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アジア新興国 コミュニケーションの量で時間を買う

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森辺一樹(以下、森辺):皆さん、こんにちは。SPYDERの森辺です。今日も、この『製造業のためのアジア新興国販売チャネル戦略』について解説をしていきたいと思います。

今日は151ページ、「コミュニケーションの量で時間を買う」ということで、今、前回からあれか、ディストリビューターの管理育成のチャプターというか、解説に入っていて、強固な販売チャネルをつくるには3つのことが重要ですよと。ディストリビューターの発掘選定、そして、ディストリビューターとの契約交渉、最後にディストリビューターの管理育成、ここで全然伸び代が変わってきますよと、そんなお話をしていて。ディストリビューターの管理に関しては、非常にシンプルにやってねと、あと、育成も丁寧もやりましょうねと、キーマンを発掘しましょうね、みたいな話を前回していて。

1つやっぱり重要なのはね、僕ね、もうコミュニケーションの量だと思っていて、時間も重要なんだけども、やっぱりね、後発で入っていくということはね、ディストリビューターによっては、もうA社とは30年40年付き合っていると、そういうケースもあるわけですよね。そうすると、これからやっぱり付き合う企業ってね、どれだけ密にやれるかっていうことがすごく重要で。時間がもう負けているわけですよ、時間軸の話で言うとね。そうすると、やっぱりコミュニケーション量で勝つしかないということを、僕はすごく気を付けていて。うちのメンバーも、レイヤーのよってね、役職のレイヤーによって、それぞれディストリビューターや小売とのコミュニケーションをめちゃめちゃ大切にしているので、やっぱりそこはね、コミュニケーションがないところに何もビジネスは生まれないので、圧倒的にコミュニケーション量を密にしていくということをやったほうが、僕は前に進みやすいと、自分の経験上、実感しているので、コミュニケーションを高めるということをする。

ちょっと図で説明すると、図をお願いします。この図の通り、これは相手がディストリビューターだったとした場合にね、その一番左の一番上のSPYDERの社長・役員と書いていますけど、これがディストリビューターのオーナー社長とやっぱり最高意思決定者、この人が「右」と言ったらもう右なんですよね。ほとんどが、8割が華僑ですから、ディストリビューター。超ワンマンの一族企業ですから、オーナーが「やる」と言ったらやるし、「やらない」と言ったらやらない。そんな中でね、いくらNo.2が「やる」と言ったって、オーナーが「やらない」と言ったらもうやらないので。オーナーが「やる」と言っても、その「やる」のトーンが弱かったら下はさぼるので、オーナーがめちゃめちゃ「やるぞー!」って下に鞭を打って初めてガーンと動いたりするので、このオーナーを押さえるということがすごく重要なので、役員は当然オーナーを押さえるし。あと、実質COO的なね、COOとはちょっと大げさかもしれないですけど、実働になっているジェネラルマネージャーとかのテイクケアなんかもしっかりやっぱりやっていかないと。ここがチームを動かしているので、これはプロジェクト責任者もそうだし、うちなんかは役員もそうだし、かなりのレイヤーで動かしていく。あと、その下のキーアカウントマネジャー、主要なマネジャー陣ですよね。この下にさらにセールスとかが、セールススーパーバイザーとかがいるわけですけども、これをやっぱりすごく重要視していて。もうね、ASEANとか特にそうなんですけど、もうね、メールのスピード感のマネジメントとかコミュニケーションでは無理なんですよね。名刺も持ってない。日本だともう名刺で頭を下げて、「ははー」とやって名刺交換して、まあまあ、このね、名刺がないんですよ。名刺持ってないみたいな。よっぽど相当上にならないと名刺なくて、「なんで?必要?」とか言われてしまうんですよね。いや、「WeChatがあるじゃん」とかね、中国だったらね。「LINEでいいじゃない?」とかね、そういう話になってしまうので。各国のSNSのアプリでやり取りをする、メッセンジャーを使うところもあれば、Teemsでもうやってしまおうみたいな。「えっ、会議でしかTeems使ったことないよ」みたいな、われわれの感覚だとそうなんですけど。もう全部そういうメッセンジャーアプリでやるので、私も携帯にいっぱい、WhatsAppも入っていれば、WeChatも入っていれば、LINEも入っているし、いっぱい入れさせられて、そこでピコピコ、ピコピコ、来るわけですよね。だから、そこはたぶんすごく重要で。グループをつくって、何かの課題のときにはもう、すぐそこでバーンって会議を始めてしまうので、メールってやっぱりね、時間軸が全然遅いんですよね。だから、そんな感じでやってしまうのが非常に多いですかね。だから、まあまあ、コミュニケーション量を上げてくださいね、というのが今日の重要なポイントなわけですけど、そんなことが書いてあったり。あと、155ページとかね、忖度とかもうないですよというのとか、あと、社員が辞めるの前提で考えるとか、そんなことを書いてあるのがこの158ページぐらいまでのところですかね。

これで一通り、販売チャネルの、強固な販売チャネルのつくり方というのは終わりで、各企業によってね、それぞれ特徴、特徴というか、違いはあれど、基本筋はこの3つでもう間違いはないと思います。やっぱりね、各企業のディストリビューターの選定基準みたいなものを、われわれ結構、一部の企業とは各企業に合わせたディストリビューターの選定基準マニュアルみたいなものをつくって、それをベースに、どこの国でも基本はそこ、変えてはいけないところ、変えるべきところというものを明確にして、そのマニュアルを見ながらディストリビューターの選定をするなんていう取り組みも結構前からやっていて。一部の先進的な企業では、それがマニュアルになっていて、そんなこともやってきていて。なので、そういうものをつくっていくと、俗人的じゃなくてね、戦略的にそんなことができるので。もしそんなご要望があれば、また概要欄からお問い合わせいただければと思います。

次回、販売チャネル診断のすすめ、ここは必要なのかな。ちょっとそこの解説をして、遂にこの本の解説も終わりということになるかなというふうに思います。それでは皆さん、今日はこれぐらいにして、また次回お会いいたしましょう。