森辺一樹(以下、森辺):皆さん、こんにちは。森辺一樹です。今回のエピソードの音質はいかがでしょうか。いつもね、この番組の収録はiPhoneを使ってやっているんですけど、iPhoneの機種を変えまして、最新のiPhone 15 Proに変更しました。音質が良くなっているといいなと思いながら収録しています。今まで僕ね、小さい携帯が好きで、ずっとMiniを使っていたんですけどね、Miniがもうなくなってしまって、僕のMiniのバッテリーがだいぶ弱くなってきてしまって、もうボロボロになってしまったし。でね、久々に携帯を変えたんですけどね、とにかく大きくてね、これはなかなか慣れないなという中で収録していますけども。音質が良くなっていれば報われるなと思います。ほんとに高かったな。なんだかんだ言って20万ぐらいしましたよね、これね。スペック上げて保険に入ったら20万円ぐらいしたので、「うわー、スマホって高いな」と思いながら、びっくりしましたけども…。
すみません。余計な話はこれぐらいにして、本題に入りたいと思いますが、今日は何のお話をしようかなというふうに考えていて、ここ何年かの中で、お客さんからご相談を受ける話の中で、アジア新興国市場でなかなか思い通りにマーケットシェアが上がらない、売上が上がらない、成長が鈍化しているという中でね、どうやら問題があるのは販売チャネルのようだというところまではかなり気付いてきている企業さんも多くなってきていて。ただ、この販売チャネルが悪いということ=自分たちの現状のディストリビューターが悪いのではないかという、こういう解釈になっている企業さん、結構多くて。多くの場合、ディストリビューターだけの問題でもないというケースがあるんですよね。だから、成長が鈍化しているのはディストリビューターが悪いのではないかと。何十年もそのディストリビューターを使ってきているわけですよね。ただ、ほとんど任せきりでやってきたし、基本的にはそんなにアジア新興国市場を重要視してこなかった時代というのがやっぱり長くあったし。なので、基本的には任せてきたし。
ここ何年かで、何年かというか、この10年ぐらいでね、日本のメーカー側のやる気スイッチも入ったりなんかして。いろいろ、こうしたほうがいいのではないか、ああしたほうがいいのではないかとか、こうしてくれ、ああしてくれというようなことは、ディストリビューター側に言うんだけども、なかなか聞き入れてもらえないし。あと、情報。情報みたいなものもあまり提供されないと。例えば二次店以降の中間流通でどう商品が流れて、どこにどういうふうに配荷されているのかとかですね。あと、近代小売の主要なメンバーともなかなか接点が持たせてもらえないというか、持ちにくい状況であると。連れて行かれる現場は結構ちゃんとしっかり陳列されているような現場で、本当に問題があるところにはなかなか連れていってもらえないという中で、「本当にディストリビューターはちゃんとやっているの?」みたいなね。これは、ディストリビューターを変えなければ駄目だというケースももちろんあるんですけど、でも、変えても駄目というケースのほうが圧倒的に多くて。
結局、何を言っているかというと、Aのディストリビューターが駄目だからBのディストリビューターに変えましたと。確かにAのディストリビューターよりBのディストリビューターのほうが20%ぐらい競争力が高いですと。もしくは30%競争力が高いですと。だから、通常、普通に考えると30%伸びるということになるんだけども。結局、ディストリビューターとどう付き合うか、どうマネジメントしていくかによって成果なんて全然変わってくるんですよね。そうすると、日本のメーカー側のスタンスであったり、知識量であったり、ノウハウであったり、経験値であったり、そういったものが大きく影響してくるわけですよね。だから、これって必ずしもディストリビューターを変えたから、「はい。すぐうまくいきます」なんていうことではなくて。逆に、変えることによって起こり得るリスクだってあるわけですよね。引き継ぎがうまくいかなくて売上が一気に落ちてしまうとかね。消費財の場合、10億20億ぐらいの売上だったらすぐにキューッと急降下しますのでね。そこからまた、じゃあ、小売にもう1回入るとなると結構大変だったりもするので、そこはやっぱり本当にどこにボトルネックがあるのかっていうのを見極めていかないといけない。私が今まで見てきた中で言うと、確かに「ディストリビューターはこっちよりあっちのほうがいいよね」とか、「こっちよりそっちのほうがいいよね」っていうのはあるんですけど、そもそもディストリビューターとの付き合い方とかマネジメントの仕方が間違っているというケースのほうが圧倒的に多くて。なので、単純にディストリビューターを変えたらいいということではないんですよね。
じゃあ、「どういうふうにディストリビューターと付き合っていけばいいの?マネジメントしていけばいいの?」というところのお話を次回ね、今日は時間が来てしまったので、お話していきたいなというふうに思います。今日はこれぐらいにしたいと思います。皆さん、また次回お会いいたしましょう。