森辺一樹(以下、森辺):皆さん、こんにちは。森辺一樹です。今日も引き続き、タイの小売市場についてお話をしていきたいと思いますけども…。
タイの小売市場、約16兆円ぐらいありますよという中で、非常に財閥、2社の財閥、CPとセントラル系の小売が2大巨塔として存在していて、セブンイレブンね、コンビニだったらセブンイレブンが1万3,000店舗以上あって、日本に次ぐ世界第2位の店舗数を誇っていますと。そんな中でもうコンビニで売れているような商品を売っているようなところは、CPのセブンイレブンとやらないともう存在しないのと一緒みたいな、それぐらいの話になってしまいますよというのと。タイで一番大きいスーパー、ロータスもCPだし、マクロもCPだし、トップスマーケットもCPだし、みたいな、ごめんなさい。トップスマーケットはセントラルだ。あと、セントラルはビッグC、タイで2番目に大きいスーパーマーケットですけど、ビッグCとかね、ロビンソン、ワトソンズ、それからトップスマーケット、こんなのはセントラルグループで、このCPとセントラルグループの2大巨塔の財閥が牛耳っていますよと。
あと、タイのね、小売市場を考えたときに、バンコクだけじゃなくて、タイって観光誘致に非常に力を入れている国で、年間に4,000万人近い観光客がタイに来ているんですよね。タイの人口自身は6,617万人だったかな、あるわけですけど、これらの定住人口に加えて、3,980万人の、正確には、ほぼほぼ4,000万人が毎年来ていますよと。彼らが行くのって、もちろんバンコク、それからプーケット、チェンマイ、サムイ島、パタヤ、クラビなど、そんなところが訪問先になっているわけですけども。タイってね、ASEANの中でも独特の雰囲気を出しているし、非常に人に優しいし、親切だし、アドベンチャー的な要素の強い国だなって、タイってすごく思うんですよね。いろんなことに寛大なので、まだまだこのASEANの良いところ、アドベンチャラスなところが非常に残っていて、欧米人なんかも非常に好きだし、ASEANの圏内、アジアの圏内からでもそれだけの人が来ている、非常に大きな他国への波及効果がある市場であると。どういう国の人が来ているのかと言うと、中国がやっぱり20%ぐらいあって、その次にロシアも実は多いんですよね。あと、インド、韓国、日本と続いていますよという感じの非常に観光も大きな国ですよと。
近代小売は近代小売で、さっき言ったCPグループと、それからセントラルグループのこの2大財閥が牛耳っているわけですけど、彼らはね、不動産開発もやっていて、いろんなことをやっているわけですよ、金融から何から全部やっていて、その中で一番良い土地に建物をドーンと建てて、そこに自分たちの持っているスーパーを入れてみたいな。なんなら製造業も自分たちで持っているから、川上から川下まで全部自分たちでやるよみたいなね、そういう世界の中で事業をやっているから、本当にタイは、このタイの小売、B2Cで言うんだったら、もうCPとセントラルと一緒にやらないと駄目よというのが非常に特徴ですということと。あと、観光客による近隣諸国への波及効果、これも忘れてはならないことと。あとね、首都バンコクに富が集中しているというのも非常に重要で、どこもASEANはそうなんですけどね、その国で1人あたりGDPを見たってまったく意味なくて、首都で見ると。タイの場合は、タイ全体でGDPを見ると、7,800ドルぐらいなんですよ、今ね。なんだけど、バンコクだけ上げると2万ドルを超えているので、全国平均の2倍以上あるわけですよね。いかに平均で見てしまうと間違ってしまうかということでね。
あと、特徴的なのはね、近代小売が進んでいるわけなんですけど、比率としてね、今、タイの近代小売って52%ぐらいです。48%ぐらいは伝統小売がまだやっぱり残っていて、まだ残っていてというよりかは、もうこれは永遠に残り続けるんですよ、ある一定の比率は。ただ、タイの場合はコンビニがだいぶ進んできているのと、ただ、これからちょっとね、だいぶ鈍化していくんじゃないかなと思うのであれなんですけど、だいたいね、45万店ぐらい伝統小売が残っているんですよ。これはなかなかこのタイの伝統小売の数ね、データがないんですけど、弊社の推計でだいたい45万店ぐらい残っていますよという中でね、そういう市場の構成になっていて。やっぱり伝統小売ってね、個々にデジタル武装化、タイでもやっぱり少しずつしていっていて、伝統小売が個々にデジタル武装すると、便利なのでね、これも非常に残り続けるというところになると思います。
というところで時間が来てしまったので、今日はこれぐらいにしたいと思います。また次回ね、今度はタイの小売の紹介をしていきたいなというふうに思いますので、よろしくお願いいたします。それではまた皆さん、次回お会いいたしましょう。