ASEAN・インド 課題は全てR STP MMの中にある
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テキスト版
森辺一樹(以下、森辺):皆さん、こんにちは。SPYDER INITIATIVEの森辺です。今日も引き続き、私がここ最近…、最近といっても去年になるのかな、やったセミナーのまとめの1ページ、まとめの1ページを、まとめなのでギュッと凝縮されているということで、その1ページを何回か前から説明していますけど、その続きをやっていきたいと思います。じゃあ、スライドをお願いします。今日は、調査とフレームワークのR-STP-MMに関してです。ちょっと前回、前々回を見ていない方の補足としてご説明をすると、一番左の失敗の法則、どういう企業が失敗をしているのか。失敗には必ず再現性があって、その再現性は非常に高いですと。再現性が高い、成功の再現性って低いんだけども、失敗の再現性は非常に高いですよと。私がこの25年間で見てきた日本企業のアジア新興国市場、アジアに限らず新興国市場の失敗、再現性の高い失敗というのは3つの依存に準じていますということで、そのお話をまずやらせていただいて。前回からですかね、調査とフレームワークということで、調査は投資ですよと、調査の重要性のお話をさせていただいて。欧米の先進的なグローバル企業がどれだけ調査を投資と捉えているか。一方で日本の企業は調査を費用と捉えていると。そもそも調査ってインプットなので、インプットの量とか質が悪いと、それをベースに仮説立てたり戦略をつくったりする、それがやっぱりチープになってしまうと。そうすると、実行してもなかなか勝てないよねということになるので、質も落ちるし、スピードも落ちるよというのが前回までの話。
このR-STP-MMに関しては、これはフレームワークのお話ですよね。フレームワーク、いろんなフレームワークがあるんだけども、このマーケティングの基本プロセスっていうのは、基本プロセスというだけあって、あらゆるマーケティングのフレームワークがここに集まっている。僕はこのR-STP-MM、皆さんもChatGPTでガーッと引いてもらったらご丁寧に説明してくれると思うので、それを見てもらってね、ここさえやっておけば、そんなに大きな想定外ってなくて。
R-STP-MMが何かっていうのをざっと説明すると、Rってリサーチの略で、基本的に出る前のインプットを増やしましょうねと。リサーチもこの3つの要素で構成されていて、マクロ環境とミクロ環境を調べて、言ったら市場環境、どんな市場なの?と、そこには競争環境、どんな敵がいるの?と、じゃあ、自分たちがそこに行ったときにどんなことが起きるの? 勝てるの? 負けるの? SWOT分析をするという、この3つで構成されていて。これを客観的に分析をして、質の高い競合調査をやっておけば、出てから「こんなはずじゃなかった」ということにはならない。けど、多くの消費財メーカーの展開って、「伝統小売は重要だって分かっているんだけども、取りあえず近代小売から」って出ていって、なかなか黒字化できなくて、伝統小売にも配荷が進まなくて、「こんなに大変だったのか」って、もうこれは単純に調査不足ですよね。だって、そうやって失敗している企業がいっぱいあるのに、その実態を収集しきれていなかった。他社はそれで失敗しているけど、自分はそれに当てはまらないはずだろうという希望的観測が大きくそこで生まれるんですよね。前回も言ったかもしれないですけど、自分には当てはまらないってね、なんか思ってしまうんですよ、人間って。だから、Rではそれがしっかり防げていきますと。
STP、これはセグメンテーション、ターゲティング、ポジショニングの略で、言ったら誰に対して何を売るの? 誰に対して何をどう売るのかっていうのは、これはマーケティングですよね。この「誰」の設定がぼんやりしていると、誰に対して何をどう売るかなので、売れないですよね。日本の消費財メーカーの多くは、誰に対して何をどう売るかの、この「何を」はもう明確にある。われわれが日本で売ってきた、この品質の良い、自信を持っておすすめできるこの商品というのはあるんですよね。じゃあ、これを「誰を」にしたときに、新興国の最大のターゲットは中間層なんだけども、その中でも富裕層とか、その中でも近代的とか、その中でもお金を持っているとかっていうところに上振れしていってしまうと。ただ、消費財メーカー、特にFMCGになればなるほど、数打ってなんぼの世界ですよね。できるだけたくさんの人に、できるだけ早い頻度で、できるだけ繰り返し、できるだけ長く買い続けてもらうということが事業の一番重要な軸なんだけども、そこから逸れて、その自分たちが売りたい「何」を買ってくれる層に戦略が向きがち。結果、蓋を開いてみたらそんなに数が出ないということになっていくんですよね。なので、このSTPは実はめちゃめちゃ重要で。
この最後のMMって、マーケティング・ミックスの略ですけど、4Pとか4Cで捉える。4Pはメーカー側の観点ですけど、4Cはクライアント側の観点。何を、いくらで、どこのチャネルで、どう売るかっていう、どう知ってもらうか、プロダクト、プライス、プレイス、プロモーションだし。4Cの観点で行ったら、まずプロダクトっていうのはカスタマー・バリュー、顧客にとっての価値は何ですかと。プライスはカスタマーにとってのコスト、顧客にとっての費用、どれぐらいが賄えるのかっていうことですよね。プレイスはコンビニエンス、顧客にとっての買いやすさ、近代小売だけじゃないですよねと、伝統小売もそうですよね。最後のコミュニケーション、プロモーションですけど、4Pだとね、それはコミュニケーション、4Cだとコミュニケーションになって、顧客とどうやってコミュニケーションを取っていくのかということ。
これをやれば、STPで「誰に」、MMが「何をどう売るか」っていうことなので。もうね、必ず、進出したあとに「こんなはずじゃなかった」っていうのはRが不足しているという、これに尽きると思います。調査が不足していますと。また、間違った調査をしている、もしくは間違った分析をしている、客観的に見れてない、もしくは事実が目の前にあるのに、自分には当てはまらないという勝手な解釈をしている、そういうことになるわけですよね。STP-MMに関しては、誰に何をどう売るか。必ず、売れてない、問題があるというのはこの中にあって。でも、これも実際は、「いや、そうは言っても値段変えられないんです」とか、「そうは言ってもモノは変えられないんです」とか、なんかね、「そうは言っても」というのがすごく多いんですけど、いや、それも現実そうなんでしょうと。じゃあ、その中でできる最大値ってどうですかっていうことを求めていかないといけないし。そこを変えられないのに、伝統小売をやるなんていうことを言わないでっていうのも1つですしね。だから、やっぱり覚悟を決めて変えるべきところは変えていかないといけないし。でも、今現状どうしても変えられないんだとすると、やっぱりそこは、ボリュームは真正面からは獲っていけないのかもしれないし。そこのバランスをしっかり取っていかないといけない。いずれにしてもこのR-STP-MMの中に課題は潜んでいるので、このフレームワークは大変重要ですよ、というお話でございます。
今日はこれぐらいにしたいと思います。皆さん、また次回お会いいたしましょう。




