東:こんにちは、ナビゲーターの東忠男です。
森辺:こんにちは、森辺一樹です。
東:森辺さん、引き続きマニラからフィリピン編と題してお送りしたいと思うのですけど。
森辺:明日東さんバコロドに朝早く行かないといけないので、今現在マニラ時間11時15分ですけど、収録を今日中にやりたいということで私疲れていたのですけどこうしてやっていますけど、明日東さん朝バコロドですよね。バコロドというのはどこにあるのでしたっけ?
東:ちょうどセブの上側です。
森辺:上の小さな島ですよね。大丈夫ですか、疲れていないですか。
東:大丈夫です。
森辺:引き続き収録を。
東:やりましょう。
森辺:お願いします。
東:今日本企業の駐在員の人は大体どのくらい?
森辺:フィリピンは3万人ぐらいと言われています。マニラに1万人ぐらいいると言って、他にこう1万、1万と2万人が散っていると。そんな風に言われています。
東:意外とマニラに集中していると思いきや、意外と他の地域にも。イメージとしてはもっと一極集中でマニラにいそうな感じもしますけど。
森辺:僕も3万人のうちの8割はマニラかなとイメージがあったのですけど、よくよく考えてみたら僕の友人のIT系のオフシュアの会社をやっている社長さんの会社もセブなのです。フィリピンエアで成田からダイレクトに羽田かな、どっちか分からないけどセブに入られるというので。そうダイレクトで、今JALもANAもダイレクト便、セブまでなかったような気がするのですけど、フィリピンエアはダイレクト便があって、いろいろ散っているということです。だから、これから駐在員はますます増えるでしょうね。マーケットがすごく拡大していますから、このフィリピンは。
東:駐在員の人たちは当然生産拠点の1つにもいるし、販売拠点の1つにもいるという話だと思うのですけど、少し販売に絞って話をしていくと、マニラの当然所得、GDPがこのくらいでだいたい一般的に富裕層と呼ばれる人がどのくらいで、中間層、貧困層、大きく分けると3つぐらいに分かれると思うのですけど、どんな構造に。どんな暮らしを彼たちはしているのかなというのが。
森辺:この間お話させていただいた通り、フィリピンを3つのエリアに分けるとルソンとビサヤスとミンダナオに分かれますよと。1番上の島の一帯がルソンで真ん中のセブを含めた島をビサヤスと言って、1番下をミンダナオと言いますよと。この3つのいわゆる上、中、下でフィリピンを分けると見やすいですよというお話をしたと思います。マニラというのは1番上のルソンに、ルソン島の中にある首都だよと。
東:セブが中間。1番下だと代表的な都市はどういった?
森辺:ダバオという都市があるのですけど。
東:ダバオ
森辺:今1番下の島の左側が、治安があまり良くなくて、確か外務省のホームページでは渡航注意か何かになっていると思うのですけど、基本的にここの人たちはクリスチャンではないですか。何ですけど、ここの1番下だけはイスラムが少しあって、それで少し衝突というかそういうのがあるみたいで、左側は治安が少し。
東:クリスチャンというのも、アジアの中では結構珍しいですよね。
森辺:韓国なんか多いです、クリスチャン。カトリックなのです、クリスチャンの中でも。だから、子供をおろしたりとかダメだから人口が前回200万人毎年産まれていますという話をしたと思うのですけど、そんな勢いで増えていたりもするので、宗教は非常に強く影響しているというのは、出生率には非常に大きい影響を与えているのだと思うのです。やはりこの3つ、今島を分けましたけど、ルソンとビサヤスとミンダナオと。その中でも1番上はマニラの首都があるではないですか。これ以外に大きい都市というと真ん中のセブ。1番下のダバオ。それ以外にもやはりミドルクラスの都市というのはあって、そんなのがだいたいの主要マーケットみたいな。ただ、中でもマニラが非常に大きいわけです。1番発展もしているでしょうし、非常に大きい都市です。そのマニラを更に分解するとまたこれ3つに分かれるのです。1つがナショナルキャピタルリージョンと、こっちの人はNCR、NCRとかと言いますけど、NCRといういわゆるメトロマニラのことを言うのですけど、1番ど真ん中です。東京でいうと港区、千代田区、中央区みたいなそんなあれで。もう1つがセントラルルソンという、いわゆるルソン島の中でもメトロマニラを中心にして上側です。上側をセントラルルソン。下側をカラバソンという。この3つのエリアでだいたいマーケットが集中している。
東:所得が成り立っている。
森辺:所得が成り立っているというそんなイメージです。
東:マニラの都市のイメージは来たことがない方はイメージが中々しにくいと思うのですけど、森辺さんはどう感じますか?
東:やはりマニラの中でも少し、マレーシアとかインドネシアは、首都はものすごく明るいではないですか、夜。なんですけど、やはり少し暗いです。ちょっと一昔前の中国みたいな。深センとかあの辺のイメージがあって。10年、15年前ぐらいの。今ジャカルタとかバンコクとか行くと、夜もうギラギラ明るいではないですか。マニラに来ると明るいのと言ったら日本人がよく行くお姉ちゃんがいっぱいいるようなお店のある前だけとか、そんなイメージがあって。
東:部分的に明るい。
森辺:部分的に明るくて、街全体はやはり暗いイメージがあります。
東:夜景とはほど遠い。
森辺:それを今現在の1人当たりのGDPと比べると、すごくイコールなのです。インドネシアのGDPとタイのGDPとマニラの、フィリピンのGDPと比べるとその明るさとGDPの数値が「なるほど、なるほど。」という。
東:具体的にいうと、どんな感じなのですか?
