アジア新興国 抑えるべき最低限のフレームワーク
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テキスト版
森辺一樹(以下、森辺):皆さん、こんにちは。SPYDERの森辺です。今日も引き続き、この『製造業のためのアジア新興国販売チャネル戦略』について解説をしていきたいと思います。私の新刊でございます。今日からいよいよ第4章、「アジア新興国で最低限必要なフレームワーク」ということで、66ページですね、お話をしていきたいと思います。皆さんご存知、フレームワークなんですが、ここの章では、いろんなマーケティングのフレームワークがある中でね、このフレームワークがすべてのベースになりますよというお話と、このフレームワークだけにね、あまりたくさんのフレームワークを使ってもね、あまり費用対効果が良くないというか、労力対効果が良くなくて、基本的にはわれわれは学問としてこのマーケティングをやっているのではなくて、いかにそれを実践で活用するかということがすごく重要なんですよね。そうすると、実践を踏まえたときに、ここだけ最低限押さえればフレームワークは十分じゃないですかということが書いてあります。
ただ、今日はそのフレームワークが、こういうフレームワークを押さえてくださいね、ここだけフレームワークを押さえれば十分ですよというお話の前にね、なぜそもそもフレームワークが重要なのかというお話をちょっとしていきたいんですが…。フレームワークってね、フレームワークそのものはあまり意味を成さないというか、単なるフレームワークなので、ここに情報をインプットすることで初めてフレームワークって価値が出てくるわけですよね。なぜならば、フレームワークというのは分析の手法なので、そこに分析する情報がインプットされなければ、仮説を生み出す、戦略的仮説、戦略というふうに置き換えてもいいですけども、これをアウトプットとするならばね、インプットという情報が入らなければ、フレームワークの中に、仮説は出てこないわけですよね。この仮説を実践するのがリアルなビジネスなわけで、その仮説を実践して、誤差が当然生じるわけなんですけど、誤差は絶対出るので、出て構わないんだけども、この誤差が限りなく小さいほうが、またその仮説を修正して走り続けられるので、ベターなわけですよね。そうすると、成功の確率が上がると。一方で、この誤差が大きいということは、走りながら修正ができない。立ち止まってしまう。従って成功確率が下がるという、こういう話なので、インプットがすごい重要だということをまず理解をする必要があって。
ちょうど67ページの図、画面にも出しますけども、「インプットなくして、アウトプットなし」というぐらいね、情報を入れる、とにかく粒度の細かな、解像度のはっきりとした情報をたくさん集めるということはすごく必要で、これをフレームワークに入れるからこそ初めて戦略というアウトプットが出るわけですよね。それを実行します。実行して得た結果をアウトカムというふうに定義をしていて。こう考えるならばね、やっぱり最初のインプットが少ない企業というのは、どうしても結果がチープなものになってしまう。今の日本の製造業が、アジア新興国市場で抱えている課題はね、一部の本当に先進的な企業を除いては、非常に低次元と言ったら申し訳ないんだけども、高い次元の問題で苦しんでいるのではなくて、意外に一般的な当たり前の次元で課題を感じていて、その根源は、じゃあ、どこにあるかと言うと、僕は圧倒的に情報不足だと思っていて。それを僕のキャリアの中で見てきているし、日々そういう企業と接していてね、とにかく情報を持っていない。これはこの本にも書いてある通り、競争環境、それから市場環境、この2つにまつわる情報をほぼ持っていない。持っていたとしても、解像度がやっぱり粗くてね、その情報でどれだけ分析しても良いアウトプットって出ないですよね。良い仮説は出てこない。情報が少ないと人間ってどうなるかって言うとね、ここはすごい重要なんですけど、今までの自分の経験値で仮説をつくろうとするんですよね。新たな情報を分析して、ファクトをね、事実をしっかりと直視して仮説を生み出すのではなくて、自分たちが今までやってきた経験をベースに仮説をつくり出そうとするわけですよね。自分たちの経験がね、アジア新興国市場でやってきたという経験であればいいんですけども、多くは国内の実績であったり、先進国の実績、これをベースに新興国を解釈するので、やっぱり仮説がずれる、逸れる、間違うということがどうしても起こってしまうので、情報というのは本当に重要ですよということをまずはお話をしておかなければということで今日お話してます。
68ページの図、もう1回お願いします。68ページの図ですけども、インプットが多いということはね、やっぱり仮説の精度が高くなるわけですよ。だって、情報はたくさんあるわけですから、解像度が良い、粒度が細かい、新鮮な鮮度の良い情報がたくさんあるということは、仮説の精度がめちゃめちゃ高くなります。仮説の精度が高いということは、実践をね、その仮説を実践したときの誤差が少ない。誤差が少ないということは、仮説を修正して再び走れる。結果、成功確率が高いということになるんですよね。一方で、この下の図。インプットが少ない、情報が少ない企業の仮説というのは非常にチープです。精度が低いです。精度が低い仮説を実践すると、当然、誤差が出てしまうわけですよね。自分のつくった仮説と現実が大きく違いましたと。その仮説を、じゃあ、修正しなきゃって、またチープな情報を入れて仮説を検証するので、また誤差が出る。これを繰り返していくので、成功の確率が下がる。停滞してしまうし、撤退するというケースにも陥りますよということなので、情報というのはね、フレームワークを使う上でも本当に重要で、フレームワークというのは情報と一対なので、情報なくしてフレームワークをやったって何の意味もないので、フレームワークをやり過ぎるというのも、別に学問をやっているわけではないですから、われわれはね、それも良くない。ただ一方で、もっと重要なのはね、情報収集なんですよね。日本の製造業は、とにかく調査をしなさ過ぎ、調査をコストと考える。調査は投資です。先進的なグローバル企業、シェアの高い企業は、調査を投資と解釈して、めちゃめちゃ調査をやっている。この調査もね、間違った調査にいくらお金をかけたってあまり意味がないので、やっぱり正しい調査、やるべき調査、これをしっかりやっていくということが大変重要だと思います。
今日はこれぐらいにしたいと思います。皆さん、また次回お会いいたしましょう。