森辺一樹(以下、森辺):皆さん、こんにちは。森辺一樹です。今日は何の話をしようかなと思って、さっきずっと考えていたんですけど、最近ね、ちょっといくつか気になったことがあったので、それをね、グローバル・マーケティングなのか、アジアのマーケティング、新興国のマーケティングとちょっと掛け合わせてお話をしていきたいなと。僕も話しながら、まだ全然結論が出てないんだけど、皆さんにこうして話しながら1つの結論が出たらいいなというふうに思いながら話しています。
週末なんですけど、僕の週末は子どもと公園に行ったりして過ごすというのが僕の週末なのですが、まだ子どもが3歳なので公園に行って、温泉が好きなので銭湯に行ったりして過ごすわけなんですけど、その合間にね、妻と3人で食料品を買いに行くわけなんですけど。家が渋谷区なので歩いて行ける広尾の明治屋か、車を少し出して銀座に行ったりするときは銀座の三越の食料品売り場に買い物に行くんですけど。僕はただ、妻に言われるがまま、付いていって車を運転すると、そして荷物を持つというのが役割なのですが。その中で、レジで待っていると、明治屋も三越もまあ丁寧に梱包するというか、瓶は1個1個割れないようにサックみたいなのをスポッとはめたり、商品を1個1個ビニールに包んで、「保冷剤必要ですか」みたいなので保冷剤を付けたりとか、そういうことをすると。うちの妻はエコ人間というか、プラスチックとかは使わないので、自分で買い物袋を持っていって、毎回「袋要りません」とか、何とかですとかって言っているんですけどね。僕もその影響で、買い物に行ってもビニール袋なんてもらったら張っ倒されるのでもらわないようにしていますけども。
丁寧な手際のいいレジなんですよね。1人がレジを打ってバーコードをピッピッピッと通して、もう1人が詰めるという、だいたいこういうコンビネーションになっていて。パックの牛乳を買って、「牛乳は横に倒してもよろしいでしょうか」と僕は聞かれましてね、「何を言っているんだろう、この人は」と思ったんですけど。(笑)何を言っているかと言うと、牛乳というのは立って売っているものなので、それを横に倒して袋に詰めていいかという許可を僕に取っているわけですよね。「うわー、丁寧だな」と思いながら、当たり前と言えば当たり前なのかもしれないですけど、ほかの国、これはASEANに限らず、どこの国のスーパーで買い物をしても、ここまで丁寧に接しられたことはないし、「牛乳を横に倒していいか」なんていう質問をするのはたぶん広尾の明治屋か、銀座三越の地下2階のスーパーか、あとミッドタウンのスーパーぐらいなんじゃないかな、ミッドタウンのスーパーはしないかな、それぐらいなのかなと思っていて。銀座はいくつか百貨店あるので、それぞれ地下のスーパーへ行けば、そういうふうに言うのかもしれないけども、すごいなと思ってちょっと感心をして見ていたというか、聞いていたというか。これって価値なのかな、どうなんだろうということをずっと考えていまして。ある人は「おもてなし」という言葉でこれをバリューに変えようとする動きもあれば、少し過剰というかね、そんな面もあるし、ただ、いかんせん、これがしっかり対価に変わらないと、これは価値とは呼べないので、ただ消費者が喜んでいるだけだとそれは価値とは呼べないので、それが対価に変わって、お金に変わるということで初めて価値になっていくわけなので。どうなんだろうな。こういう日本の良さというか、丁寧さみたいなものって価値なんですかねという。すみません。僕も結論が出なくて。ただ、言いたいことは、日本でしか見れない光景というか、すごい光景だなと。ここに対して何か特別なサービス料というのは取られていなくて、もちろん食料品代が少し高いのかもしれないですけど、ちょっと牛乳1本いくらか分からないですけど、198円とかなんか、コンビニでそれぐらいで売っているんじゃないかなと思っているのだけど、それがいくらか見ていないので分からないですけど。それにしても、どうなのかなという。これをもし、うまく価値に変えて輸出することができれば、ある一定の富裕層というのはそれをきっと求めるのでしょうし。
ラグジュアリーブランドのお店に行ってもそうなんですけど、ラグジュアリーブランドのお店、ラグジュアリーと言っても、これもまたピンからキリまで、同じラグジュアリーの中でもやっぱりヒエラルキーがあって、本当にトップオブザトップに行くと世界共通なのかもしれないですけども、そうじゃないラグジュアリーブランドに行くと、国よってやっぱり梱包の仕方とか、サービスの仕方とか、店員がスマホを見ている見ていないとか、そういうのもだいぶ変わってきていて。結局それはあまり気にしないみたいなね、そういう感じがあるので、やり過ぎるって良くないんじゃないかなという気がしていて。こういうサービスはこういう料金体系ですと決まっていて、それを求める人に別途料金を頂戴してこのサービスを提供するって、これはいいと思うんですけど。無料でサービスをし過ぎると、消費者が逆にそうされて当たり前と、なぜしてくれないの?と逆にクレームを呼ぶじゃないですけど、そういうことにもつながるんだろうなとか考えながら。ただ、やっぱり広尾の明治屋とか銀座の三越にはそうあってほしいなみたいな、そういう思いもあったりして、ちょっと僕の中でもまだ結論が出ていないのですが、そんなことをちょっと先週末考えていました。
「何の話なんだ、おまえ」というところで、今日はこれぐらいにしたいと思います。皆さん、また次回お会いいたしましょう。