森辺:例えばインドネシアとか、タイなんかは1人当たりのGDPが高いわけではないですか、既に。今5,400ドルぐらいあるわけで。今現状でフィリピンは2,300ぐらいなのです。半分ぐらいで。インドネシアは3,500ぐらいなのです。
東:フィリピンが2,300で、インドネシアが3,500ぐらいで、タイが5,400という。
森辺:そうするとそれと街中で例えば僕がものすごくイコールしているイメージがあって、逆にマレーシアなんかは1万なのです。1万を超えているのです、現在でも。だからものすごく明るいわけではないですか。香港みたいな、シンガポールみたいなイメージなのですけど。だからすごく1人当たりのGDPと街の全体的な明るさがイコールしているという、そういうイメージを受けます。ただ例外な地域がマニラにも1つあって、この間行ったシャングリラ。シャングリラがあるマカティ。マカティなんかは全く別世界なので、あそこはやはり本当に洗礼された都市です。ビジネスディストリクトで、外国人が多いのですけど、あっちはちょっと完全に。
東:別世界ですよね。
森辺:別世界です。そんなイメージがあります。
東:ちょっと脱線してしまいましたが、所得のピラミッド構造みたいなのが具体的にどうなっているかというのは、どういう感じになってくるのですか?
森辺:いろいろな機関が出している数値があるとは思うのですけど、僕の感覚だと富裕層、中間層、貧困層と分けるとするではないですか。中間層は常にどの国でも上位中間層と中間層と2つの感覚値を持っておく必要があると思うのです。中間層のボトムラインの定義というのは、やはり1万5,000ペソ以上。
東:そもそも1ペソはいくらから始めましょうか。
森辺:1ペソは確か2.3円ぐらいだったと思います。なので、僕は2.3をかけるのです、いつも。1,000ペソと言われたら2,300円かという風に計算をするのですけど。お金を使いすぎるのが嫌な人は2.5ぐらいでかけておくと掛け算もやりやすいし、Exchange手数料を取られるのがそれぐらいでかけたほうが良いかもしれないですけど、それぐらいなのです。そうすると、1万5,000ペソというとだいたい3万5,000円いかないぐらいです。それぐらいが月収です。月収が大体中間層のボトムライン。
東:では、年収にしても50万円いかない。
森辺:そうです。だいたいドライバーさん、車の運転手、白タク運転手とかで、雇われで1万ペソ前後。条件とかにもよると思うのですけど、社長がいくら払うかというのは。僕がよく使っているところの運転手は1万2,000ペソ。結構生活が大変だと。だから僕にチップをせびります。そんなイメージなのです。
東:なるほど。それがボトムの中間層。限界です。これを下ったらもう貧困層の層に入って、1万5,000というのはそうですよね。貧困層とかになると、基本的に運転手系が多いのです。ジプニとか言われる。
東:タイのトゥクトゥクの大きい版ですよね。
森辺:あれの運転手だったり、あれの運転手は良い方です。さらにそれの上に行くのは白タクの運転手だし、あとはサイドカーをのせた自転車とかチャリンコとかバイクみたいなやつとか。ああいうのの運転手とかをやるのですよ。1ライド10ペソとか。1ライドというか、1回お客さんを乗せて走ったら10ペソもらえるという、そういうあれなのですけど。
東:イメージ的には人力車みたいな感じです。ある区間まで行ったら10ペソだから、だいたい230円ぐらいですかね。
森辺:そんなのを仕事にしていたり、ガードマンなんかも多いのですけど、ガードマンなんかをやっていると1万5,000ペソは絶対いかないのです。
東:結構ガートはどこに行っても厳重ですよね。ホテル入る車もトランクを開けられて。
森辺:下は鏡でみて、ショッピングセンターの入り口もバックの中の物をチェックして、セキュリティを通って入るので、空港のセキュリティと一緒です。インドもそうですけど、東南アジアでこれだけセキュリティをやるのは東南アジアだとフィリピンぐらいです。インドなんかもやりますけど、そうです。ガードマンなんかはもう1万5,000はいかないのです。12時間労働と言ったかな。ガードマンとかは12時間労働で結構暇だけど長い仕事みたいな。1万5,000いかないので貧困層に入りますよと。中間層が1万5,000以上ですとお話をしましたけど、上位中間層になるとやはり2万5,000とか。僕はそれくらいの感覚。2万5,000がボトム、最低限。富裕層になってくるとやはり日本円で15万円から20万円ぐらいの、そんな何かイメージで、いつも頭で考えているのですけど、中間層以上の人たちは基本的には上位中間層以上の人たちはホワイトカラーではないですか。彼らの仕組みは面白くて、これすごくフィリピンのマーケットをとる上では重要な目安になると思うのですけど、いかに個人のキャッシュフローがまだまだその日暮らしかということを象徴しているのですけど、お給料が月に2回あるのです。15日と30日。結局この日の後、当日、その日の後2日、3日が、1番消費がガッと拡大する日程で、2回ある。日本だと月1回ではないですか。いかに個人のキャッシュフローが良いかという話なわけです。だからそこは非常に大きなポイントにはなっているのです。
東:中間層が2回あると。貧困層になると日雇いだからどちらかというと毎日もらって稼いでいるみたいな感じですね。
森辺:というのも、その日にその日の仕事を探しているという人たちがたくさんいるので、そんなイメージです。
東:今日はもうそろそろ時間になったので、引き続き次回もフィリピン編でお伝えしていきたいと思いますので、よろしくお願いします。
森辺:よろしくお願いします。
東:今日はありがとうございました。
森辺:ありがとうございました。