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ASEAN・インド 同じ失敗を繰り返さないための「契約交渉」と「管理育成」

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この動画の要点

  • 契約は儀式ではなく、やりたいことが実現できるかをオーナーと膝詰めで判断する場となる。
  • 決めた組織・人数・役割が機能し、配荷店舗とセルアウトが伸びているかを管理する。
  • 訪問時間や営業スクリプトなど現場の活動を細かく確認し、課題を修正しながら育成する。
  • 自走できる販売の「型」をつくり、同じ基準で他地域や他国へ水平展開する。

ディストリビューター再編で同じ失敗を繰り返さないための契約交渉と管理育成について話す回です。契約前にオーナーと目標の実現性を詰め、契約後は決めた組織や人数、役割が機能しているかを継続的に確認します。配荷店舗の拡大やセルアウトに向けてメーカーのプロモーションも組み合わせ、訪問時間や営業スクリプトの問題を修正していきます。管理育成を通じて自走できる販売の「型」をつくり、他地域・他国へ展開するとともに、日本企業の良さと合理的な手法を組み合わせる重要性を解説します。

テキスト版

森辺一樹(以下、森辺):皆さん、こんにちは。SPYDER INITIATIVEの森辺です。今日で最後ですかね、ディストリビューターの再編、3つの重要なポイントということでお話をしてきましたが、今日は最後の管理育成の部分です。

前回、前々回、その前からですかね、ディストリビューターの再編をする上で、「分かってますバリア」をまず取り除くというのはすごい重要で、それが取り除けたら、客観的な今の自分たちの競争力が分かって、その客観的な競争力というのは著しく低いというケースがもう大半の日本の製造業の販売チャネルなので、そうなったときに基本的には新しいディストリビューターを追加していくということになると。既存をいきなり切るなんていうことは現実的じゃないので。そうしたときに、この既存のディストリビューターとしっかり話ができるか、意思決定してね、新しいディストリビューターを追加しますよという意思決定を早期にやって、丁寧にしっかりと説明をする、できるかということが次の関門ですと。これは前回お話をして。今日は、この最後の、じゃあ、新しいディストリビューターを追加をした、このディストリビューターと同じ失敗を繰り返さない、今までディストリビューターに売ることを任せて、基本的には彼らが言うことがすべてで彼ら中心でやってきて、ほぼ自分たちの言うこともあまり聞かないような状態だったというケースが結構多いのでね、そうじゃなくて、自分たちの管理下において、いかに新しいやり方、正しいやり方でこの新しいディストリビューターを管理できるかということがこの3つ目のポイントになるわけなんですよね。

実はこの管理育成の成功の秘訣は、もうこの2個目のね、新しいディストリビューターとの契約交渉、発掘選定、契約交渉のところでもう決まっていて、もうほぼほぼ決まってしまっていて。なぜならば、契約というのは儀式じゃないので、何か実績のあるところを見つけてきて、「やりましょう、取りあえず細かいことは契約してから」みたいな話ではなくて、「本当にこいつと契約して、自分たちのやりたいことが実現できるのか」ということをオーナー企業と膝詰めで話していって、「できる」って確信を持てるから、この企業と契約するんですよね。おそらく今まで契約していた既存のディストリビューターは、そこまで膝詰めして契約してないし、何十年も前になんとなく良さそうだからこことやった、向こうから言われたからやった、それでダラダラやってきて、市場の成長とともにそれなりに実績もついてきたというのがほとんどのケースで。今、これだけ市場が成長の過程の中である中でね、一度契約したら、労力を使うわけですよ。時間も使うわけですよね。間違った相手と契約したら、それだけロスになるので、契約をするかしないかという、その判断の基準はただ1つ、自分たちがやりたいことがここと契約して本当に実現できるのかどうなのか。これをオーナーと詰めるというのがこの契約交渉なんですよね。それができると判断するから初めて契約をして。

