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ポッドキャスト:森辺一樹のグローバル・マーケティング

【Q&A】アジア新興国 – 既存ディストリビューターとの問題 – どう向き合うべきか?

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この放送の要点

  • 既存ディストリビューターへの不満を抱える製造業に答える回。
  • 1カ国1代理店制で長年運用し競争力への不満が募っていると説明。
  • 競合のディストリビューション・チャネルと比較すると格差が明らかになると指摘。
  • 数字で現状を可視化し販売チャネルの設計を見直すべきと強調する。

既存ディストリビューターへの不満を抱える製造業からの相談にお答えする回です。1カ国1代理店制を長年続けてきたが、競合のディストリビューション・チャネルと比較すると規模や営業件数で格差があると分かり、販売チャネルの設計を根底から見直すべきと説明する。

テキスト版

森辺一樹(以下、森辺):皆さん、こんにちは。SPYDER INITIATIVEの森辺です。今日も番組に寄せられた皆さんからの質問にお答えをしていきたいと思います。

今日で最後ですかね…。今回いただいているのは、製造業とだけちょっと申し上げておきたいと思います。B2C、B2B問わずというか、これはB2Bの製造業にもB2Cの製造業にも当てはまる話なので、今回はちょっと、どっちかというのは言わないでおきますね。製造業さんからの質問で、非常に丁寧に背景であったり、状況、今の現状をご説明いただいているんですけども、かいつまんでお話をすると、既存のディストリビューター問題ですよね。1カ国1代理店制度、1ディストリビューター制度でやってきたんだけども、ここに来て既存のディストリビューターとあんまり関係がうまくいっていないというか、関係がうまくいっていないわけじゃないんだけども、今のパフォーマンスに不満、不満…、満足していないという状況ですかね。もちろん感謝している部分は感謝している部分なんだけども、もっとやれるはずだと、もっとやらないといけないと。そんな中でなかなかディストリビューターが積極的に動かないと。このままだと自分たちが追っている目標であったり、ミッションを達成できないので、どうすべきかということを悩んでいるという、そういうお話ですよね。

これもね、日系企業よくあるんですけど、1カ国1ディストリビューター制。これはディストリビューターはどこもね、「独占権をくれ」と言うので、独占権、独占契約、メーカー側もあんまり複数を使って自社内競合してもということで、当時から「取りあえずここの1社とやっていくか」ということでやっていて、独占を与えているところもあれば、そうじゃないところもあったりするという、そんな中で。これも前回の質問とあれなんだけども、ここ数十年一緒にやってきているわけですよね。やり始めたときはやっぱり良かったんですよ。0からディストリビューターが必死になって数字をつくってくれるので、何十億かになりましたと。それはそれで非常に評価なんだけども、当時ね、アジア新興国、日本のメーカーにとってもそんなに重要な地域じゃなかったと、いわゆるマーケットとして、やっぱり日本国内が一番重要だし、その次に重要と言えば米国、ヨーロッパ。アジア新興国というのは取りあえず始めておくかぐらいの勢いだったので、そんなに自ら主体的に調査して、戦略つくって、KPI管理してみたいなことはやらずに、とにかくディストリビューターに任せてきましたよという、こういう時代背景があって。今、市場環境も競争環境も大きく変わっているわけですよね。アジアで稼がないといけない。アジアの市場が大きくなっている、もっと稼げると。一方で競争環境、競合も強くなっていると、うかうかしていたらやられてしまうと。そんな中で、自分たちが使っているディストリビューター、当時はすごく良かったけど、今はどうなんだっけと。相対的に他の競合と比べたときに、自分たちのディストリビューターの競争力ってどれぐらいなの? 何番ぐらいなの?と、強いの? 弱いの?と、こういうことも明確にしないまま、とにかく今の状態でいると。

この問題をやっぱり解決するには、外部のわれわれみたいなコンサルを入れて複数年かけてしっかりやっていかないと、やっぱり変わらないですよね。別にポジショントークじゃないんですけどね。こういうことを言うと良くない、良くないというか、営業っぽく取られたら嫌なんだけども。結局、その状態で今の、まずやるべきは使っているディストリビューターの競争力、それを見るというのは、自分たちの競合と自分たちを比べたときのディストリビューション・チャネルの競争力をやっぱり見ていくということは必要で、競合のディストリビューターと比べて自分たちのディストリビューターはどうなのと。これを見ていったらね、いや、競合は自分たちよりも規模の大きなディストリビューターを、自分たちが1社しか使っていないのを3社も使っているよと。しかも、規模が全部大きいと。さらに言うと、専属のチームが編成されていて、日々こんな営業活動をやっている。例えば自分たちが10軒訪問している、向こうは30軒訪問しているとか、そのKPIの管理、こういうふうにやっているよと、自社セールスの数だって全然違うし、もう数と質で完全に負けていますみたいな、だからこれだけシェアを奪われているんだ、だからこれだけシェア獲れないんだ、だからこれだけ売上が伸びないんだということが見えてくるわけですよね。ここをしっかり見ていったら、もう今の1社で良いか悪いか悩んでいるという状況はもう瞬時に消えるわけです。これは駄目だと。われわれも増やさなきゃと。今のディストリビューターが得意なのって、このA地域だけじゃんと。もしくはA分類の顧客だけじゃんと。そうすると、われわれはBとか、Cとか、Dとか、Eとか、獲っていくためには、やっぱりBとか、Cとか、Eとか、Dに強いディストリビューターを使っていかないといけないし、そこにセールスを張っていかないといけないし、これはそもそも販売チャネルの設計を根底からつくり変えないと駄目だよねっていう問題が大半なんですよね。今の既存のディストリビューターが怒るとか、嫌われるとか、けつまくるとか、もうそういう次元じゃないというケースがほとんどで。でも、その現実が明確に数字でファクトが見えていないので、なんとなく、「いや、不満なんですよね。どうしたらいいだろう」という温度感で止まってしまっていると。ただ、それをしっかり調査をして見ていくと、「こんなこと言っている場合じゃなかった」ということがだいたい明らかになって、それが上層部、いわゆる海外担当役員の意思決定につながっていって、すぐにやっていくと。なので、某国の販売チャネル立て直しプロジェクト3カ年計画とかっていうものが動いていくわけですよね。そういうレベル感で変えていかないと、今の延長線上で何かをごまかしごまかしやっていったってね、結局3年無駄にして、3年経ったときに成果が出ていなかったみたいな、でも、担当も替わっているから、成果出ていないことの重要度がなんか薄れているみたいな、そういうことを結局10年繰り返して、10年、15年前から課題感がまったく変わっていない企業さんとかって結構やっぱりいらっしゃるのでね。なので、既存のディストリビューターのこういう問題は、まずその競争力を開いていく。どれぐらい、今の現状、自分たちの症状がどれぐらいのものなのかということをちゃんと理解しないと、やっぱり次のアクションにはなかなかつながらないというふうに思います。

今日はこれぐらいにしたいと思います。皆さん、また次回お会いいたしましょう。

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