森辺一樹(以下、森辺):皆さん、こんにちは。SPYDERの森辺です。最近、本当にディストリビューション・チャネルの再構築絡みの話が非常に多くて、製造業が中心なんですけど、これ、B2Cもそうですけど、B2Bの製造業もそうなんですけど、今現状でアジア新興国市場、国はやっぱりASEANが多くて、ASEANの中でもタイ+VIP、ベトナム、インドネシア、フィリピンみたいなところが非常に多いわけなんですけども。そこですでに築いている販売チャネルをどう改善していけばいいのかっていう、そういうご相談がやっぱり非常に多くて。そもそもの課題感として、チャネルに問題がありますっていうところまでなんとなく分かっているケースと、いや、問題がそもそもチャネルにあるとは分かっていなかったケースっていうのが結構あって。大半はね、後者なんですよね。なので、もっと言うと、想定通りの売上が上がらないとか、シェアが伸びないとかっていうところに課題感があって、どちらかと言うと、製品とか商品の課題。もちろん、これ、製品とか商品の課題がまったくないっていうことはないんですよね。マーケティングっていうのはターゲットに対して4P、プロダクト・プライス・プレイス・プロモーションを最適化して当てていくっていうことなので、どれか1つじゃ駄目なので、4つをバランス取っていくっていう話なので。もちろん4つのバランスを調整するんですけど、その中で一番著しく問題になっている、問題が顕著なのが、プレイス、チャネルであるっていうケースがやっぱり多くて。
そんな課題感を持っているお客さんと、まずは壁打ちから始めるわけなんですけど。壁打ちしていくと、そもそも商品に問題があるんじゃないかとか、プロモーションに問題があるんじゃないかとか、価格に問題があるんじゃないか、みたいなところの課題感から、実は全体、そこにも問題あるんだけども、最もクリティカルなのってプレイス、チャネルのところだよね、ということに気づき始めて、ようやくそこを可視化していくっていうプロセスに入るんですよね。可視化していくと、まあまあよくあるのが、やっぱりディストリビューターの競争力で競合に負けてました、みたいな話ってよくあって。でも、やっぱり何か課題を持っている企業って、ディストリビューター…、まったく課題が、後者、さっき、後者って言ったね、課題がチャネル以外のところにあるんじゃないかっていうケースは、壁打ちをしながら、本当にどこが一番チューニングが必要な課題なのかっていうことを見ていくと、商品では負けてないと、価格は確かに高ぶれだよねと、ここは少し修正していかないといけないねと。プロモーションも、やっぱり競合のプロモーションに対して弱いっていうケースっていうのは日本企業の場合あるので。でも、プロモーションとプレイスって、チャネルって一対なので、チャネルが整ってないのにプロモーションをかけてもね、片輪走行みたいになってしまうので、ちゃんとチャネルがしっかりと構築されているから、プロモーションを打っても、それがしっかりと売上に跳ね返るっていう、そういう構造なわけですよね。これは商品の価格が高過ぎてもね、いくらプロモーションを打ったって、もう高いんだから、プロモーションがなかなかROIが合ってこないっていう話になってしまうので、バランスなんですよね。そのバランスをチューニングする中で、一番顕著にチューニングが必要なのがチャネルです、というケースが非常に多いかなというふうに思います。
強豪との競争力を見ていくんですけど、ディストリビューター、選定しているディストリビューターの質と数で負けているっていうケースが結構多くて。数もそうなんですけど、ディストリビューターって得意不得意があるので、近代小売に強い、伝統小売に強い、B2Cだったらね。もしくは、業務用に強いとかあるわけですよね。B2Bでも、こういう産業セクターに強いとか、こういうところは弱いとかっていうのがあるので、やっぱり自分たちのターゲットに対して強いディストリビューターとしっかり組めているかっていうのがやっぱりポイントになるわけなんですよね。なので、結構ね、とにかく結果が思い通りにいってない要因がなんかぼんやりしているっていう企業さんとは、まずしっかり壁打ちをやりながら要因を特定していくっていう、そんなことが最近多いかなというふうに思います。でも、本当に、販売チャネルの再構築に、結局、最終的には、すべてじゃないですけど、そこがやっぱり大きなポーションを取っているというケースが多いかなというふうに思います。
今日は時間が来てしまったのでこれぐらいにしますけど、また次回もね、引き続き、その辺の最近の課題感みたいなね、企業、製造業の新興国市場における課題感みたいな話をできればなというふうに思います。それでは皆さん、また次回お会いいたしましょう。