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世界最大の地域的包括的経済連携協定RCEP

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テキスト版

森辺一樹(以下、森辺):皆さん、こんにちは。SPYDERの森辺です。今日は、世界最大のフリートレードディールについてお話をしていきたいなというふうに思います。対象は製造業です。B2C、B2B問わずになるかなというふうに思います。よろしくお願いいたします。

それでは早速、世界最大のフリートレードディールですけども、皆さん、RCEPという言葉をご存じでしょうか。RCEPとはですね…。スライドをお願いします。この名の通り、RCEPでアールセップというふうに皆さん呼んでますけども、地域的な包括的経済連携協定のことで、数年前に非常にニュースでも騒がしかったんですけども、この図の通り、チャイナからオーストラリア、ニュージーランドまで、真ん中に水色のASEANがありますけども、この、色のついたエリアですね、NON-ASEAN COUNTRIESと、ASEAN CONTRIESと書いてますけども、この地域、色のついた地域全体の包括的な経済連携協定のことを言っています。これが世界一のフリートレードディールになるわけなんですけどもね。何がすごいかって、人口が22.7億人で世界全体の約3割あるわけですよね。DGPは25.8兆USドルですね、世界全体の約3割、そして、貿易総額も19兆ドルで世界全体の約3割ということで、世界の約3割の富がこのエリアに集中すると。私ね、すごいなと思うのは2点あってね、まずこの世界3割の中にインドが含まれていないということなんですよね。これはインドを含めたりすると3割どころの話じゃない、4割、下手したら5割近いぐらいのポテンシャルを秘めている、そんな地域になってくるし。もっと言うと、この2つ目のね、すごいなというふうに思うポイントって、もっと言うと時差なんですけど、このエリアって時差が1時間から2時間しかないというね。時差って、やっぱりグローバルビジネスをしていると非常に大変ですよね。われわれの体が物理的に存在している以上、やっぱり時差ってすごく、移動をしていても大変だし、ジェットラグをどうクリアしていくかというのもそうだし、あと、オンラインのミーティングだってやっぱりアメリカとオンラインやろうと思うと時間が制限されてくるし、時差ってすごく重要。また、あと、移動距離ですよね。フライト時間で2時間半から7時間半で行ける地域にこれだけの富が集中しているというこの事実が大変日本企業にとっては非常にチャンスであって、やっぱり今までの日・欧・米の経済支配の時代というのはとうに終わっていて、このアジアを中心とした新興国市場の重要性が叫ばれて、こうして時間が経過していますけど、いよいよこのアジアのね、特に最近ではASEANを中心としたアジア新興国市場の経済の成長が一段と著しいので、この地域をいかに取り込んでいくかということが日本企業にとっては大変重要なのかなというふうに思います。

特に、この番組でお話することの多いB2Cの消費財、FMCG、食品とか飲料・菓子・日用品、もうこれは事実として日本の少子高齢化というのはもう毎年毎年進んでいて、それを打開する策というのは今のところ出てなくて、このままいくと人口は減少していきますよと。少子高齢化なので、基本的には生まれる子どもよりも老人の数のほうが増えていくと。そうするとやっぱりこれは、特に食品なんて、日用品もそうですけど、胃袋争奪戦なので、どれだけ若くて大量に消費してくれる胃袋を取っていくかということを考えたときに、やっぱり老人は1日に3回も食べれないと、2食でいいという人もいるし、でも、若い子になればね、中学生・高校生なんていうのは1日3食では足りなくて、4食5食食べてもお腹が減っているというね。そう考えたときに、ASEANの平均年齢の若さね、20代前半で、一方で日本はご存知の通りなので。なので、そうするとこのエリアをいかに押さえるかということは日本の企業にとっては大変重要、FMCG、特に食品・飲料・菓子・日用品等の消費財メーカーにとっては大変重要であるということでございます。

今日はこれぐらいにしたいと思います。皆さん、また次回お会いいたしましょう。