森辺一樹(以下、森辺):皆さん、こんにちは。SPYDERの森辺です。今日も暑いですね。皆さん、いかがお過ごしでしょうか。私はここ何日か寂しい思いをしております。妻と息子が何日か前から軽井沢に行ってしまいまして、この7月8月は息子がもうずっと夏休みに入っていて、6月の後半ぐらいから夏休みに入るのかな。いろんなサマースクールに行かせるんですけど、軽井沢でもサマースクールをやっていて。向こうは、別荘地って森林の中なので、東京に比べると10℃ぐらい低いんですよね。僕もびっくりしたんですけど。過ごしやすいし、子どものサマースクールもあるしで、向こうで過ごすという。僕は行ったり来たりするという。「なにが軽井沢だよ」って、昔は僕も思ってたんですけどね、本当に涼しく過ごしやすいし、子どものサマースクールもそこであるし、なにせ僕のビジネスにとっても非常に有益な場所で。実は夏場、企業のお偉いさんのかなりの割合が軽井沢にいるんですよね。だから、普段、東京じゃなかなか会えないのがゴルフを一緒に向こうでしたりとか、食事をしたりとか、逆に向こうで打ち合わせしたり、向こうでカンファレンスなんかも結構やっていて、意外に向こうのほうが予定が調整しやすいみたいなこともあって。すごいな、一石二鳥どころか一石三鳥ぐらいだななんて最近は思ってるんですけど。そんなのでね、寂しい思いをずっとしていて。まあまあ、明日、僕もね、合流して、また月曜日にこっちに帰ってきて、また今度、火曜日に行って、水曜日にお客さんと向こうでゴルフして、また今度、金曜日は名古屋のほうに行ってみたいな、行ったり来たりしているんですけど。
まあね、何だろうな、妻と息子いないとね、もう、家帰ってきて、8時9時ぐらいにはもうね、あまりに暇過ぎて寝てしまうんですよね。映画でもゆっくり観ればとか思うんだけども、なんかね、映画観れないんですよね、僕ね。何だろうな、病気? 病気…、病気っていうか、もうね、2時間、映画館とかに行ったら観れるんですけどね、いろんなことをいつも考えていて、2時間、映画に没頭するみたいなのはなかなか難しくて。だから、ゆっくり映画とかなかなか観れない。仕事のことを考えてるんですかね、集中力が切れてしまうんですよね、なんか問題だなと思いながら。まあまあ、それでね、早く寝て。そしたら、4時ぐらいにもう目が覚めちゃうんですよね。僕、朝、子どもが東京にいるときは子どものスクールバスが7時ぐらいなので、7時半過ぎにはね、会社にいるんですけど。4時に起きてしまうので、もう7時前には会社に来てしまって、6時台に会社に来てしまって。そうすると、虎ノ門ヒルズ、セキュリティカードがないと入れなくなっていて、7時から自由にオフィス棟、入れるのかな。だから、いちいちセキュリティカードをピッピッてやらないといけないし。あと、スタバが7時からしか空いてなくて、10分ぐらいスタバの前で待って、コーヒー買って、フロアに上がってきて、今こうして収録をしているという、こんな感じで…。はい、すみません。全然関係ない話でしたけども、そんな1週間を過ごしておりました。
今日は何の話をしようかなと思って、こんな話をしている間にもう4分半経ってしまいましたので、あまり長い話はできないんですが。最近、なんかね、すごく感動したというか、衝撃的なお客さんとお会いして、今年お取り引きが始まったんですけど、言うと、超、超大手の企業ですかね。私の書籍を読んでくださってお問い合わせいただいて、行って、大きなプロジェクトを何本かいただきながら、今、一緒になって、とあるプロジェクト、とある国のシェア拡大をご一緒させていただいているんですけど。パートナーだというふうに呼んでいただいて。うちもそうなるとね、しっかり優先度を上げていかないといけないので、全力でやっているという、そんな会社があるんですけど。そこのリーダーが非常にリーダーシップのある方なんですけどね、もともと先進グローバル企業にいらっしゃって、B2Cの先進グローバル企業にいらっしゃって、マーケティングを熟知しているんですよね。完全にマーケターですね。すごくね、よく分かられてる、よく分かっている方で。その方と話してたときに、「日本企業はもう調査しなさ過ぎだ」って、「もう、何も分かっていない」と。