東:こんにちは、ナビゲーターの東忠男です。
森辺:こんにちは、森辺一樹です。
東:森辺さん、今日はどういったお話を?
森辺:今日は「"Go! Africa" 米倉誠一郎と行くビジネス新大陸南アフリカツアー2016」がほぼ決定しましたので、その先行案内をしたいと思います。
東:では、ここから聞いているリスナーさんもいらっしゃると思うので、いきなりアフリカと言われてもよくわからず、何のこっちゃ、みたいな話になるかもしれないので、ちょっとこの経緯を森辺さんから簡単にご説明いただければ。
森辺:この「米倉誠一郎と行くビジネス新大陸南アフリカツアー」は、もう今年で何年目だろう。4、5年前からJTB主催でやっていますと。ちょうど去年から弊社が企画協力でご協力をさせていただいていて、どちらかというと、弊社にとってはビジネスというよりかは、米倉先生の、日本企業がもっとアフリカに目を向けなきゃだめだと。アジアで足踏みしている暇はないよという、そんな思いから、私自身もアフリカを見て、中国とか韓国企業がやっぱり先行しているし、それよりも先行している欧米メジャー、そんな世界がもう既にアフリカにはでき上がっていて、日本企業をもっと加速させないといけないという思いから、先行投資をしているという、そんな位置づけですかね。少しでも日経企業のご協力ができればということで、こんなツアーをやっていて、今年は2016年9月16日出発で、9月22日に帰国しますということで。アフリカといっても南アフリカなんですけどもね、今年は。ケープタウンとヨハネスブルグに行きますと。米倉誠一郎先生、一橋大学の米倉先生を団長に迎えていますので、米倉先生が1週間ベタ付きで一緒にサファリを見たり、ワイナリーにも行ったりという、そういう少し楽しいイベントもあるけども、向こうのいわゆる低所得者層とか、ソウェトの旧黒人居住区を見たりとか、伝統小売のスパザショップなんかを視察したり、現地の家庭を見にいったりとか、そんなこともいろいろやったりします。
東:わかりました。そもそもちょっと米倉先生知らない方も、まだまだいらっしゃると思うので、一橋大学の米倉先生がどういう方なのかというのを、森辺さんからご紹介いただいてもよろしいでしょうか?
森辺:米倉先生、どういう人か。いい人。
東:いい人(笑)。
森辺:いい人ですよ。すごい人ですよ。肩書き、そういうのを気にしない先生ですけど、一応、一橋大学イノベーション研究センターの教授ですと。スター教授だから、多分大学教授の中で一番有名なんじゃないかなと思うんですけどね。で、南アフリカのプレトリア大学の日本研究センターの顧問を今やっていて、1953年生まれで、一橋大学社会学部と経済学部を卒業していますと。で、同大学院の社会学研究科の修士課程修了後、ハーバード大学に行って博士号ということで、1990年PHDなんですけど、長年イノベーションを核とした企業の戦略とか、組織の歴史を研究しているという、そんな先生です。たぶんこれ、米倉先生と接したらいいと思うんですけど、何か大学教授という感じじゃないんですよね。ホームレスの人の支援、『ISSUE』という雑誌あるじゃないですか。ああいうのの配布を街なかに立ってやってみたりとか、あと、象牙を使うと、やっぱり象が殺されちゃうので、自分たちの子供の世代が象が見れないなんてかわいそうだということで、その象牙をとるのをやめましょうとか、そういう活動をしたりとか、あとバンドをやっていたりとかするんで、何といったらいいんですかね。ものすごい人格者というか、お人柄のいい、いい人で、僕はすごく尊敬をしている先生なんですけどね。なので、その先生の思いを少しでもお手伝いできたらということで、このアフリカツアーを企画協力しているということで、詳しくはJTBにお問い合わせいただければと思うんですが、一応この9月16日から9月22日の7日間、ケープタウン、ヨハネスブルグで47万8,000円のツアーを今やろうとしていて、募集人数が30名ですかね。25名集まれば実行と。集まらなければ残念という。
東:結構ハードルが(笑)。
森辺:そうなんですよ。なので、ぜひリスナーの皆さんには一緒に参加をしていただいて、私もずっとついて回りますので、ぜひ一緒にアフリカを見にいけたらなというふうに思っています。
