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ASEAN・インド ディストリビューター選定のポイント

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森辺一樹(以下、森辺):皆さん、こんにちは。SPYDER INITIATIVEの森辺です。今日は、ディストリビューターの選定についてお話をしていきたいと思います。対象はいつも通り、B2Cが中心になると思いますが、B2Bの方も自分たちの事業に置き換えて聞いていただければと思います。特にB2C、消費財、日用消費財、食品・飲料・菓子・日用品等の日用消費財が中心になるかなというふうに思います。対象地域は中国、ASEAN、インドを中心としたアジア新興国市場というかたちになります。

最近、中国というよりASEAN、インド、ここがやっぱり非常に多くて、中東、それからアフリカのいくつかの国々、並びに南米という、こんなご依頼のポートフォリオになっているかなというふうに思いますけども、半数以上はやっぱりASEAN、インドが中心かなと。その中でディストリビューターの選定ということなんですが。ASEAN…、インドはこれからですけど、ASEANはすでにディストリビューター、もう選定終わっていますと、ただ、うまくいかないのでどうしましょうかみたいな話がほとんどなので、このディストリビューターの切り替えとか、ディストリビューション契約の解除みたいな話は前回までお話をしたので、今日はちょっとディストリビューターの選定、これは新規だろうが、今あるところからの切り替えだろうが、今あるところにさらに追加をする場合だろうが、選定に関しては同じことなので、ちょっと選定にだけフォーカスしてお話をしていきたいなと思います。

チャネル構築を考えるときに、ディストリビューターの選定って成功の可否の、僕は7割を決めるというふうにずっと言っていて、どのディストリビューターとやるかということが非常に重要ですよと。そのあとそのディストリビューターとの契約交渉で残りの3割が決まって、ここで100%。この100%を維持し続けるために管理育成があって、この3つが非常に重要だと。この選定なんだけども、7割を決めてしまうので非常に重要なんだけども、結局、「誰と」売るかですよね、これは、ディストリビューターを選定する。多くの企業はこの「誰と」売るかに必死になって、躍起になって、この「誰と」売るかを探しに行くんだけども、そのときの「誰と」の選定基準が、大手とか、実績があるとか、財閥系だとか、そういうぼわっとした理由、とにかくすごいということが理由になっていて。本当に重要なことがスルーされてしまっていて。重要なのって、「誰と」売るかよりも、「誰に」売るかのほうが圧倒的に重要で。ディストリビューターの選定が7割の成功可否を決めますよと言っているので、この「誰と」売るかというのはすごく重要なわけですよね。でも、「誰と」売るかを決めるのは、「誰に」売るかが明確にならないと、「誰と」売るかなんていうのは決まらなくて。大きいとか、実績があるとかっていうのは、これはすべて他社との実績なわけですよね。他のブランドの取り扱いで実績がある、他のブランドの取り扱いで大きいという話なので。もしくは大きいと言ってもコングロマリットしているようなディストリビューターもいるわけですよね、財閥系のね、例えばタイとかね。フィリピンもそうですよね。フィリピン…、ディストリビューターは、ごめんなさい、違うな。小売はそうですけども。インドネシアなんかはそうですね。でも、それって不動産もやっていれば、電力もやっていれば、通信もやっていれば、金融もやっていれば、小売もやっていればで、その小売の中の1つの部門にディストリビューションみたいなものがあるので、このディストリビューション単体で見たときにどうなの?って考えたときには、やっぱりそんなに大きくなったりとかっていうケースもあるわけですよね。