調査も、それで、「調査をやると言ったら、消費者調査とか、どうでもいい調査ばっかりにお金をかけて、本来やるべき調査をしなさ過ぎだ」と。それって競合分析とか、自分たちの戦略とか戦術を考えるために必要なインプットを入れていく、そういう調査のことを指しているんですけど。そんなことを言う人って、結構レアなんですよね。先進グローバル企業、消費財系の先進グローバル企業で散々やってきているから、そういうことが言えるんだと思っていて。日本企業は調査を費用と考えていると。調査は投資なんだと。なんかまるで僕の代弁者なのかなというようなことを言っていて。もう、調査費が高いからできませんとか、そんな会社で働いていたら、結局何も前に進まないから、その会社でやっていること自体が個人として時間の無駄みたいなことをすごく言っていて、それはもう、その企業の文化だから、数年5年でどうにもならないですよね。10年15年かかってやっとなれてくるみたいな話なので。そしたら、時間の無駄だよねと、僕もすごく思うんだけども、すごく調査の必要性をね、お客さんからそんなふうに言う。しかも、非常にめちゃめちゃ先進的なグローバル企業なので、そこで、そこの出身の方で、マーケティングをよく分かっている方で。だから、こういう人もいるんだなと思って、非常に感動したというか、意気投合したというか、ああ、うん、とても印象に残ったので、今日お話をしてみました。
でも、本当に皆さん、僕、思うのは、調査やらなさ過ぎだと思います。消費者調査とかはもういいと思います。消費者調査なんかやらなくていいというか、やらなくていいとは言わないけども、そこじゃないですよね。「日本企業のアジア新興国市場の課題って、決して高度な課題ではない」って、この番組でも何回も僕が言っていると思うんですけど、高度な課題ではなくて、非常にベーシックな範囲、もしくはスタンダードレベルの範囲のインプットがあまりにも少な過ぎるから、つまりは調査をやらな過ぎるから、知らないことによるミスリード、戦略のミスリードとか、戦術のミスリード、それによって余計に時間がかかってしまったり、効率が悪くなってしまったりしている。効率が悪くなったり、時間がかかったりしても、それがノウハウとして蓄積されればそれは十分価値があるのに、基本的には人事ローテーションが存在するので、それによってまた0リセットを繰り返し続けているというね、非常に非効率な状態が続いているので、やっぱりここはね、しっかり改善していかないといけない。日本の大きな課題だと僕は思っているので、とにかくね、調査をしてほしいというふうに思います。
シェアの高い企業は調査を投資と捉えてとてつもない予算をそこに投じているので。インプットが少ないのに戦略アウトプットなんて出ないし、戦略アウトプットがよろしくないのに、それを実行してアウトカム出せって、それは無理なんですよね。インプット少なかったら、戦略仮説はやっぱりレベルが低くなると。戦略のレベルが、仮説のレベルが低ければ、それを実行したら成功確率も低いって、これは当たり前の話なので、ぜひね、調査をやると。これはリーダーがそういう認識でいないと、やっぱり現場は「何言ってんだ。自分たちでやれ」みたいなことを言われたらね、「いやいやいや、私、調査員じゃないですけど」って、メーカーでできる調査って限られてますよね。競合のところに行って、競合が競合に自分たちの情報を教えないですから。自分たちで自分たちや競合を客観的に分析ができないですから。調査は粒度ですよね。いかに粒度、鮮度のいい情報を集めてくるかということと、いかに客観的に分析できるかという、この2つなので、それを「自分たちでやれ」というリーダーはそもそも間違っていると僕は思うので、やっぱりリーダーになった人がそっちに導いていくという、そういうふうになっていかないと、なかなか今のグローバル競争を見ていても、欧米先進グローバル企業だけじゃなくて、アジアの先進グローバル企業とも戦っていかないといけない。何千億もしくは数兆円のFMCGのアジアのメーカー、前もエピソードで話しましたけども、YouTubeで話したのかな、『SPYDER CHANNEL』で。そんなのも出てきているので、ぜひ調査をしっかりとやってほしいというふうに思います。
今日はこれぐらいにしたいと思います。皆さん、また次回お会いいたしましょう。