血反吐を吐くまで、仕事だ!」と言っていた鬼上司が退任してね、「ハッピーライフ、セカンドライフ」と言ってゴルフクラブを振り回していてね。
東:(笑)
森辺:それを見たときに、ああ、自分の人生、人に決められちゃ駄目だ!と本当に思って、自分で決めてきてよかったなと思って。これ、20代のときに自分の人生、彼らに決めさせていたらね、僕、40代になってもう取り返しのつかないことになっていたわけですよ。ということは、40代のときに、またこれ人のあれで決めていくと60代のときに取り返しのつかないことになるんで、MBAに行くも行かぬも自分で決めろということを言いたかったんだけどね。
東:分かりました。そのMBAの、逆に、いいところを紹介してきたんですけど、弱点というか、ここはな…という、客観的に見て思うところというのは、何かあれば。たぶん、通うか通わないか迷っている方もいらっしゃると思うんですよね。
森辺:理論を学ぶということはすごい重要で、理論と実践というのは非常に重要なんだけども。理論は何のためにあるかと言ったら、実践するためにあるんですよね。それをはき違えてしまっている人というのがやっぱりある一定数いて、実践は弱いんだけども、やたら理論だけ頭にいっぱい詰め込まれているという、そういうタイプがやっぱり若干いるんですよね。そういうふうになってしまうとよくないなというふうに思うんですよ。やっぱり理論って何のためにあるかと言ったら、研究者でない限りそれは実践のためにあるわけなので、実践ができないとか、実践で役に立たないのに理論ばっかり積み重ねても、これはやっぱりバランスが悪いので。理論と実践というのは、あくまでバランスよくやっていく必要があると。もう1つ思うのが、日本ってお客さんを持っている人が強いみたいなね、偉いみたいな、だから、言ったら、実践する人が一番偉いんだみたいな、これは俺の客だみたいなね、俺の客問題みたいのを誰かが本に、あ、庭山さんの本に書いていたけど、あれはすごい面白い本だったな。『BtoBマーケティング偏差値UP』だったかな。ちょっと庭山さんの話は置いておいて。
東:はい。
森辺:実践がすべてみたいな、理論をよく分かっていないのに、実践が強ければそれでいいみたいな、全部引っ張られちゃうみたいなね、だから、マーケティングの部門よりも営業の部門のほうが強いみたいな、そういうのは本当によくないと思うんだけど。でも、その逆もまた然りで、やっぱり理論ばっかりというのはちょっとよくないよねというのは思うかな。
東:今、来ている生徒さんたちって、どういうきっかけでMBAを学ぼうと思ったとかっていうのは聞いたりした?どういう立場の人?結構、中小企業のオーナーさんが多いのか、大企業なのか?
森辺:僕が担当しているのは外国人のクラスなんですけど、基本的には海外ですでに高いキャリアを積んできている人が、日本の市場でビジネスをしたいとかという人が多いですかね。大企業の、言ったら、中堅ポジションの人か、ファミリービジネスのオーナーの息子とかが多い。日本人のほうも、大手の会社員もいれば、中小企業の社長さんもいるし、社員もいるし、あと、いろいろですかね。
東:結構、幅広いですね。
森辺:でも、多いのは、やっぱり会社員の人が多いですかね、だいたい。300万ぐらい掛かりますからね、あれね、年間ね。
東:結構、高いですよね。
森辺:うん。300万か350万ぐらい掛かるのかな。オンラインになったので、もっと安くなっているのかな…。なっていないと思うんだけど。
東:(笑)分かりました。じゃあ、ちょっと、まとめとして、MBAに通おうと思っている方とか、通っている方とかに向けて、森辺さんなりに何かあれば。
森辺:まあね、このコロナ禍に対する予測は、僕はことごとく外してきているんでね、去年の1月からね。(笑)
東:はい。(笑)
森辺:だから、あれなんだけど。でも、これでワクチンを打って、はい終わり、という感じでもなさそうだなと。
東:そうですね。
森辺:徐々によくはなってくるけども、あと1~2年続くんじゃないかなと、今年で終わりという感じにはちょっと見えないので。
東:そうですよね。
森辺:MBAに行ける時間というのがあるわけじゃない?
東:そうですね。
森辺:ぶっちゃけ、みんなリモートで。だから、うちの社員もMBAアプライしていて、僕、何枚か推薦書を書いたのでね。もう、どうせ家でYouTube見て仕事している振りしているんだったらMBAでも行っておけと思うので、絶対行ったほうがいいと思います。
東:はいはい。
森辺:この機会にね。
東:うんうん。
森辺:この機会を逃したら行く必要ない。…「ない」なんて言ったら、僕、問題だよね、立場的に。
東:うん。(笑)
森辺:なんだけども…。
東:でも、時間に余裕は、今のほうがたぶんあると思いますね。
森辺:圧倒的にあるから、行くなら今じゃない?と思っています。2019年以前の話で言えばね、MBAへ行くより実践値を積んだほうがよっぽど強いと思っていたので、そこまで時間を犠牲にしてって、犠牲にできるんだったら、時間とお金をね、それは絶対行かないより行ったほうがいいですよ。ただ、行くということは犠牲にするものがあるので。
東:結構な時間が取られますもんね。
森辺:そうそう。それとのトレードオフの話なだけなのでね。そこまで犠牲にしてまで行く必要があるのかな、どうなんだろうなと、日本の私大のMBAなのであればね。
東:はい。
森辺:アメリカのアイビー・リーグのMBAだったら絶対に行ったほうがいいと思うけども。そんなふうに思っていましたよ、という感じなので、YouTubeを見ているぐらいだったら行ったほうがいいんじゃないですかね。
東:(笑)
森辺:と思います!
東:分かりました。じゃあ、今日はありがとうございました。
森辺:ありがとうございました。