『製造業のためのアジア新興国販売チャネル戦略』の解説2
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テキスト版
森辺一樹(以下、森辺):皆さん、こんにちは。SPYDERの森辺です。今日からね、前回からかな、この私の新刊『製造業のためのアジア新興国販売チャネル戦略』の本の解説をちょっとしていきたいなというふうに思っております。皆さん、もうご購入はいただきましたでしょうか。概要欄にもね、Amazonのリンクを付けてますので、ぜひ購入をいただきたいなというふうに思います。皆さんがこの本をすでに購入しているということで、お手元にあるということで、前提で目次を見ながらちょっとお話をしていきたいなというふうに思います。まず、前回も少しお話したんですけども、過去の本は基本的には販売チャネルの構築の方法論にフォーカスをしたものが多かったかなというふうに思うんですよね。参入戦略の中でも販売チャネル戦略にグーッとフォーカスを当てて、どうやって強固な販売チャネルをつくっていくのか、特に消費財メーカー、もっと言うとFMCG、食品・飲料・菓子・日用品等の消費財メーカーがかなり対象になっていたと思います。今回ももちろんそれらの企業は一番メインの対象にはなっているものの、「製造業のための」というふうに付けてますので、B2Bの製造業、B2Cでもね、FMCG以外のB2Cがありますから、そういった企業も対象にしています。事例としてはB2Cが6割、B2Bが4割ぐらいで、B2Bの事例もしっかり載せています。なぜB2Bだけにフォーカスを当てないかということなんですけど、B2Cって例えば非常にシンプルとかでまとめやすくて、FMCGで言うと、飲料をつくっていようが、食品をつくっていようが、菓子をつくっていようが、日用品をつくっていようがね、みんなコンビニで売りたい、みんなスーパーで売りたいって、売り場所が一緒なんですよね。一方でB2Bになってくると、ネジをつくっている会社から、部品をつくっている会社、完成品をつくっている会社、完成品の中でも機械をつくっている会社、もしくは装置をつくっている、機械つくるための装置をつくっている会社、例えば半導体製造装置とかね、装置をつくっている会社、いろいろあるので、なかなか書くことが共通しないんですよね。してこないんですよね。例えば半導体製造装置をしている会社、半導体じゃなくてもいいんですけど、装置をつくっている会社ね、装置を売るのにディストリビューター使いませんかって、基本、直販のケースが非常に多いわけですよね。特に大型の高額の装置になってくれば、もう世界で買う企業というのは、あそこと、あそこと、あそこと、あそことって数十社ぐらいに限られてくるので、そうするとそこに直販をするというケースが多いので、ディストリビューション戦略みたいなこととはちょっと離れてきたりするんですよね。なので、B2Bってね、なかなかセミナーをするにでも、100%の満足度をセミナーで得ようと、100%に近い、皆さんに満足をしてもらおうと思うと、やっぱり部品をつくっているB2B、完成品をつくっているB2B、いっぱい切るので、そうすると話す内容がね、FMCGみたいに共通してこないという、そういう問題があるんですけども、この本では極力B2B全体、どんな企業でもある程度満足ができるように書いたつもりでございます。
そんな中でね、B2C・B2B向けに書いているんですけど、今までの本との一番の違いは、思考と行動に焦点を当てて販売チャネルにグーッと寄っていったという、そんな本になっています。思考と行動ってどういうことかと言うと、間違った思考でいると、当然ながらチャネル戦略や参入戦略を組み立てる行動がもちろん違う方向に向いてしまうと。じゃあ、違う方向に向いてつくった戦略で実践すると、それは当然いい結果にはならないと。だから、例えば思考ってどういうことかと言うと、積み上げ思考で考える人と逆算思考で考える人、これは出来上がる戦略って絶対違いますよね。積み上げで考える人がつくった販売チャネル戦略と、逆算で考える人の思考を持った人がつくった販売チャネル戦略って全然違うものですと。じゃあ、この2つの出来上がった違う戦略を実行したときに、当然ながら得られる結果も違うと。私はこのキャリアの中で、シェアの高い企業とやっぱりシェアの低い企業は圧倒的にこの戦略が違いますと。じゃあ、なぜこの戦略が…。まあ、戦略が違うと当然結果が違う、アウトカムが違ってくるわけですけども、じゃあ、なぜこれは戦略が違うのかと言うと、この根本の思考の方法が大きく違うからだっていうことに気づいて、この思考を変えないと、そもそもその戦略が間違ってしまうことになるわけですよね。そんなシーンを何回も見て来ていて、なぜこの戦略だと勝てないということが分かっているのにこの戦略に行き着いてしまうんだろうかと、もしくはもう戦略ありきで進んでしまう。戦略ありきというのは、間違った戦略なのに、もうそれがありきで進んでしまっているというケースをたくさん見てきているんですよね。それの根本を探っていくと、思考に問題があるということで、この本の前半はね、思考の方法、ここをどういうふうに変えなきゃいけないのか、シェアの高い企業の思考ってどういうもので、シェアの低い企業の思考ってどういうものなのかっていうことをすごく熱心に書いているというのがこの本の最大の特徴かなというふうに思います。後半がね、後半が、実際に、じゃあ、その正しい思考になったときにどうやって参入戦略なり販売チャネル戦略をつくっていけばいいのかということに、方法論のほうに移っていくという、そんな構成になっています。
次回ね、この目次を1回、全7章までありますので、1回すべてざっと見ていきたいなというふうに思います。それでは皆さん、また次回お会いいたしましょう。