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【本の解説】ベトナム市場 ディストリビューターの特徴 その2

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森辺一樹(以下、森辺):皆さん、こんにちは。SPYDERの森辺です。今日も、この『ASEAN6における販売チャネル戦略』、去年、私が同文舘出版から出した本ですが、この本の解説をしていきたいと思います。

前回の続きですよね。ベトナムのディストリビューターにセールス機能がないというお話を今日は続きで…。セールス機能がないので、どういうことになるかと言うと、メーカーがセールスを採用して、それをディストリビューターに派遣をする、もしくはディストリビューターにセールスを採用させるということになるわけなんですよね。結局、ディストリビューターを使うということは伝統小売をやるということなので、伝統小売をやるからディストリビューターが必要で、伝統小売をやるということは、基本的には輸出、日本からの輸出では価格が合ってこないので、基本的には現法があるという前提ですよね。現法があって、MTは直販をして、そして、TTに関してはディストリビューターをネスレリーバ型の型でデリバリーだけのディストリビューターを100社とか200社とか使ってマイクロディストリビューションしていくと。その際に、自分たちの会社からディストリビューターに人を派遣する。すべてのディストリビューターにもちろん派遣はしないんだけども、中心になるディストリビューターには2人、3人、中には5人ぐらいの人数を派遣しながら、彼らがセールスをやりながら、そこにデリバリーさせるという、こういう構造になっていて。一方で、メサとかプータイみたいにすごく大手のディストリビューターは、もうすでにセールス機能を持っていて。なぜかと言うと、これはもう大手の欧米の先進的なグローバル企業が散々彼らを使ってきて、彼らにディストリビューターとはどうあるべきなのかということを、ずっと歴史上、教育をしてきたんですよね、育成してきている。だから、こういう会社の社長さんはやっぱり欧米の先進グローバル企業に感謝しているので、彼らを裏切るようなことはしないし、彼らと競合する商品を扱うということはかなり稀であると。

そんな中で、そういう大手のディストリビューターに、「じゃあ、お願いすればいいじゃないか」ということになるんだけども、これからシェアを獲っていくような日本企業が、そういう大手のディストリビューターに仮にお願いをしたときにね、本当にうまくいくのかって言うと、確かにディストリビューターはスキルセットとしては完璧なんだけども、マインドセットがどれぐらいになるかって、やっぱりもっと重要なメーカー、プリンシパルがいるわけですよね、ほかにね。そうすると、これから新規で入ってくる日本のブランドのためにどこまで経営資源を割くか、優秀なセールスチームを割くかって言うと、これはやっぱり未知数で。一方で、優秀なセールスチームをつけるのであれば、どれだけ、じゃあ、プロモーション打てるんですか、どれだけ支援できるんですかという話にもなってくるので、自分たちのステージに合わせてやっぱりディストリビューターのレベルも調整していくということはすごく重要で。

私は、TTをやるということは現法を出すということなので、ある程度もう腹決めをして現法を出していくので、ネスレリーバ型のチャネル・ストラクチャーでディストリビューション・ネットワークをつくっていくということが向いているだろうなと。これも一気に広げるのではなくて、やっぱりある特定のエリアから徐々に成功体験をつくっていって広げていく。なので、一気にそんな100人、200人のセールスを雇うのではなくて、数人、数十人のレベルから徐々に徐々に大きくしていくということが一番よろしいのではないかなと。こういう成功モデルって、もうすでに出来上がっているので、やっぱり成功している企業をしっかり可視化して、自分たちのあるべき姿をしっかり描くということを、しっかり調査をやるということはすごく重要だと思います。それをやらずに見切り発車して、結局つまづいて、つまづくでは済まないので、転んでしまうので、しっかり調査しておけばつまづくで済んだので、「あー、いけない、いけない」で仮説を修正して、また先に進めるんですけど、とにかくやってしまうと言うと、転んでしまって、また立ち上がって走るのが、1回2回の転び方だったら立ち上がれますけど、3回4回転んでくると膝がずる剥けになってなかなか立ち上がるのが大変なので、しっかり事前に調査をするということが、僕は重要だなというふうに思います。

ということで、この100ページのところは終わりにしたいと思います。次回ね、101ページ、4P、4Cのところについてお話をしていきたいと思います。皆さん、また次回お会いいたしましょう。