東:去年はどういった形でツアーが行われたか、簡単にリスナーさんに。そうは言われても、いきなり47万8,000円を出す方はなかなかいらっしゃらないと思うので。
森辺:そう? 激安だよ。去年は69万円ぐらいだったのかな。去年、サファリに行って、アフリカといえばサイとか、象とか、ライオンとかあるんだけど、一応それも見にいきますし、喜望峰ってあるんですよね。喜望峰が絶景なんですよ。僕、こんな景色見たことないというような景色なんですけど、そんなところにも行ったり。あとロベン島って、昔いわゆるアパルトヘイトの時代に、犯罪者とか政治犯とかね、ああいう人たちが収監された。そういうアルカトラズみたいな島なんですけど、そういうところを見にいったりというのが前半あるんですよ。ワイナリーに行ってワインを飲んだりとか。後半がかなりビジネスで、プレトリア大学のギブスでの授業を受けたり、あと。現地の商業施設、サントン地区というのがあるんですけど、そういうところを見たり、あと旧黒人居住区に行ったりとか、あと大使公邸に行って、BOPの研究の第一人者のタシミヤ(・イスマル)先生というのがいるんですけどね。その先生にBOPの今の最前線のお話を大使公邸で、南アフリカ大使と一緒に聞いたりとか、あと現地の企業さんをJETROに呼んで、JETROで現地のビジネス事情を聞いたりとか、そんなお話もしているんですね。ですから、結構ハードなスケジュールで、朝から晩までいろんなことをしますという、そんなツアーですかね。去年やっぱり一番面白かったのが、大使公邸なんて滅多に行けないんですけど、ちょっと写真撮影がNGなんで、写真を公開したりはできていないんですけど、そこに行ってBOPの研究者のタシミヤ先生のいわゆる欧米先進グローバル企業が、アフリカでどのようなBOP事業を成功させているか、そういう話を聞いたんですよ。結局日本の大手もさんざんBOPやって、今ちょっとBOP疲れみたいになっているじゃないですか。結局どこもBOPのビジネス成功できていなくて、何が日本企業と先進グローバル企業じゃBOPに対する考え方が違うのというものを、僕はすごく感じられた授業で、とても勉強になったんですよね。だからそれが非常に僕にとってはバリューが高かったし。
東:ちなみにそれは何が違うんですか?
森辺:覚悟が違うんですよ。先進グローバル企業は、BOPを非常に中長期でやっていくという、まず覚悟があると。その中長期でお金を拠出して、投資をするわけじゃないですか、BOPなんて、当然。だとすれば、投資をする限りは、確固たる戦略を持ちましょうということで、基本的にはもう戦略と覚悟が全然違うと。一方で日本企業の場合は、BOP流行り廃りでちょっとかみついてみて、食らいついてみて、ちょこっと手出したんだけど、何か難しそうだからやめたみたいな。結構明確にわかりましたね、それはね。だからそんなのもあるし。BOPがMOPにつながるわけじゃないですか。で、アフリカもそうですけど、新興国の最大の魅力はMOPとBOPなんで、ここ諦めちゃだめよというね。
東:そのMOPとBOPは何の略かというのも。
森辺:Middle of the Pyramid(MOP)とBase of the Pyramid(BOP)で、中間層と低所得者層ですよね。TOPはTop of the Pyramidで富裕者ですね――TPOじゃないですよ、TOPね。そんなのがすごくよかったし。あと、米倉先生面白い。ワイン好きでね、シャンパン飲んで。おじいちゃんだから、すぐ疲れちゃうみたいなね、そんな感じでしたかね。
あと、何だろうな。こんなことでもなかったら、アフリカ行かないでしょうっていうね。いいと思うんですよ。僕実際にビジネスしなくても、それが5年、10年後に何かにつながればいいと思っているんで、ぜひビジネスパーソンには参加してもらいたくて、去年はちなみに4,000億企業の社長さんが来ましたよ。一方で、1兆円企業の会社員とかね、もういろんな人たちが参加するんで、普段接しないような人たちとコミュニケーションがとれて、仲よくなって、そこでソサエティーができていくんですけどね。Facebookでグループつくってみたいな。だからすごくよかったツアーでしたけどもね。
東:わかりました。じゃ、今日はここまでにしたいと思います。森辺さん、ありがとうございました。
森辺:はい、ありがとうございました。
<終了(12:34)>