契約をしたと同時に初回の注文が入って、それをリピートさせていくわけですけども、そのときに最初に決めた組織が、決めた体制で、決めた人数が、決めたロールに応じてちゃんと動いているかということをモニタリングしていく。結局、ディストリビューターに期待することというのは、ストアカバレッジを伸ばしていく、配荷店舗を増やすということ、そこでしっかりとセルアウトをさせるというのは、これは1つBTL的な観点で言うと、ディストリビューターの役割だけど、ATL的な観点で言ったら、これはメーカーの役割なので、それに合わせてプロモーションプランも用意していかないといけないわけですよね。これがちゃんと歯車が合って進んでいるかということを管理していく。問題が生じたときに、おおよそどういう問題が生じるかというのは想定ができる、経験値があると想定ができるので。やっぱり訪問しているけどなかなか確率が悪いねと、じゃあ、なぜ確率が悪いんだろうと、これ営業マンはちゃんとスクリプト通りに営業できているんだろうかとか、それとか営業マンがオーナーのいる時間にちゃんと行けているのかどうかということを細かく見ていくと、やっぱりオーナーのいる時間に行けてないじゃん、数稼ぐためにオーナーのいる時間に行けてないよねとか、スクリプト通りの話できてないね、すぐ値段の話しているねとか、そういうことがいろいろ見えてくるわけですよね。そういうことを修正しながら前に進んでいくと、おおよそ想定した数値の7割8割ぐらいは出来上がってくるので、それをしっかりモニタリングして管理育成していく、ここがやっぱりすごい重要で。これがぐるんぐるんと回っていくと自走できるようになっていくので、こんな取り組みをやっていかないといけない。今まではたぶんお任せ、口を開けてあーって待っているという状態だったと思うんですけど、そうじゃない新しいやり方に変えていくということがすごい重要。

これで実績ができると、御社の「型」ができる。販売の「型」ですよね。これで初めてディストリビューターのマネジメントってこうやるんだねという「型」が出来上がるので、この「型」ができると、じゃあ、あっちの地域でも、こっちの地域でも、同じような基準によってディストリビューターを発掘して、同じようなオーナー交渉をやって、契約して、管理育成してって、これがほかの国でもどんどん水平展開できるので、こうなってくるとやっぱり非常に強い会社になるわけですよね。日本企業でもこういう作業が非常に強い、自分たちの「型」を持っているね、モデル、販売、海外戦略の「型」を持っている会社、ユニ・チャームなり、ヤクルトなり、味の素なり、ありますけども、そういう会社はこういった「型」がしっかりできているので、どこへ行っても属人的にならずに、うまく展開ができるということになってくる。先進グローバル企業なんかは、まさにこの「型」ですよね。

でも、こうしていろいろやっていると、やっぱり以前に比べて、僕は先進グローバル企業の勢いが落ちてきているなという気がしていて。これはやっぱり面を獲っていくために合理的に機械的に進めていった、それが販売チャネル、ディストリビューターという生き物、人間の、生身の人間が経営している生き物の中にやっぱり行き届いてない状態になりつつあるなというね、このドラスティックなやり方に嫌気をさしているディストリビューターも、ここにきてようやく出てきているんですよ、たくさんね。逆に言うと、日本のやり方でそれをつかんでいく。僕は戦略的にやったり、合理的にやったりするということはすごく重要だと思うんだけども、欧米先進グローバル企業のものまねをする必要はまったくないと思っていて、むしろ日本企業にそんなことはできないし、われわれにはわれわれが得意とする領域で、得意とするやり方でやっぱり戦っていく。それを良しとしてくれるパートナーやチャネル、ディストリビューターはいるのでね。今、僕は先進グローバル企業に嫌気がさしているディストリビューターも増えてきていると感じるので、特にASEANなんかでは。インドもそうですかね。なので、逆に言うと、今、日本企業にとって、僕はチャンスじゃないかなというふうに思っています。ただ、日本のようにね、皆まで言わずとも分かっているでしょうと、性善説で「さあ、はい、お願い」みたいな、このやり方はやっぱり駄目で、日本の良さと先進グローバル企業のロジカルな良さ、これをやっぱりハイブリッドで合体させて自分たちの「型」をしっかりつくっていくということが重要だなというふうに思います。

これで全4回ですかね、ディストリビューターの再編についてお話をしてきましたが、また次回以降、別の題材を考えてお話をしていきたいと思います。皆さん、また次回お会いいたしましょう。

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