仮に大きかったとしても、それは他社との実績であって、例えば欧米の先進的なグローバル企業がプロモーション投資をこれだけやるからそれだけの経営資源を投下しているという実績で、日系企業の日用消費財がそんなに大きなプロモーション投資できますかって、最初からそんな大きな投資はできないので、であれば投下される経営資源は小さいですよと。投下される経営資源が小さい上に図体がでかいので、結局、逆に動きが遅くなってしまうみたいなね、鈍くなってしまうみたいな事例というのはたくさんあって。なので、「誰と」売るかということはすごく重要なんだけども、「誰と」売るかの前に絶対的に重要なのは「誰に」売りたいんだと、自分たちはどの小売に売りたいんだと、どの消費者に売りたいんだと、どこに売りたいんだということをまずもうめちゃめちゃ明確にして、そこのエリアのその小売に売って、その先のその消費者に売りたいということが明確になれば、じゃあ、そこに確実に売れるディストリビューターは誰なの?という話になるので。そうすると闇雲に1社に全エリアを独占なんて与える必要というのはまったくなくて、自分たちの3カ年、5カ年の計画の中でこれだけの数字を上げないといけない、これだけの数字を上げるためにはこういうところに売らないといけない、こういうところに売れるディストリビューターと組むべきなので、基本的には規模じゃなかったりするわけですよね。むしろ、経営者がまだ40代で1代目で、まだまだ自分たちは大きくなろうとしている、自分たちの事業を大きくする柱が欲しいとアグレッシブな状態である、こういうディストリビューターと組んだほうが本気度を引き出せるというんですかね、そういう傾向のほうが僕は過去の経験で強かったので、圧倒的にそっちのほうがいいし、逆にうまくいく。もっと現実的な最前線の実態を一緒になって掴んで、一緒になって獲りに行くみたいなことができるので、機械的な関係というよりかは、より切磋琢磨する関係でシェアを伸ばせたという経験が強いので、やっぱりそういうディストリビューターを僕は選んだほうがいいと思うし。

大きなディストリビューターになってくると、プリンシパルの担当、いわゆるメーカー側の担当と小売側の担当、キーアカウントマネジャーという担当がいて、1つのディストリビューターの中にも2つの担当がいるわけですよね。例えばタイでロータスの担当とセブンイレブンの担当はディストリビューターの中でも全然違って、一方でメーカーの担当というのはこのA社を担当している人がいて、そうすると、このA社がセブンイレブンに売りたいと思ったときにね、ディストリビューターのA社の担当がこのセブンイレブンの、ディストリビューターの中のセブンイレブン担当とコミュニケーションを取る。メーカー自身はディストリビューターのセブンイレブン担当と話せない、さらにはセブンイレブンには行けないみたいなね、非常にブラックボックスになる。セブンイレブンの中にもインポートのチームがいるし、それからカテゴリーのチームもいるし、チーム間での伝達があって、結局、自分たちが本当に伝えたい真意が伝わっていないとかっていうことは結構あるんですよね。なので、そういうことを考えても、僕はある程度自分たちでコントロールの利きやすい…。今、タイの事例を出しましたけど、タイだったら僕は小売と先に直接交渉する。ディストリビューターの選定が重要なんだけども、これは「誰に」売りたいかということが重要だというのはまさにこういうことで、セブンイレブンに売りたいんですと、タイのセブンイレブン1万4,000店に売りたいんですと。だったらもう絶対に圧倒的に重要なのはセブンイレブンなので、セブンイレブンとディールをして、セブンイレブンがやりたいと言えば、ディストリビューターなんてぶっちゃけ誰でもいいわけですよね。セブンイレブンにディストリビューターを指定してもらう、紹介してもらう、そうすることによって中間流通マージンをグッと抑えられるので、そのほうが圧倒的に商売としてはスマートですよね。だから、こういうことを考えても、本当に「誰と」売りたいの?と、どの消費者を狙っているの?と。じゃあ、その消費者が一番買う小売ってどこなの?と。この小売を狙っているのね。じゃ、ここに売るためにはどうするの?と。僕はもう絶対に小売とまず話をする。小売がやっぱりヒエラルキーとしては圧倒的に強いので、ディストリビューターなんていうのは御用聞きにしかならないので、まず小売と商談をするということになるので、ディストリビューターの選定というのはそれから。

だから、「ディストリビューターの選定が重要だよ」と言っているのは、必ずしも強いディストリビューターを選ばないといけないということではなくてね、自分たちが売りたい先に売れるディストリビューターを選ぶということなので、こう考えるといろんな可能性が見えてくるわけですよね。なので、まず自分たちが「誰に」売りたいのかということを優先すると、「誰と」売るよりも「誰に」売るかということが重要ですよというお話でした。

今日はこれぐらいにしたいと思います。皆さん、また次回お会いいたしましょう。