森辺一樹(以下、森辺):皆さん、こんにちは。森辺一樹です。今日は、電気自動車の話をしたいなというふうに思っております。
電気自動車、別に電気自動車の小難しい話をするつもりはなくて、私が今、テスラにするか、BYDにするかで悩んでおりまして、その中でいろいろ感じたことをグローバル・マーケティングの観点でお話をしていきたいなというふうに思っています。
実はね、車、車はあるんですけど、別荘用に電気自動車を1台買おうということになりまして。それはどういうことかと言うと、軽井沢の別荘に車を置いておきたいと。そうすると、東京から軽井沢までって2時間半ぐらいなんですよね、車で。ずっと高速であまり混まないので、苦じゃないんですよね。伊豆とか、そういうところへ行くよりも全然苦じゃなくて、車で行くことは、それはそれで構わないんですけど。やっぱり新幹線がめちゃめちゃ楽で、東京駅から1時間でピュッと軽井沢に到着しますと。そこからが問題で、着いてから、山の中に別荘地っていうのはあって、そこからご飯食べに行くとか、ショッピングセンターへ行くとか、そういうときに当然車が要りますねと。ただ、ガソリン車を置いておくと、バッテリーが上がってしまうわけですよね。夏場ね、7月8月なんかはずっと向こうで過ごしてるからそれで構わないんでしょうけど、例えば1カ月ぐらい行かなかったとかね、そういうときってやっぱりバッテリーが上がってしまう。冬場なんかはちょっとどうなるのか分からないので、どうなのかなって、いまだにね、夏場だけでいいんじゃないのと、夏の初めに、7月の初めに車1台持っていって、そこに置いておけばね、それでいいんじゃないのかなとか思うんですけど。そうすると、じゃあ、2カ月間、車ないじゃんみたいな話で、そうだよねみたいなね。
それで、まあまあ、取りあえず電気自動車を、じゃあ、買おうと。僕、中国製のとにかく安いのがよかったのでBYDがいいということで、ディーラーに行っていろいろ話を聞きに行ったりしていて。今、まさにBYDって販売店がどんどん、どんどん、できていて。僕、びっくりしたのが…。僕はガソリン車に乗ってるんですよね。大きな、いわゆるガタガタ道とか行くような大きな四駆に乗っていて、妻がメルセデスのEQAっていう電気自動車に乗っていて、僕もたまにEQAを運転するんですけど、基本的に電気自動車は素晴らしくて。まず速い。なんでこんなに速いのっていうぐらい速いし、静かだし、なんら不都合がないんですよ。ガソリンみたいにガソリンスタンドに入ってパッと充電というわけにはいかないので、基本的に急速充電じゃないと意味がなくて、急速充電でも30分で1メモリーで、4メモリーあるから、やっぱり30分おきに切れちゃうんですよね。例えば、銀座シックスの下とか、六本木ヒルズとか、そういう都内の大きなビルの下には必ず急速充電器が設置されてるんですけど、確か30分でベタッと切れてしまうので、ずっと満タンまでやれないので、そういう手間は確かに面倒くさいんですよね。だから、2回やらないといけないのかな。でも、高速道路上のEVステーション、急速EV充電器みたいのはいつも空いているし、だから、結構今、いいなっていう感じなんですよね、電気自動車、あまり困らない。これからそういう流れになっていくんだろうなということで、EQAに乗って、妻が買って、それで電気自動車いいなと。
じゃあ、バッテリー、電気自動車だったら上がるとかあまり心配いらないじゃないかと、なぜかと言ったら、バッテリーがなくなったら充電すればいいだけというふうに考えて、いろいろ調べていたら、実は日本の電気自動車って、バッテリーって駆動用バッテリーと補助用バッテリーって、2つのバッテリーがあって、駆動用バッテリーというのはまさに車を動かすバッテリーで、補助用バッテリーというのは、いわゆるエンジンをスタートさせたりするバッテリー。駆動用バッテリーが満タンでも、長いこと乗らなかったら補助用バッテリーがなくなってしまって、補助用バッテリーがなくなったら駆動用バッテリーが入っていてもエンジンがかからないというんですよね。えーっと思って、そんなことってあるの?と思ったんですけど。これって、分からないですよ、僕の想像ですけど、もしかすると、そもそも日本のメーカーの電気自動車って、エンジン自動車を電気にしてるから、基本的にはコンセプトがエンジンになっていて、そこがあんまり考えられてない。一方でBYDは、非常用のバッテリーがなくなったら、駆動用バッテリーから充電を非常用のバッテリーに電気を送り続けるから、バッテリーは上がりませんと言うんだよね、ディーラーが。でも、日本の某メーカーの自動車は上がってしまいますよと言われて、えーっと思って。僕が思ったのは、日本の電気自動車って、電気自動車とは言うんだけども、そもそもの開発コンセプトがエンジンから始まってて、エンジンの車を電気自動車に変えたから、そういうことになってて。BYDはそもそも電気自動車、彼らもエンジンの自動車をつくっていたんだけどね、そもそも電気自動車中心で始まってるから、ここ20年ぐらいですよ、彼らがドーンと大きくなったの。そうなのかなと思ってね。
すごいな、BYD。BYDって世界第2位のリチウムイオン電池のメーカーであり、リチウムイオンかどうか、ちょっと忘れたけども、バッテリーメーカーなんですよ。1位は中国、もちろん中国のメーカーで、ワンツーで、これで51%か何か、5割ぐらい持っているんですよね、シェアをね。BYDはね、広東省で僕もよく見たんですよ、20年ぐらい前に。当時ね、BMWのあの青と白のロゴ、あれを、青・白・青・白となってるじゃないですか。あれを反対にして、黒い枠で青・白・青・白の枠を囲ってると思うんですけど、そこにBMWって書いてあると思うんですけど、それがね、BYDって書いてあって、「なんだ、このギャグ」みたいなパクリはと。20年前って本当にそんな時代で、たぶんBYDの創業期だったと思うんですけどね、めちゃめちゃパクリの車なんですよ。日本の自動車メーカーも結構このデザイン、あのデザインのパクリだなとかっていうのもありますから、自動車業界なんていうのはデザインをパクリ合っているのかもしれませんけど。当時、本当に中国のメーカーってすごくて、それが話題になってしまうぐらい面白くて、露骨なパクリだったんですけどね。BYDってそんなメーカーだったんですよ。当時から言うと、三流メーカーですよね。僕も、「なんだ、これは」ってばかにしてたんですけど。この20年間で、今は世界第2位の電気自動車メーカー。1位がテスラで、第2位がBYDと。ハイブリッドを入れたらBYDが1位だとかっていうことになるらしいんですけど。そのBYDを買おうかなと思っていろいろ調べてるという状況なんですね。
ちょっとすみません、時間が来てしまったので、また次回話しますけど。ディーラーに行ってね、BYD面白かったので、コンセプトとか面白くて、これからの10年後の道路ってこんなふうになっているかもしれないな、みたいなのがなんとなく感じ取れて面白い経験だったので、そんな話も含めてしたいなと、テスラの話も含めてしたいなというふうに思います。それでは今日はこれぐらいにして、また次回お会いいたしましょう。