東:こんにちは。ナビゲーターの東忠男です。
森辺一樹(以下、森辺):こんにちは。森辺一樹です。
東:森辺さん、今日は、年末も近づいてきましたけど、何を話しましょうか。
森辺:今日は…。最近、僕が日々の生活の中でふと思うことを勝手にしゃべらせていただいているようで、「何言ってんだ、こいつ」と思われているかもしれないんですけど。
東:(笑)
森辺:よく思うんですよ、いろんなことをね。なので、今日もそんな話だったらできると思うんですけども、いかがでしょうか。
東:どうぞ。じゃあ、今日は。
森辺:いいですか。
東:いいですよ。どうぞ。
森辺:コロナが徐々に収束していったらいいなと思いながら日々生活しているんですけど。建物の中に入ったんですよ。とある建物に入ったときにね、海外に行ったときと日本に行ったときと全然違うなとかって思って。むしろ、良い事なのかなと思ったんだけど、入口で名前を書かされたんですよね。名前書くんですけど、それが一体本当に、「森辺一樹」って書いたんですけどね、僕なのかどうなのかっていうことが分からないじゃないですか。
東:はいはい。
森辺:電話番号も書けというので書いたんですけど。その電話が本当に僕の電話かどうかも分からないという。
東:確かに。
森辺:でも、中に入るんですよね。結構、コロナの前から、海外ってセキュリティがきついから、基本的にはIDを見せないとオフィスビルの中に入っていったりとか、何か建物の中にね、行政機関の建物の中に入るにはIDを見せないといけないじゃない?
東:うんうん。
森辺:日本で言うところの免許証とか、海外だと、外国人だったらパスポートみたいなね。それで写真付きのものでないと駄目で。アメリカとかなんてアルコール飲むのにも写真付きのID見せろという話になるからね。何なんだろう、この意味のない、名前を書くという労力と電話番号を書くみたいな。そこでCO2を排出しちゃったわけですよ、僕はね。そう考えると、この意味のない作業をなぜこの人たちはさせるんだろうなとふと思って。海外だと、形式的なことを一切考えないので、基本的には本質的に何が重要かと。もし何かあったときにトレーサビリティが取れるようにとか、セキュリティがちゃんと働くようにということで、本質的なことしかさせないよね。形式的に取りあえずサインしておくみたいな、取りあえずハンコを押しておくみたいな、そういうのがないので、日本ってある意味平和だなとふと思ったという、ただそれだけの話なんだけども。(笑)
東:(笑)なるほど。
森辺:そう思ったんです。
東:はいはい。
森辺:どう思いますか。
東:なるほどね。海外だと基本的には公的機関が発行しているものでしか、あまりIDとして署名として扱わないけど、日本だと個人が偽名を使っても分からないということですよね。
森辺:そうそう。ホテルとかでもよく名前書かせるじゃない?
東:はいはい。
森辺:何のために書いているの?「住所を書いてください」と言われるんだけど、それが本人なのかどうなのか分からないから、特に今回はコロナでトレースをしたいんだと思うんだよね。
東:そうですね。
森辺:ヤマダタロウさんという人がこのビルに入って、何時何分、その人の携帯はこれですと。もし何かあったときに連絡をするとかっていうことなんだと思うんだけどもね。もちろんセキュリティの理由もあるんだと思うんだけど、ID、免許証の確認とかもしないから、ある意味、性善説の上で成り立っているじゃない?すべてがね。
東:はいはい。
森辺:一方で、海外に行くと、性善説の上ではすべては成り立たないので、基本的には起こり得ると思って、悪いことが起きるという前提で物事がね、進んでいくじゃない?
東:うんうん。
森辺:それ僕はすごく思うんだけど、タクシーとかに乗っていると、この細い道をなぜこの運転手さんはこんなにスピードを出すんだろうと思っていて、僕なんて癖がついちゃっているから、悪いことは起こるものだと思い込んでいるので、あそこの通りから子どもが飛び出してくるだろうという前提で運転するんだよね。なんだけども、飛び出してこないという前提でビュンビュン、ビュンビュン、運転するから、日本だとマナーがいいから、子どもがそんなに飛び出すってよっぽどのことがない限りたぶん少ないんだと思う。いや、分からない、統計を見たわけじゃないから、海外の子と日本の子と道路に飛び出す比率はどっちが多いとかっていうのは分からないよ。けど、きっとたぶん低いんだと思うんだよね。
東:はい。
森辺:だから、何事においても性善説で前に進むのでね。さっきの名前を書かせるのもそうじゃん。まあ、念のためみたいな、万が一みたいなね。
東:そうですね。何かあったときのためにってことでしょうね。
森辺:ということなのでね。だから、ある意味平和でいいのかなと思って納得したんだけど。すみません。そういうことです。
東:でも、それが基本的には、日本人全体のマインドがそういう傾向にはあるということですよね。
森辺:ある。そうすると、戦略つくるときにね、性善説を前提とした戦略が出来上がるので、結局、戦略が弱っちくなるというか、性善説前提の戦略になるので。なんか僕、テクニカルには日本企業は負けてないのに、日本人はむしろ勝っているのに、マインドセット的なところの根底のところがずれているから、全部ずれてくる、理念がずれたら戦略がずれる、戦略がずれたら戦術がずれるというのと一緒でね、そんなことなんだなということを考えながら、この間、自分の名前と携帯番号をビルの下で書いていました。
東:分かりました。ちょっとそういった思うところがあったので、皆さんに共有したいと思うので。では、今日はここまでにしたいと思います。森辺さん、ありがとうございました。
森辺:ありがとうございました。