東忠男(以下、東):こんにちは、ナビゲーターの東忠男です。
森辺一樹(以下、森辺):こんにちは、森辺一樹です。
東:森辺さん、前回に続いてドクターストレッチの黒川社長のお話しなんですけど、黒川社長が具体的にどういう人で、ドクターストレッチって結構いま特に都内では目にするじゃないですか。どうやって広がってったのか、みたいなことを教えていただければと思うんですけど。
森辺:まず黒川社長は一言で言うなら、真面目でストイックな社長さん。なぜ真面目でストイックになったかっていうのは前回お話しした通り、20代の時に大儲けをして、その後に負債を抱えて大変な思いをしたから今は非常に真面目なんですよ。
黒川社長が言ってたのはね、サッカーをやってる息子さんが膝が悪くなってしまって、その息子さんを治療するためにストレッチを自分が学んだらしいんですよね。それをやったら息子の足がみるみる良くなったと。なので、自分の持ってたマッサージ店でストレッチをやってみたら、非常に受けが良かったと。それで「これは行ける」っていって、ドクターストレッチを展開していったと。その前まではリラクゼーションマッサージみたいなことをやってたんですよね。
そのストレッチがもう既に100店舗まで行くわけですよ。6年で100店舗かな。だから、やっぱりマッサージとは明らかに違って、マッサージはこってしまった体・不健康になってしまった体を治療しに行くもの、と捉えるなら、ストレッチは健康を維持していくものっていうだと僕は理解をしていて、全然別物ですね。
ちなみにね、米倉先生もドクターストレッチの10回割り引き回数券を買って、麻布十番店に毎週行ってるんじゃないかな?六本木ヒルズにいらっしゃるでしょう?あの辺に住んでるからね。
東:こ、個人情報…(笑)
森辺:大丈夫だよ、住所は言ってないから(笑) あの辺住んでるから、行ってるらしいよ。「毎週行ってる」って。で、米倉先生に勧められて僕も行ったの、ドクターストレッチ。そしたら「お、いいな」と思って。「なんでドクターストレッチなんか行かなきゃいけないんだよ」と。「そんなの、おじいちゃんが行くもんでしょ?」と僕は思ってたの、米倉先生に勧められて。「米倉先生の年になったら行くけど、僕はまだ必要ないよ」と思ったんだけど、「森辺ちゃんいいぞ」と。「すげーいいから、騙されたと思って行ってみ?」って言われて行ったら「あ、いい」と。肩こらないと。
東:客層ってどんな感じなんですか?
森辺:すごい若い子から年配の60オーバーまで、男性女性、老若男女いますよ。オープンスペースで施術…ベットみたいなのがバーッとあって、入ったらジャージに着替えてストレッチが始まるんですけど、最初の2~3回は痛くて痛くてたまらないんですよ。けど、そこからどんどん体が柔らかくなっていって、筋が全部伸びてきて、筋肉もほぐれって、ひどい肩こりが万年あったのが治るとか、頭痛が治るとかっていうんで、僕は「いいな、これ」と思っていると。
東:黒川社長のもう少し人柄とか、森辺さんが対談の中で感じたことってどんなことですか?
森辺:黒川社長はお会いしてみないと分からないと思うんだけど、僕の秘書が惚れてたからね、本気でね。何に惚れてたかっていうと、真面目なんだよね。真面目なんだけど、その真面目さが馬鹿真面目じゃないんですよ。ストイックな感じ。自分が昔20代でお金儲けて調子に乗っちゃって、失敗をしてしまったと。4年間借金返し続けてっていう大変なことを、人って忘れちゃうじゃないですか。けどそれを忘れずに今の経営に活かしてるんで、堅実な感じ。なのに、攻めるところは攻めるっていう。
人柄…人間性なんでしょうね。笑顔とかね、器のでかさを感じるんです。自分が嫌になるぐらい、器のでかさを感じる。そういう人いるでしょう?たまに。そういう感じの方なんで、記憶に明確に残るナイスガイ、という感じですね。過去に合った人の10本指の中に確実に入ってる。そういう感じの人でしたね。
東:森辺さんがインタビューの中で記憶に残っているフレーズとか言葉っていうのは、どんなことがありますか?
