東忠男(以下、東):こんにちは、ナビゲーターの東忠男です。
森辺一樹(以下、森辺):こんにちは、森辺一樹です。
東:森辺さん、今日はどこから?
森辺:はい、今日はマンハッタン、ニューヨークからお届けしております。
東:ニューヨークはどれくらいぶりですか?
森辺:いや、スゲーぶりです。
東:(笑) 時差ボケで頭が「不明(聞き取れず)」(1'24.95)
森辺:時差ボケでね、36時間寝てないんです。すごいぶりですよ。
東:どのくらいぶりですか?
森辺:どれぐらいだろう?僕、最後にニューヨーク来たのなんて…覚えてないぐらいぶりです。
東:そんなにですか。
森辺:もう何年も来てないです。
東:今日は折角アメリカにいるので、ちょっとアジアから遠のくと思うんですけど、アメリカの小売にメインストリームで入るためには、アジアだったら森辺さんがいつも言ってるような、ディストリビューターっていうのは存在すると思うんですけど、アメリカの場合はどうなってるんですかね?
森辺:ウォールマートターゲット、ウォールグリーン、CVS。色々と主要な大手の小売があると思うんですけど、まず最初にあるのは、アメリカとアジアの大きな違いは、アメリカはリテールとプリンシパルが合うっていうことがほぼ無いよね。接点を持てない。新規で。
そこには、ブローカーっていう人達を介在させるっていうのが一般的な常識になっていて、リテーラーはブローカーの推薦でしかプリンシパルと会わないので、基本的にはプリンシパルにとってはブローカーを経由してリテーラーを攻略するという構造になってるんですけど。
やっぱり感じるのは、アジアなんかだと「ストラテジー見せろ」とか「マーケティングプランはどうだ」とかって言ったとしても、ぶっちゃけ商売じゃない。なんですけど、アメリカの場合は物凄いマーケティング重視なんで、「じゃあ、物が良いからすぐに店に並べて売ってみよう!」という話には、中々ならないですよね。
まずコンセプトから入って、ブランドポジショニングどうする?マーケティングストラテジーどうします?っていうことをしっかり求められるし、これはリテールが求められるからブローカーも求めてくるし、必然にプリンシパルはそれを考えないと継続して小売で商品が売れ続けるっていうことはありえないので。
言うなれば、アメリカの市場なんて世界中のプリンシパルがメーカーが…。すみませんリスナーの皆さん、さっきからプリンシパルって言ってるのは、メーカーのことを言ってます。世界中の消費材メーカーが狙ってる市場というか入りたい市場なので、それだけ大きいし一方で競争も激化してるし。
やっぱり進んでるよね、アメリカは。何をどう言ったって、最先端。マーケティングに関して。だから、物を売るということが、商売ではなくてマーケティングっていう。それをすごく感じる市場だと思うんですよね。
東:リスナーの皆さんにとっては、ディストリビューターっていうのは、この番組では何度も何度も取り上げてるので聞き慣れてると思うんですけど、ブローカーっていうのはほぼ初めてだと思うんですけど、アメリカにおけるブローカーの役割とか、いつも話しているところで言うと、ディストリビューターとブローカーの違いとか、森辺さんが感じるところは、どんな感じですか?
森辺:アジアとかだと、基本的にはディストリビューターだよね。ディストリビューターを介してリテールに物を入れるし、現地法人があればディストリビューターを介す…MTに関しては介すってことはほとんどしないので、TTに対してデリバリーの機能とセールスの機能を、ディストリビューターにお願いをしていくと。
そのセールスとデリバリーの機能の後付で、マーケティング機能とかプロモーション機能っていうのがあって、それをディストリビューターにお願いするっていう話だと思うんだよね。
一方でアメリカの場合はディストリビューターは無いわけではないけども圧倒的にブローカー文化で、ブローカーがリテーラーと繋がってるし、ブローカーを介してでないとリテーラーに入らないし、ブローカーにはセールスやデリバリーをやらすっていうよりかは、マーケティングを一緒にやると。その上でセールスがあって、デリバリーなんていうのは、別に物流業者が発達してるので、物流業者がやる話だよね、っていう。そこがやっぱり全然違いますよね。
東:ブローカーにもディストリビューターにも大規模なところとか中規模小規模ってあると思うんですけど、ブローカーやっぱりそういう形で、大手とか中小とか小規模で個人経営でやってるようなところとかっていうのが区分けがされるものなんですかね?
森辺:大中小様々なんですけど、ほとんどは小さいところですよね、個人でやってる。その個人でやってるブローカー集団が束ねられていてネットワーク化をしているところもあるし、チームで動いてる…アメリカって言っても広いじゃないですか。そうすると、東・西でネットワークを張ってチームで動く。もしくは、アメリカ全土に広がっているブローカーを束ねてるようなコミュニティなのか会社なのか、そういうものが存在をしているっていうケースもあるし、当然バラで動いてるっていうのもあるし。
地域地域で強い・弱いっていうのが当然あるんで、地元の小売を狙うんであれば、地元のブローカーを使うっていうのが、ほぼ一般的なやり方だという形にはなると思うんですよね。ブローカーも、食品に強いブローカー、ノンフードに強い…何なら洗剤に強いとか、チョコレートに強いとか。色々種類があるんで、それも見極めていかないといけない、っていう形になってると思います。
東:今日はお時間が来たので、また引き続き「不明」(8'30.41)おうかがいしたいと思います。今日はありがとうございました。
森辺:ありがとうございました。