東:こんにちは。ナビゲーターの東忠男です。
森辺一樹(以下、森辺):こんにちは。森辺一樹です。
<『グローバル・マーケティングの基本』の紹介>
森辺一樹の新刊『この1冊ですべてが分かる グローバル・マーケティングの基本』が出版されました。ぜひ、お近くの書店、Amazonでお求めください。
東:森辺さん、前回に引き続き、著書の『グローバル・マーケティングの基本』からケースだけちょっと抜き出して、要約してお伝えしているんですけれども。じゃあ、ケースの6、「自社だけでの戦略作りに限界を感じているが、コンサル活用も不安です」と、大手の消費財メーカーです。すでに多くの国々に進出していますが、十分な成果が得られていません。その要因は戦略の甘さにあると考えています。しかしながら、自社のリソースだけでは戦略策定には限界を感じています。一方で、コンサルにお願いすることも慣れておらず不安を感じています。どうすべきでしょうかということですけど。
森辺:結論から言いますと、1回使ってみてはどうですかという、僕が言うと、なんか宣伝みたいになっちゃって、同業種擁護みたいな感じが。
東:(笑)擁護?
森辺:擁護じゃないか。同業者推薦みたいになっちゃってあれなんだけども。
東:はいはい。
森辺:言ったら、自社でもう不安を感じているわけじゃないですか。
東:うん。
森辺:不安を感じているまま戦ったって絶対勝てないですよ。勝てると思って戦っても勝てるかどうか分からないのに、不安を感じていて戦って勝てるわけがないので、一旦コンサルを使ってみるというのがいいと思うんですよね。
東:はい。
森辺:コンサルを使ってみて失敗するかもしれないし、うまくいくかもしれないし。失敗しても、それも経験じゃないですか。だから、使うということをやったらいいと思います。失敗と言っても、コンサルを使って失敗って何か大きな損失を出すなんていうことはないわけですよね。これだけの費用を払ったけど、あまりそこまで効果が出なかったなという、そういうのがたぶん失敗になると思うので、じゃあ、どこのコンサルにお願いするかを吟味するということをたぶんしたらいいんじゃないかなと。複数社呼んでお話を聞いてみたら、やっぱり、ここだなというところが絶対見えてくるんですよね。もう専門というのがあるので、どこのコンサルも。だから、今、自分が抱えている課題に対してどういう専門性を持ったチームなのか、会社って、コンサル会社というよりかは、人だよね。そこのコンサルのどの人が対応してくれて、どういうアウトプットが想定できるのかということをプレゼンしてもらう。
東:うんうん。
森辺:やっぱりね、学ぶものって多いと思うんですよね。一般の事業会社では到底使わないような頭の筋肉を動かしたりするので、なんかよくコンサルを悪く言ったりする人っていると思うんですけど、たぶんね、いいコンサルに出会いきれていないんだと思っているんですよね。一流どころ。やっぱり、一流のコンサルタントと付き合っていくと、圧倒的な知識とか経験がもう全然違うんだなという、その知識経験の深さと幅の広さ、頭の回転がとてつもない回転数で回っているんですよね。僕も、「この人、天才だな」と思う人にたくさん会ってきたし、見てきたし。それが、じゃあ、実体験でどう生かすかというのは自分の問題なので、コンサルに何を期待するかという話なんですよ。コンサルが全部自分の会社の売上を上げてくれるなんていうことを期待するから期待外れになるだけで、売上を上げるのは自分ですよ。じゃあ、何をするかと言うと、分からないこと、不安なことをコンサルのノウハウから短期間で吸収するということをするのが、コンサルを使うということですから。自分でやっていたら、それはコンサルが何十年とかね、組織としてね、100年とかかけて蓄積してきた、いわゆる知的ナレッジをお金を払って一瞬で買えるわけじゃないですか。そしたら、そんないいことはないよねと。その知的ナレッジを買って、それをどう生かすかは自分の問題なので、損はないんじゃないかな。基本的には、先進的なグローバル企業がみんな一流のコンサルファームをとてつもない金額を払って使っています。けど、それ以上にやっぱりとてつもない大きな利益を得ていますよということなので、使ったほうがいいと思います。
東:分かりました。では、一旦会ってみて、それを決めたほうがいいんじゃないかと。
森辺:会ってみてね。
東:はい。
森辺:だから、自分のね、自分たちの課題のレベル感、すごい低レベルと言ったら申し訳ないけどね、おそらくたぶんこのレベルは低レベルだろうなというようなことで、いきなりボストンコンサルティングを呼んでもね、まあまあ来ないと思いますけど、たぶん日本のトップ10とか、トップ20の会社しか相手にしないと思うから、来ないと思いますけど、自分たちの課題に合ったコンサルを選ぶということも重要なんじゃないかなというふうに思いますけどね。
東:分かりました。今日はありがとうございました、森辺さん。
森辺:ありがとうございます。
東:引き続き、よろしくお願いします。ありがとうございます。
森辺:はい。