森辺:会社は良いも悪くも社長次第、と。会社が潰れるのも社長のせいだし、会社が良くなるのもせいだと。昔自分は失敗があって、その自分を取締役に監視させてる、と。常に自分を監視させて正してるっていうことを仰ってて、それがすごく記憶にありますね。会社が悪くなるも良くなるも、社長次第だと。だから自分の言動に細心の注意を払ってるわけですよね、きっと黒川社長は。それはすごく記憶に残ってて。
後もう一つ、ドクターストレッチというものを日本で6年間で100店舗以上にしたっていうことはね、今までになかった文化や習慣を作るっていうことをやってきたんです、と。確かにそうで、マッサージや接骨院・リラクソロジー、いっぱいあるじゃないですか。けどストレッチっていうのは、悪くなったところを治しに行くところじゃないくて、悪くならないために行くところなんですよ。健康を維持するために行くところなんですよ。こんなのって無いじゃないですか。これを6年間で100店舗にするっていうところに、僕はすごさを感じてて。
「ラーメン屋100店舗にしました」とか「マッサージ屋100店舗にしました」とかとちょっと訳が違って。だって、無いものを作っていったわけだから。僕は、これを日本で出来るってことは、このドクターストレッチっていう会社は文化や習慣を作ることが企業として強みになるんですよね。もうノウハウとしてあるんですよ。
それが海外に出た時に、まさに日本企業が海外に行くってことは、その国で文化や習慣を作ってビジネスを作りに行くわけじゃないですか。だから、すごい海外ビジネス成功するんじゃないかと思ってるんですね。この秋に上海とシンガポールに初海外出店するらしいんですよ。なので、すごく期待をしてて。日本でやってるビジネスが、そのまま海外で応用できちゃう、みたいなね。その文化習慣を作るっていうことがね。
その2点かな。僕がすごい記憶に残ってるのは。
東:1点目だと、社長が取締役に監視されているというか、管理されているっていうのは、イメージがつかない人もいると思うんですけど、どんなエピソードとかありましたか?
森辺:僕は想像がつきますけどね。東さんに管理されてるんで(笑) 基本的にスケジュールの管理・東、「何やれ」「お前の仕事はこれだ」「もっと客を取りに行け」「セミナーやれ」「本書け」「コラム書け」って管理されてるんで、僕は分かりますよ?
ただ、黒川社長が言ってたのは、例えば会社のキャッシュフローは10日に1回役員に開示すると。オーナー会社じゃないですか、多分ね。そんなのしないじゃないですか、普通。それをするでしょう?自分の個人口座は経理担当に全部開示して渡してあるし。未上場でオーナー会社ですよね。何ですけど、透明。
せっかく業績良かったのに、やんちゃな事して潰れる、みたいなのよくあるじゃない?Aっていう事業やってるのに、いきなりBっていう事業を勝手に進めて、Aっていう事業もダメになったとか。やってる社長は「事業の多角化」とか「更なる成長」と思ってるんでしょうけど、それを自分のいわゆるナンバー2、ナンバー3っていう右腕左腕に一切共有せず、「いいんだ、やるんだこのやろー」みたいなね。ナンバー2、ナンバー3はイエスマンで、ダーンと行ってダメになっちゃう、みたいなのって結構あるじゃないですか。そういう事業の進め方はしない。だから、素晴らしいなと思って。
後ね、会社の雰囲気がめちゃめちゃ楽しそうでした。モチベーション高いんですよね、皆んな。いい雰囲気でしたよ。
東:今日は時間が来てしまったので、ここまでにしたいと思います。森辺さんありがとうございました。
森辺:ありがとうございました。