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アジア新興国 3C分析はファクトの把握

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テキスト版

森辺一樹(以下、森辺):皆さん、こんにちは。SPYDERの森辺です。今日は早速…。早速というか、何が早速なんだかよく分からないけど。(笑)今日はまた、この新刊、『製造業のためのアジア新興国販売チャネル戦略』の解説に戻っていきたいと思います。

今日が88ページですね。88ページ、3C分析と4P分析を強化するということで、僕が非常に重要視している魔法のフレームワークということで、マーケティングの基本プロセスの解説を、前々回か、前回は確か、グローバル・マーケティング、SPYDERの『Global Marketing Conference 2025』の案内だったので、やってきましたと。今日は88ページのこのフレームワークの中でも、一旦ね、「R」-「STP」-「MM」のマーケティングの基本プロセスが終わって、3C分析、4P分析という非常に重要なフレームワークがもう1つあるので、これだけちょっと頭に入れておいてくださいということで。3C分析が何か、4P分析が何かというのは、基本的に皆さん分かっていると思うし、ChatGPTにでも聞いてくださいという、丁寧な解説がいっぱい出ているし、解説書もいっぱい出てるので、ここではそれぞれの解説をするというよりかは、3Cと4Pを使ってどうやって新興国市場で自分たちの参入戦略とか再参入戦略を強化していくのかというお話をしていきたいなというふうに思います。

まず、3C分析って自社・市場・競合ですよね、カンパニー・カスタマー、それからコンペティターの略の3Cなので、基本的にはその「C」の頭文字を取っていますよと。この中で一番重要なのは、3C分析はね、もうファクトの追及なんですよね。いかにバイアスのかかっていない事実、真実だけを抜き出すかという、これがもう最大のポイントになるわけですよね。

最初のこのカスタマーって、市場に関しては、いわゆるデスクリサーチで十分補えるので、基本的には、もちろんフィールド調査もやったらいいんでしょうけども、マクロに関してはデスクでやって、ミクロに関してはフィールドをやっていくわけですよね。ただ、比較的デスクだけでもある程度のデータは集まりますよというのがこの市場環境。これはもうまさに公開されているデータなので、データの軸を合わせるという難しさとかね、あと、新興国のデータって、集めているとね、国によってね、3年に1回調査したり、5年に1回調査したり、10年に1回調査したり、あと、定義がそもそも違うので、なかなか数字が合ってこないみたいなね。あと、首都と地方と全然ばらばらなので平均値が意味を成してないとか。僕もあらゆるシンクタンクとか、いわゆるこういうマクロデータを販売しているような会社に電話をしまくってね、現地の調査員にですね、「何を定義にこの数字になっているの?」、要は僕の感覚値とか弊社の調査のデータと違うので、買っては電話をしてということを散々やって、「もう電話してこないでほしい」みたいな感じになっているところが結構ありますけども。でも、非常に集めるのが厄介は厄介なので、あまりやり過ぎないというのは重要で。でも、定義がそもそも違うと大きくデータがずれてしまうので、あまり大きな過ちをおかさない程度に、やり過ぎない程度に集めるというのがすごい重要で。たぶんね、ここのマクロデータの収集って、もう最近のChatGPTのレベル感を見ていると、もう彼らに任せて、AIに任せて、十分レポーティングまでできるレベルに、何一つ間違いなくなるのは、もう時間の問題だなと思いますと。

重要なのは、やっぱりコンペティターとかカンパニーの部分で、コンペティターは、もうこれはフィールドじゃないと手に入らない情報なんですよね。このフィールド調査は、やっぱり餅は餅屋で、自分たちでやるって、もう無理なんですよね。日本企業もコンペティター調査とか、コンペティターの分析とか、全然競合調査は全然やってなくて。これはやっぱりね、弊社みたいな専門の機関にやっぱり依頼をして、僕は、レファレンスバリュー、レファレンスバリュー、基準値、基準値ってよく言いますけど、結局、競合の競争力を100とした場合に、自分たちの競争力が90なのか、80なのか、70なのか、50なのか、30なのかによって、戦略なんて大きく変わってくるわけですよね。多くの日本企業が、「いや、自分たちはまだまだなので、競合はもういいんです。一旦置いておきます」みたいな、「いやいや、なぜ置いておくのよ」と、シェアを上げるって、シェア1%獲るというのは、競合のシェアを1%奪うから自分たちのシェアが1%上がるので、競合を置いておいてはいけなくてね、まず事実、どれぐらいの差があるのかを明確に可視化して、その差を何年でどう埋めるのかをつくっていくのが戦略ですから、やっぱりね、競合をしっかり調べるというね。競合が強いということは分かっているんだけども、じゃあ、それがどれぐらい具体的に強いのかということを数字で理解している企業っていうのは非常に少ない、ほんの一握りだっていうのはあるので、競合調査はもう専門家に、われわれのような、別にポジショントークで言っているわけじゃなくてね、弊社のようなところに依頼をして。やっぱりね、競合調査をやることで学ぶものって本当にあるので、その競合調査の予算をケチっていたら何もできないですよね。もちろん何社やるか、どこの国でやるか、どうやるかで、数百万から…、数千万はしないですからね、競合調査ってね、いっても1,000万、1,000数百万とか、そういうレベルだし、ポイントを絞ればね、数百万中盤前後ぐらいでできないこともないので、それはしっかり競合調査をやってほしいなというふうに思います。競合調査はフィールドですよと。

最後のカンパニー。カンパニーについてはね、これは客観的なファクトがすごく重要で、「自分たちの競争力はどうなの?」ということで、自分たちが良いと思っている強みがね、実はその国に行ったら弱みになるというね。強みじゃない、弱みにならなかったとしても、強みにはならない。例えば、日本での強みが新興国に行ったときに強みになるかって、必ずしもそうならなかったりするケースがあって。これをやっぱり客観的に現地の事情がよく分かった専門家に客観的に判断させるっていうことはすごく重要で。そういう意味では、自分たちでこれはやらないほうがいいんですよね。3Cの中で自分たちでできるのは、市場、カスタマーのマクロの領域、ここに関してはやってもいいと思いますけど、そうっでなければやっぱりわれわれのような専門家に任せるというのがよろしいんじゃないかなというふうに思います。

3Cに関しては、一旦ここまででございます。ちょっと4Pも一緒にやる…。まあまあ、やってしまいましょうか。4P…。いや、時間ない? ないよね。ないね…。

だから、3Cのまとめをちょっとすると、3C分析というのは、カスタマー、コンペティター、カンパニー、自分と、顧客、それから競合、自分という中で、重要なのはファクトを集めるというね、事実を集める、バイアスのかかっていない真実を集めるというのが3Cの最大のポイントで。どちらかと言うと、カスタマーに関してはね、顧客に関しては、市場に関しての情報はデスクリサーチで十分集まる、消費者調査で補えるというところはある。ただ、コンペティターに関しては、日本の製造業はやってなさ過ぎだし、これはやっぱり専門機関にしっかりと競合調査をやらせるという。自分たちとの競争力の差異を数値で把握するということはすごく重要。自分たちに関して、自社に関しては、やっぱり客観的な視点でどうなのかということ評価をさせるということがすごく重要になるので、外部の専門家を使ってその辺をしっかり整理をするということは重要だと思います。これは別に毎年毎年掛かる費用ではないのでね、数年に1回、しっかりと整理をしていくということが重要ではないでしょうか?

それでは今日はこれぐらいにして、また次回お会いいたしましょう。