ASEAN・インド ディストリビューターの契約解除 その2
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テキスト版
森辺一樹(以下、森辺):皆さん、こんにちは。SPYDER INITIATIVEの森辺です。今日は、ディストリビューション契約の解除についてお話をしていきたいと思います。対象はインド、ASEANを中心に新興国市場で、B2C、B2B問わず、製造業全般が対象になります。ディストリビューション契約の解除ですけど、このディストリビューション契約解除、ディストリビューターを変える的なネタの話が最近非常に多いんですけど、実際にわれわれのご依頼、お客様からのご依頼でもそこの仕事が非常に多いので、ディストリビューション・チャネルの再構築となってくると、やっぱり既存のディストリビューターに満足をしていないお客様からご相談を受けるわけなので、既存のディストリビューターとの契約を解除する、しないという、そういう話になってくるわけなんですよね。
結論から先に申し上げると、タイトルでディストリビューション契約の解除というふうにつけましたが、基本的に何か法令違反があったとか、契約違反があったとか、コンプライアンス違反があったとか、そういうクリティカルな違反がない限り、いきなりディストリビューション契約を解除みたいな話というのは現実的には起きないんですよね。どちらかというと、今のディストリビューターAのパフォーマンスに満足をしていないので、独占をやめて、Bというディストリビューターを立てていきますよという、こういうケースですよね。その後、このBというディストリビューターのパフォーマンスのほうが圧倒的に良くなって、Aの取り扱い量が自然になくなり、契約が自然に解除されるというケースもあれば、Aのやる気スイッチが入って、AとBが切磋琢磨をして両方が伸びていくというケースもありますと。まれにあるのが、市場がやっぱり限られていて、限られているんだけども、このAの今のパフォーマンスだとなかなかまだ獲りきれていない、まだやれるのに獲りきれていないところがあって、いわゆるこの一定の地域に2社は多過ぎるんですよね、2社はもう難しい、両方が中途半端にしか得られない状態になる。なので、どっちか1社にしないといけない。こっちのほうが判断としては非常に難しい。例えば6割ぐらいまでしかこのディストリビューターAはやっていなくて、あと残りの4割の需要があるとメーカーは思っているので4割獲ってほしいんだけど、この4割をやるには経営資源がかかるから、なかなかここが動かないと。一方でB社はやる気満々ですと。でも、A社がもうすでに6割持っている、残りの4割のためにはやりたくないと。Aを切ってBに全部くれという、商圏をね。この判断はね、まず難しい経営判断。ディストリビューターを切り替えるときのね、こういう判断のほうが難しくて。これはまだ何もやっていないBの言っていることを信じるのか、もしくは6割までやってくれている彼らのやる気スイッチを入れられることを信じるのか、どっちなんだって、僕は基本的にこういう状況の場合はAを取りますね。もともとの既存のディストリビューターを取る。なぜならば、もうすでに6割獲ってしまっているのでね、これが3割とか2割とかだったらまだいいんですけど、6割獲っていて、この6割…、4割だけではもう少ないってなっているんだとすると、やっぱりこの6割から4割、この4割で彼らに経営資源を投下させるためのメーカーとしての支援が何なのかということをROI含めて考えていくというほうが圧倒的に成功確率は高いので、こういうケースって非常に意思決定が難しいと言いましたけど、こっちを取る意思決定が難しくて、絶対取っちゃ駄目で、こっちでやっていく、こっちを動かすという方向でやっていくと。
一方で、多くの場合は市場がこんなに大きいのに、なぜかここに独占与えていましたと。市場の1%、分からないですけど、数%ぐらいのところでとどまっていて、メーカーとしてはもっともっとやれるのに、このディストリビューターAではなかなか難しいと。この問題があったときに、基本的にはほかのエリアを今度は分けていって、ディストリビューターB社、C社、D社ってつくっていくんですけど、そもそもこのA社とディストリビューション契約を結んだ当初、契約内容も非常になあなあだし、KPIもしっかり設定されていないし、何を誰にどう売ってほしいのかということもぼんやりとしたまま来てしまっているので、基本的にはディストリビューター任せでやってきた結果が今こうですと。ここに対して結構やる気スイッチを入れていくというのは難しいんですよね。今まで37℃ぐらいのぬるいお湯に浸かっていたのをいきなり42℃にしますと言われても、熱過ぎて無理みたいな、そういう状況になってしまうので。
ただ、重要なのは、やっぱり同じことをB社、C社、D社ともやってしまったらね、結局、駄目なディストリビューターA社を1個つくっただけじゃなくて、もっと、もう1個、B社、C社、D社って駄目なディストリビューターをいっぱいつくるだけなので、一体自分たちは何を誤ってしまったのか、主要競合、シェアの高い企業と比べて何が劣っていたからこうなったんだと、全部をディストリビューターのせいにするのではなくて、ディストリビューターのマネジメント含めて、自分たちはどこで間違いをおかしたのかということをしっかりとやっぱり冷静に客観的に分析をしてもらい、そこから、じゃあ、それをどう改善していくのかということで、ほかのディストリビューターB、C、Dと付き合っていかないと、同じ問題を2個3個と増やすだけになるんですよね。そもそもそのディストリビューターがなぜ駄目なのか、何が足りていて、何が足りていないのかということを分からないままぼんやり漠然と「Aじゃ駄目だ」と思っているケースというのがほとんどで。だから、自分たちが悪いとも思っていない、ディストリビューターが完全に全部悪いんですと思っている。もしくは前の担当者が悪いんですと。そういう状態なので、何がどう悪いかということを認識していないケースというのが非常に多いので。ここはやっぱりディストリビューション契約を変えていく、今までのを解除して新しいものに変えていって、B社、C社、D社と新しくディストリビューション契約をつくっていく過程でも、これ、契約書そのものも変えていかないといけないとケースもあるのでね。なので、やっぱり何がまずかったのか、何が競合と違って劣っていたのかということをしっかりと可視化して、分析してもらって、その上でB社、C社、D社との取り組みを決めていくということが非常に重要ですというお話でございます。
この系の話はまだまだたぶんたくさんあるので、次回もやるのかな。今日はこれぐらいにしたいと思います。皆さん、また次回お会いいたしましょう。



